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コロナウィルスで顕在化した日本のエネルギー経済が抱える無意識のリスク【PR】

2020.06.02PR

【Sponsored:電気事業連合会】

第1回 無意識だったリスク ~コロナウィルスはエネルギー経済に何を残したか?~

コロナウィルスは命と財産、人とのつながり、社会の仕組みなど多くのものを社会から奪いました。そして、後世に負の財産を残しました。それは日本社会に対する警告なのかもしれません。第1回は「無意識だったリスク」について考えてみたいと思います。

1  「無防備」だった危険

1mの長さを100km(東京駅から富士山の山頂までの距離)に引き延ばしたとしましょう。そのとき1cmの長さがウィルスの大きさ(約0.1ミクロン)です。

こんなに小さな「魔物」に世界は翻弄されています。この「魔物」は現代の科学をもってしても消し去ることが出来ません。いま、この極小のウィルスの発生によって、これまで見えていなかった事柄が見えてきました。

WHOもヨーロッパ諸国の首脳も当初マスクの効果については懐疑的でしたが、これが大間違いであることはすぐに分かりました。なぜでしょう。

確かにウィルスは極小ですが、それを媒介・拡散させる飛沫は5ミクロンという大きさです。先のたとえで言えば5ミクロンは50センチの大きさになります。この大きさなら不織布は防ぐことが出来ます。

この命を守る不織布マスク。国産は2割(日本衛生材料工業会による)です。マスク不要論だったフランスのマクロン大統領は「国内と欧州でマスクの生産力を高め、独立を取り戻す」と演説し、早速「マクロンマスク」を配布。公共交通機関の利用や買い物時にマスクの着用を義務付けました。

ヨーロッパ諸国の方々は自らの「無防備さ」と、「海外依存」を同時に知ったのです。

2  「無意識」だった危険

マスクの重要性を我々日本人は誰でも知っています。しかし、国内生産では全く足りない現実をはじめて知りました。

このように意識されない危険はいろいろあります。医療先進国の日本に人工呼吸器を作れるメーカーがほぼ皆無(9割が輸入)。PCR検査で欠かせない植毛綿棒、全身防護服はほぼ国内では作れません。しかも、国産マスクも原材料(不織布やゴム紐など)はほぼ海外製だと知りました。「メイド イン ジャパン」とは言うものの部品・素材は海外製だったわけです。

意識されなかった危険はサプライチェーンに潜んでいたのです。サプライチェーンに異常を来たしたとき無意識だった危険に気付くことになりました。

3  食料とエネルギーを考える

4月26日、世界最大の小麦輸出国ロシアは小麦の輸出を停止しました。呼応してウクライナ、カザフスタンなども同様の輸出制限を開始したのです。

今や世界の人の往来は閉ざされています。また、大企業は保身のためリスクの高い事業から撤退しています。モノの流動性は前記の通り保身的になっています。

エネルギー資源はどうでしょうか。天然ガス、石油などエネルギー資源は電気の供給、車・電車の移動、そして通信などあらゆる産業にとって必須なものです。しかし、鉄鉱石や石灰石などの鉱物と同様で作り出すことが出来ません。その意味でマスクや食料よりサプライチェーンに注意を払う必要があると言えます。

日本のエネルギー自給率はわずか9.6%。危機的状況です。石油0.3%、天然ガス2.5%そして石炭が0.7%しか自給できていません。資源は作り出すこともできないのです。

「主要国のエネルギー自給率比較」(出典:資源エネルギー庁「日本のエネルギー2019」)

アメリカ経済の頼みの綱であるシェール産業はコロナによる需要減で壊滅的な影響を受けています。また、収入が激減した中東産油国は原油価格を上昇させることに必死です。作り出すことが出来ないエネルギー資源は、供給量を調整することで価格を操作できます。そのリスクを日本は世界のどこの国よりも経験によって知っているはずなのですが、忘れがちになっています。

4  経済とエネルギー

「1,000兆円」。これは日本政府の借金(国債発行残高2019年度末)の額で、世界最大です。政府の借金は日本人全員、そして子供たちにとっても運命共同体です。4人家族では2,892万円の借金であり、無意識かも知れませんが大きなリスクです。

国の収支が赤字になるときに借り入れが起きます。東日本大震災後、原子力発電が停止し、天然ガスの輸入が急増したとき日本は31年ぶりに貿易が赤字となりました。31年前に何があったのでしょうか?

31年前の赤字の原因は1979年第二次オイルショック、1980年イラン・イラク戦争による原油の高騰です。エネルギーを海外に依存する限り避けて通ることのできないリスクを日頃意識できません。そのリスクもサプライチェーンに潜んでいるのです。

コロナウィルスにより日本がさらされているリスクは諸外国とは少し様相が異なることが分かると思います。医療、食料、そしてエネルギーのほとんどを海外からの輸入に依存してきた日本だからこそ考えなければならない問題が見えてきたように思います。

取材・文/金田武司 (株式会社ユニバーサルエネルギー研究所代表取締役社長)
東京工業大学大学院総合理工学研究科エネルギー科学専攻博士課程修了、工学博士。1990年三菱総合研究所入社。同社エネルギー技術研究部先進エネルギー研究チームリーダー兼次世代エネルギー事業推進室長プロジェクトマネージャーなどを務めた。2004年ユニバーサルエネルギー研究所を設立。国内学会や政府、自治体の委員など公職を歴任する。

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