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外出自粛期間中、ゲーム依存症対策条例が施行された香川県のゲームプレイ時間はどう変化した?

2020.06.13

自宅に居ながらにしてできる娯楽の一つとして、ゲームに注目が集まっている昨今。臨時休校措置や外出自粛で暇を持て余した子どもたちのゲームプレイ時間は増加傾向にありそうだが、実際のところ、どうなのだろうか?

新型コロナウイルスの影響による外出自粛でゲームする機会や時間が増えている

ゲームエイジ総研が提供する135万人のモバイルログを活用した次世代型マーケティングデータサービス「iGage(アイゲージ)」を使って、2月から4月までのアプリゲームのプレイ時間を週単位で見てみた。

全国的な学校の休校が始まった3月7日以降で、プレイ時間は増加し、一旦落ち着きが見られるものの、3月30日週から、再度増加傾向にあった。【グラフ1】

【グラフ1】全国10~60代のゲームプレイ時間平均

世の中の動きを見ると、WHOとビデオゲーム業界の企業18社が「みんな離れてゲームをしよう」(#PlayApartTogether)という啓発キャンペーンを行なうなど、自粛下でも楽しめるエンターテインメントとしてゲームを活用する動きがある一方で、安心ネットづくり推進協議会による「子供のネット利用を考えるWebシンポジウム」が開催されたり、NHKのクローズアップ現代+では「外出自粛の陰で…ゲーム依存は大丈夫?」という特集が組まれるなど、自粛によるネットやゲームの長時間化を懸念する傾向も見られる。

そのような中、香川県では2020年4月1日より、18歳未満を対象にインターネットとゲームの利用時間を規制する「ネット・ゲーム依存症対策条例」が施行された。そこで、ゲームプレイ時間のデータとともに、その実態を見てみたい。

「ネット・ゲーム依存症対策条例」が施行された香川県の状況は?

続いて「iGage(アイゲージ)」を用い、全国の10代のゲームプレイ時間と、香川県の10代に絞ったゲームプレイ時間の比較が行われた。(グラフ2)

【グラフ2】 全国10代と香川県10代のゲームプレイ時間平均

全国の10代のデータを見ると、なだらかな上昇傾向にあることがわかる。一方で、香川県に絞ったデータを見てみると、学校が休校になった3月7日前後からプレイ時間が増加し、条例が施行された4月1日には一旦プレイ時間が減少。

その後、緊急事態宣言の発令にあわせて増加傾向になっていることがわかった。しかし、増加・減少はあるものの、全国の10代と比較して香川県の10代のゲームプレイ時間が多いわけではなく、同程度であることがわかる。

一律に時間を規制するのではなく、親と子が意識を持つことが重要

そこで実際の状況やゲームに対する考えを把握するため、高校生以下の子供を持つ香川県在住者へのインタビューが行われた。

まず、自粛期間中のゲームのプレイ時間について尋ねる調査が行われたところ、「自粛期間中はゲームプレイの時間は増えました。時間設定を1日3時間にしていましたが毎日時間いっぱいやっています」(30代男性、小学生高学年)など、自粛で自宅にいることにより、ゲームのプレイ時間が伸びたというコメントが見られた。

また、遊び方の変化について尋ねる調査が行われたところ、「特にゲームタイトル等には変化はないが、友達と通信しながらのゲームをする時間が増えたのでは?」(40代男性、高校生)というコメントや、「我が家ではほとんど子供がゲームをプレイすることはありませんでしたが、コロナウイルスの感染拡大に伴い、外出制限がある中で親が休みの土日祝日のみ、親子でプレイする機会が増えました」(30代男性、小学校低学年)というコメントなど、ゲームが家族や友達とのコミュニケーションツールの1つとして活用されていることがわかる。

次に、今回施行された条例に対する考えについて尋ねる調査が行われたところ、「条例施行により子供のプレイ時間にどれほどの効果があるのかは別として、多くの人がそうした状況を認知することとなっただけでも多少の効果はあったのではないでしょうか」(30代男性、小学生高学年)というように、認知することに対して、一定の効果は感じているという意見が見られた。

一方で、「県がかかわるべき問題なのかというと、そうではないと感じています。ゲーム機器を与えているのは家庭であり、家庭でのルールを明確にしたうえで与えているはずだし、家庭で取り組むべき問題だと考えます。話を聞かなかったり、やらないといけないことができなかったり、目が悪くなったり、姿勢が悪くなったり、というのはゲームだけに限らないので、生活習慣としての話にとどめるということでいいのではないかと思います」(女性30代、小学生低学年)というように、条例ではなく家庭での方針を重視するという意見もあった。

条例をふまえて家庭内ルールを作成するかどうか尋ねる調査が行われたところ、「今後子供の成長に伴い、プレイ時間が長くなってきたような場合は、条例をふまえたルールを子供と一緒に考えたいと思います」(30代男性、小学生低学年)という意見や、「現時点で子供のゲーム依存度がそれほど高い状況ではないので、現時点ではルール作りが必要とは考えていません。」(40代男性、高校生)というように、今後、子供がどのような姿勢でゲームに接していくかを見守りながら、場合によっては家庭内での独自のルールを考えるという意見が見られた。

香川県の「ネット・ゲーム依存症対策条例」は依存防止のために利用時間を制限するという条例だが、親や子供に“依存防止”の意識を持ってもらうための意味付けとして考えると、データでの実態や在住者の意見から見ると、影響力は少ないのが実態のようだ。

在住者の「ゲームをやりすぎるのは良い事とは言えないが、大切なのは時間を制限するのではなく、ゲーム以外にも興味のあることを見つけたり、ゲームを通じてでもいいのでコミュニケーションをとって普段の生活をより楽しく、充実したものにすることが大切だと思う」(30代男性、小学生高学年)というコメントがあったが、目指す“依存防止”という意図を伝える・意識してもらうには、どのようにゲームと向き合うか、ゲームを通じてどのような経験をするのかなど、一律に時間制限をすることとはまた違ったアプローチの方法が考えられるのではないだろうか。

出典元:株式会社ゲームエイジ総研

構成/こじへい

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