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朝食の欠食が糖尿病の血管硬化に悪影響を与える、順天堂大学大学院研究報告

2020.06.17

動脈硬化予防のための「朝食」の重要性

「糖尿病」は心筋梗塞や脳梗塞などの心血管イベントの発症を増加させる。従って、糖尿病の治療では、血管の硬化を予防し、硬化がさらに進まないように維持することは重要な課題だ。

これまでの報告では、2型糖尿病患者さんでは高齢であること、血糖のコントロールが悪いこと、糖尿病の罹病期間が長いこと、血圧が高いことなどが血管の硬化を進める危険因子であることが報告されている。しかしながら、2型糖尿病患者さんにおける生活習慣と血管の硬化の関連性は十分に明らかになっていなかった。

そこで順天堂大学大学院医学研究科代謝内分泌内科学の三田 智也准教授、綿田 裕孝教授らの研究グループは生活習慣が血管の硬化に与える影響を明らかにすることを目的に、心筋梗塞や脳梗塞などの心血管イベントの既往のない患者さんを対象に様々な生活習慣と血管硬化との関連性を調査した。

その結果、朝食の回数が少ないほど血管の硬化が続くことがわかった。

朝食の欠食回数が多い人は毎日朝食を摂る人に比べ、baPWVの値(血管の硬さの指標)が5年に渡って高く出続けることを発見。さらに、年齢、性別、血糖コントロールや血圧などオーソドックスな動脈硬化の因子を調整しても、朝食の欠食回数は、baPWVの持続高値に関連していた。

さらに、1週間の朝食の回数によりグループに分けて、各群の特徴を比較をしたところ、朝食の回数が4回未満のグループの患者では、夜型の生活パターン、睡眠の質が不良、うつ傾向、アルコールの摂取量が多い、夕食時間が遅い、中食や外食の頻度が多いなど他の悪い生活習慣が集積していた。

そのような患者では、5年に渡り、BMIが高い、HDL(善玉コレステロール)が低いそして尿酸値が高く、さらに、baPWVが高値であることが明らかになった。

これらの結果は、2型糖尿病患者において朝食をしっかり摂ることが血管硬化の抑制に繋がることを示唆している。同研究成果は、英国の医学専門誌「BMJ open Diabetes Research& Care」に掲載された。

原著論文

本研究はBMJ open Diabetes Research& Care誌のオンライン版で(2020年2月24日付)公開された。
タイトル: Breakfast skipping is associated with persistently increased arterial stiffness in patients with type 2 diabetes
タイトル(日本語訳): 2型糖尿病患者において朝食の欠食は持続的な血管硬化に関連する
著者: Tomoya Mita 1), Yusuke Osonoi 1), Takeshi Osonoi 2), Miyoko Saito 2), Shiho Nakayama 1), Yuki Someya 1), Hidenori Ishida 2), Masahiko Gosho 3), and Hirotaka Watada 1)
著者:三田 智也1)、遅野井 雄介1)、遅野井 健2)、斎藤 三代子2) 中山 志保1)、染谷 由希1)、石田 英則2)、五所 正彦3)、綿田 裕孝1)
著者所属:1)順天堂大学 2)那珂記念クリニック 3)筑波大学
DOI: 10.1136/bmjdrc-2019-001162

構成/ino.

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