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コロナ禍による中国人訪日客減少で1〜3月期のインバウンド消費額は1422億円減少

2020.06.09

新型コロナウイルスの影響により中国進出企業の景況感は急速に悪化

新型コロナウイルスの感染拡大は、日本経済にどのような影響を与えるのか。 TDBによると中国に進出している日本企業は2019年5月時点で1万3,685社ありそのうち製造業が4割超を占める[1](図1)。

また、中国・武漢市進出の日本企業は199社であった。

こうしたなか、中国に進出している日本企業の景況感は急速に悪化している(図2)。中国進出企業の景気DIは2018年まで全体を上回って推移していたが、米中貿易摩擦の激化などもあり2019年以降に急減速。

2020年1月の景気DIは直近のピーク(2018年1月、54.1)から13.7ポイント減少の40.4となり、反日デモから上向きはじめた2013年3月頃の水準まで低下している。

企業からも「中国の新型肺炎の影響で、輸出量がかなり減っている」(運輸・倉庫)や「新型肺炎により商品供給の不安定化が懸念される」(繊維・繊維製品・服飾品卸売)など、企業活動に与える影響の広がりを心配する声が多く聞かれ、中国経済の一段の減速を想定している様子もうかがえる(表1)。

中国政府は国内の旅行会社に対して、海外旅行の団体およびパック商品の販売中止を命じた(個人が個別手配する旅行は規制の対象外)。中国からの訪日外客数は2019年に約959万人に達し、そのうち団体および個人パック旅行は35.4%を占める[1]。訪日客全体の30.1%が中国からであり、インバウンド需要の最も大きなシェアを占めている。国内景気が緩やかな後退を続けているなか、中国からの旅行客減少は日本の景気を下押しする要因となる。

帝国データバンクの試算では、今回の措置にともなう2020年1~3月期の中国人訪日客による日本国内での消費額は、直接的に約1,422億円減少すると見込まれる(表2)。

さらに、関連産業への波及を推計すると、約2,846億円に相当する売り上げが減少すると推計される。とくに宿泊など「対個人サービス」が最大の売上減少となり、「商業」「飲食料品製造」「運輸」「対事業所サービス」なども大きく影響するとみられる(表3)。 また粗付加価値額は約1,491億円の減少が見込まれ、名目GDP(国内総生産)成長率を0.1%程度下押しする要因となる。

構成/ino.

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