
外出自粛中、ストレッチや筋トレ、エクササイズなどを自宅で実施した人も多いのではないだろうか。そろそろジムやスポーツクラブの再開の日も近づいている。とはいえ、まだまだ感染を避けるために、各施設はさまざまな取り組みをしている。中でも、利用側にとってメリットのある取り組みを見ていこう。
1.ライザップがすべての従業員と客の抗体検査を無償で実施
ジムが再開するも、まだまだ感染に懸念があるなか、客やトレーナーの不安を払拭するためにRIZAPグループ株式会社が5月26日付けであることを実施する旨を発表した。RIZAPグループ社員、RIZAPブランドの全トレーナー及び、希望する全RIZAP会員向けに、新型コロナウイルスの抗体検査を、RIZAPグループが全額負担し提供する。
検査はICD制度協議会認定感染症コントロール医でナチュラルハーモニークリニック表参道統括院長の松山淳医師と、新宿メディカルクリニックに協力を仰ぐ。抗体検査結果は、感染症コントロール医の分析により、今後の学術研究に活かしてもらう方針だ。
抗体検査対象は、RIZAPグループ75社に所属するすべての社員5,346名とRIZAPブランドの全トレーナー1,152名。また客はRIZAPブランドの利用客及び、新規入会客も含まれる。
同検査を実施すると、現在または過去に感染した可能性を把握する。検査結果で陽性となった従業員や客は保健所等の指示に従い必要に応じて、隔離療養となる。
その他、トレーナー・スタッフの99%ウイルス飛沫カットマスクの常時着用、毎セッション・1時間おきの換気・除菌、トレーナー・スタッフの手洗い・うがい・除菌といった接触対策も実施する。ジム利用のハードルを下げる取り組みと言える。
2.ウィルス対策コーティング&ランニングマシン用抗菌タッチパネルで接触感染リスク対策
ジムでの感染の恐れがあるのが、多くの人が触れるランニングマシンなどの機器。スタッフによる消毒のほか、抗菌タッチパネルフィルム施工がされていれば、その不安をいくらか和らげてくれる。
室内の防カビ抗菌ウイルス対策コーティングの施工などを手がける有限会社リファインが5月26日に「スポーツクラブ・ジム用ウィルス対策コーティング施工サービス」と「ランニングマシン用抗菌タッチパネルフィルム施工サービス」首都圏の運動施設向けに提供開始した。
スポーツクラブ・ジム用ウィルス対策コーティング施工サービスではトレーニングマシンやダンベルやヨガマット等に抗ウイルス空気触媒コーティングを施工し、付着したウイルスを速やかに分解し、接触感染リスク低減する。
ランニングマシン用抗菌タッチパネルフィルム施工サービスでは、ランニングマシンのタッチパネルなどに富士フィルム社製の高機能抗菌フィルム「Hydro Ag+」を施工する。
利用側にとっては安心して通える要素の一つとなりそうだ。
3.「HOURS」でトレーニング場所を時間単位で貸切
外出自粛は自宅でのトレーニング需要も増えた。しかし自宅ではトレーニングにどうしても限界が生じる。しかしジムに通うにはハードルがある。そんなとき、株式会社ワンオンのシェアリングサービス「HOURS(アワーズ)」はニーズに合う。
2019年9月から始まった同サービスは、ジムやスタジオなど施設を持つ経営者(ホスト)が、ジムの空き時間を1時間単位で掲載し、フリーランスのインストラクターやトレーナー、トレーニング愛好者などのユーザーが、その空き時間、ジムを貸し切ってトレーニングができるというもの。
トレーニング中の他人と接触することのない安心感がある上に、自宅でオンライントレーニングをしたいけれどやりにくいという場合にも使えそうだ。
東京都内の掲載施設を見てみると、1時間1,300円から利用ができる。マシンのある場所は2,000~3,000円台。自宅よりも有意義なトレーニングができそうだ。
ジムやスポーツクラブなどを利用する際には、感染予防を常に念頭に入れておく必要があるが、こうした取り組みを知っておくことで、利用側としては安心してトレーニングに取り組めそうだ。
取材・文/石原亜香利
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