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自営業者は国民年金基金やiDeCoを使った老後のための自主的資産形成がおすすめの理由

2020.06.05

会社が老後のための資金源となる退職給付制度(退職金)、企業年金、厚生年金などの保障が手厚い会社員。自営業者は、会社に縛られない働き方ができますが、老後のための資金は自分で考えて用意する必要があります。

会社員と自営業者の年金制度の違い

会社員・公務員(第2号被保険者)の方の年金制度は、2階建になっており、1階部分の国民年金と2階部分の厚生年金で成り立っています。国民年金の保険料は一律であるのに対して、厚生年金の保険料は月収の17.12%となっており、上限があるものの収入が高い人ほど保険料が上がり受け取れる金額も大きくなります。また、保険料の支払いは労使折半といって全額支払うのではなく会社が半額程度支払ってくれます。そして、扶養している妻(夫)の国民年金保険料を会社全体で負担してくれるため、扶養の妻(夫)は国民年金保険料を支払う必要がありません。さらに、3階建部分として、確定給付企業年金、厚生年金基金、企業型確定拠出年金(DC)があり、退職金の意味合いも込めて会社が年金資産を積み立てしてくれます。DCは、会社が拠出してくれますが、運用自体は自分で行い、さらに自分のお金を上乗せして積み立てることも可能です。

一方、自営業やフリーランス等(第1号被保険者)の方は、1階建の国民年金のみとなっており、妻(夫)を扶養していても妻は国民年金保険料を支払う必要があります。

国民年金は、20歳から60歳まで40年間全期間保険料を支払った方で令和2年4月からの受給額は年額781,700円で、約月額65,141円です。それに対して、老齢基礎年金と老齢厚生年金の2階建ての金額を受け取れる厚生年金の平均月額受給額は、平成30年度145,865円となっています。

つまり、国民年金のみの夫婦だと約月13万円、厚生年金の夫(専業主婦の妻)の夫婦だと約月21万円、ともに厚生年金の夫婦約月29万円の受給額となります。(国民年金は全期間支払った場合。厚生年金は収入より異なるため実際の受給額はそれぞれ異なる。)

世帯主が65歳以上の2人以上高齢者世帯の1ヶ月あたりの支出は247,701円(2017年)となっており、国民年金のみの夫婦の場合には生活費が大幅に不足し、厚生年金の夫と専業主婦の妻でも毎月3万円程度不足することになります。

ただ、厚生年金の夫と専業主婦の妻の場合には、会社が退職給付制度を設けていれば、退職金の平均給付額は大卒で2,280万円となっているため、退職金のおかげで老後には困らないといえます。

(参考)

厚生労働省 年金局 令和元年12月 厚生年金保険・国民年金事業の概況
日本年金機構 老齢基礎年金年金額
総務省統計局 高齢者の家計
厚生労働省 退職給付支給実態

自営業者のメリット

自営業、フリーランス等は会社に縛られず、自分が一番上に立つことができ、業種によっては自分の好きなこと、好きな時間に働け、自分次第で収入が大きく上がるというメリットもあります。

税制面で異なるのは大きく経費の部分です。会社員には、給与所得控除という経費が認められていますが、年収に応じた一律の金額となります。

一方、自営業者(個人事業主)は、複式簿記を備えB/S・P/L(財務諸表)を作成することで青色申告控除(最高65万円)が受けられます。また、配偶者やその他親族への給与支払額を経費にしたり、自宅で事業を行っている場合には事業比率に基づき光熱費や固定資産税、車購入費などを経費にしたりすることが可能です。

なお、難しく感じる財務諸表ですが、最近ではアプリやパソコンソフトで仕訳(取引状況)を入力するだけで作成できます。

ただ、会社員は年末に保険料などを所得控除にする簡単な年末調整で終わるのに対して、自営業者の場合業務外で日々仕訳記入・入力などが必要で、取引量が多い場合など税理士に確定申告作業を依頼する必要もでてきてしまいます。

自営業者は「年金受給額が少ない」「退職金がない」デメリットを解消するには?

自営業は、売り上げが伸びるほど自分の収入になっていきますが、老後資金への強制的な掛金は国民年金保険料のみとなっています。したがって、年金受給額が少なく退職金がない自営業者の方は、自分で積み立てを行うしかありません。

自分年金作りで使える自営業者の制度とは?

自営業者が自分年金作りできる制度として、主に「国民年金基金」と「個人型確定拠出年金(iDeCo)」があります。

国民年金基金とiDeCoは、と合わせて掛金の月額上限が6万8,000円です。

国民年金基金には2種類あり、「全国国民年金基金」と「職能型国民年金基金」があり併用することはできません。職能型国民年金基金は、歯科医師・司法書士・弁護士が加入でき、全国国民年金基金は、第1号被保険者(自営業やフリーランス)であれば職種問わず加入できます。

国民年金基金の掛金は、受給の種類や年齢によって異なります。

金額ではなく、口数単位での加入となり、1口目は、A型終身年金(15年間保証)とB型終身年金(保証期間なし)のどちらかを選びます。

2口目から1口目と同様終身年金のA型・B型から選ぶか、確定年金となるI型(65歳から15年確定年金)、Ⅱ型(65歳から10年間確定年金)、Ⅲ型(60歳から15年間確定年金)、Ⅳ型(60歳から10年間確定年金)、Ⅴ型(60歳から5年間確定年金)も選ぶことができます。

国民年金基金が元本保証で終身年金を選ぶことができる一方、iDeCoは運用次第で受給額を増やすことができる仕組みです。自分で投資信託、定期預金など運用先を選びその運用成果によっっては拠出した運用資産が変動します。受取時は、一時金または確定年金で受取ることができます。

自営業の方に定年はありませんが、今回のような新型コロナウィルス感染症による自粛、自身の病気など一生働けるかどうか保証はありません。老後にお金を心配せずに過ごすために、国民年金だけでなく国民年金基金、iDeCoを使った老後のための資産形成がおすすめです。

文/大堀貴子
フリーライターとしてマネージャンルの記事を得意とする。おおほりFP事務所代表、CFP認定者、第Ⅰ種証券外務員。

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