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体外受精で第二子出産に成功する確率について豪ニューサウスウェールズ大学が研究報告

2020.06.15

体外受精で第二子出産に成功する確率は?

不妊治療により第一子を生児出産した女性は、次回の不妊治療にも成功する可能性が十分にあるとする研究結果を、ニューサウスウェールズ大学(オーストラリア)の国立周産期疫学・統計ユニット(NPESU)代表であるGeorgina Chambers氏らが報告した。この研究は「Human Reproduction」5月8日オンライン版に掲載された。

Chambers氏らが対象としたのは、オーストラリアおよびニュージーランドで2009年1月~2013年12月の間に生殖補助医療(ART)による治療を受け、この期間に生児出産に至った3万5,290人の女性のデータ。

追跡期間は2015年12月までとし、2016年10月までの生児出産を研究対象とした。なお、ARTでは、排卵誘発剤で卵巣を刺激して複数の卵子を採取し、受精が成立した胚を子宮内に移植するまでを1サイクルと数える。

胚移植には、受精した胚をそそのまま移植する新鮮胚移植と、凍結保存した胚を融解して移植する凍結胚移植がある。同氏らは、ARTを継続した女性だけでなく、ARTを中断した女性についても、第二子出産に至る可能性が治療を継続した女性と同等の場合と、出産の可能性がない場合を想定して、累積生児獲得率を推算した。

3万5,290人の43%(1万5,325人、平均年齢36歳)が2015年12月までに第二子のために再び不妊治療を受けていた。このうち73%は第一子を授かったときに採取した卵子からの凍結胚を用いており、6サイクル後までの累積生児獲得率は、60.9~88.1%と推算された。これに対し、新鮮胚移植を行った女性の累積生児獲得率は50.5〜69.8%であった。

第二子出産率は年齢とともに低下し、新鮮胚と凍結胚のどちらを移植したかによっても差が生じた。30歳未満の女性では、新鮮胚移植と凍結胚移植の間で生児出産率に違いはなかったのに対し、より年長の女性では、凍結胚移植の方が一貫して生児出産率が高かった。

35~39歳の女性が第二子出産に至る確率は、30歳未満の女性に比べて、凍結胚移植で22%(オッズ比0.78)、新鮮胚移植で50%(オッズ比0.50)低かった。

さらに、最初の体外受精の際に、1サイクル、1個の胚のみで生児出産に至った場合や、男性パートナーに不妊の原因がある場合などの因子も、第二子出産の成功に影響を及ぼしていた。

Chambers氏は「今回の研究結果は、ARTを1サイクル単位ではなく、サイクルが連続したものとして捉える必要があることを浮き彫りにするものだ」とし、「1サイクル目で妊娠に至らなかったとしても、次のサイクルで妊娠できる可能性は十分にある。

しかし、新たに卵巣を刺激して採卵する必要がある場合は、あまり先延ばししない方が賢明だろう」と述べている。

一方、論文の共著者で生殖医療専門医のDevora Lieberman氏は、「この知見は、患者のカウンセリングに利用することができるが、あくまでも集団のデータに基づく推定であり、個人差があることには注意しておく必要がある」と指摘している。(HealthDay News 2020年5月26日)

Copyright © 2020 HealthDay. All rights reserved.

(参考情報)
Abstract/Full Text
https://academic.oup.com/humrep/advance-article/doi/10.1093/humrep/deaa030/5817569?searchresult=1

Press Release
https://newsroom.unsw.edu.au/news/health/chances-having-second-ivf-baby-after-fertility-treatment-first-child-favourable-new

構成/DIME編集部

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