
■連載/コウチワタルのMONO ZAKKA探訪
家で過ごす時間が増えた昨今、どうやら家庭用ゲーム機やボードゲームの消費量も増えているようだ。しかし、家で遊ぶゲームと言えば欠かせないのがトランプの存在。1つのセットで幾つものゲームをすることができるだけでなく、参加人数も1人から大人数までと幅があり、ゲームの王様と言っても良い存在だと思う。さて、今回紹介するのはそんなトランプの中でも、+αの機能を持った技ありトランプたちだ。遊びながら勉強までできてしまうトランプなど、一石二鳥ともいえるトランプたちを紹介していこう。
プログラム言語の勉強にもなる『code:deck』
コンピュータ用語の1つに「スニペット」というものがある。従来は「切れ端」といった意味を持つ言葉だが、コンピュータ用語としては特定の意味を持つプログラム言語の集まりのことを指すそうだ。コンピュータのプログラムを構築する際には同じパターンが複数回出てくることがあるので、そうした際にそれらをスニペットとして登録しておき貼り付ければわざわざ打ち込まなくても良い、というわけだ。そんなスニペットを覚えられそうなのがこちらのトランプ。各カードの中央部分にはスニペットが記載されているので、他のプレイヤーの番など時間のある時に手持ちのカードを眺めながらスニペットを覚えてみるのもいかがだろうか。価格は税込み4,790円。「rakunew」のサイトから購入することができる。
古今東西のデザインが学べる『The Design Deck』
『The Design Deck』の特徴は52枚の各カードに描かれているカラフルなデザインたち。もちろんそれだけでも私たちの目を楽しませてくれるわけだが、カードによってはデザインの詳細な説明が記載されており、それらを読むことで古今東西のデザインを学ぶことができるトランプとなっている。「デザイン」と一口に言っても様々なものがあるのが、このトランプの中では設計技術・タイポグラフィー・色彩といった内容に触れることができるそうだ。言語は英語で記載されているので、親子で遊ぶ場合は1枚1枚を例にとり親が子どもに解説してあげるのが良いだろう。価格は20ドル(約2,100円)で「The Design Deck」のHPから購入することが可能だ。
自宅で視力検査ができてしまう『視力トランプ』
このトランプ、カードに描かれている絵は視力検査で誰もが馴染みのある欠けた輪であり、数字が大きくなるにつれて輪のサイズも小さくなっていく。しかも、よく見てみると数字も「1~10」ではなく「0.1~1.0」となっている。そう、これは視力検査ができてしまうトランプなのである。カードを自分から3mあけた距離におき、カードに描かれている輪の欠けている方向が分かればカードに書かれた数字以上の視力がある、というわけだ。ちょっとした工夫なのに、それによって他のトランプとは全く一線を画しているところがアイデアのパワーを感じさせられる。ちなみにキングは院長、クイーンは婦長、ジャックは助手のデザインが描かれたカードもどこか昭和レトロ調で面白い。価格は税込み1,485円で「旅屋」のオンラインショップから購入することができる。