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東大卒の2人の子どもを持つワーキングマザーに聞く「自ら学ぶ子ども」の育て方

2020.06.02

 コロナ禍の中、お子さんと向き合う時間が圧倒的に増えました。子どもの好きなこと、集中できること、得意なこと、を発見できる大きなチャンスです。この時間を大切に、いろいろなことを一緒にトライして、子どもの能力を最大限に引き出し、伸ばしてあげて下さい。

 夢中になるべきことは勉強だけとは限りません。絵を描く、工作をする、体操をする、歌う、踊る、料理をつくる、片付けをする、簡単なプログラミングをする、eスポーツをする、ゲームをする、など、お子さんが自ら考え、行動することが大事です。親が笑顔で導いてあげて下さい。そして上手にできたことをたくさん褒めてあげて下さい。親に褒められた、認められた、愛されたという記憶が、ストレス耐性が強く、自己管理ができ、柔軟で人間力の高い人格を形成します。

 東大合格が、始めからの目標でなくて大丈夫です。自らやるべきことに集中でき、学び考えることができる、そういう基礎能力を幼い頃から身につけさせることが重要です。その積み重ねが、のちに偏差値の高い大学を受験突破する力になります。

 今後、オンライン授業が増加し、9月入学なども検討され、教育システムには大きな変革が起こりますが、どんな状況や条件でも「自ら学ぶ子ども」は即応性があって、強く、伸びていきます。

子どもに向きあうための時間マネジメント術

「自ら学ぶ子ども」に育てるには、とにかく親が深い包容力を持って子どもと徹底的に向き合わなくてはなりません。しかし、仕事と育児を両立するワーキングマザーにとって、子どもと向き合う時間の確保は大きな課題です。特に女性は、出産、子育て時期とキャリア形成時期が重なるため、「忙しすぎて時間がとれない」と罪悪感を抱いているお母さんも少なくないでしょう。

 しかし、時間が限られているからこそ、高い濃度で集中して子どもに向き合えます。毎日、最低10分でもかまいません。「この時間は子どもに集中する」と決めたら、携帯の電源を切る、パソコンも開かない、ながら家事はしない。とにかく子どもだけに集中して一緒に遊びながら、学びの機会を創出して下さい。

 絵本を読み聞かせたり、一緒にブロックを組み立てたり、お絵描きをしながら、「この子が一番興味を抱いているものは何だろう?」と真剣に観察して下さい。子育ては一生続くものではありません。子どもが成長すれば、親としての関わり方も変わります。大事なのは「子どもが自分で判断・選択できるようになるまでの期間、親がどれだけ全力で向きあえるか」なのです。お子さんによっては多少前後しますが、10歳までを目安に全力で向きあうように心がけましょう。

子どもの適性の見極め方

 自分の子どもがいったい何が好きなのか、一生懸命観察して下さい。そして、好きなことに触れる機会を多く与えてあげて下さい。じっと本を読んだり、図鑑を見たり、タブレットで検索して調べたり、何かを学ぶことが好きなお子さんでしたら、東大など「学ぶための最高の環境」に身を置きたいと、自ら突き進んでいく可能性が高いです。しかし、学ぶことが好きではないお子さんに対して、親が、「絶対に東大に行きなさい」と強いることは、悲惨な結果を招きかねません。

 飽きずにずっと絵を描き続けている子には、画用紙やいろいろな種類の色鉛筆などを与える。いつでも歌って踊っているような子には「落ち着きなさい」と言ったりせずに、「上手だね、もっと歌ってみせて」と表現の場を与える。ゲームが好きで、どんなゲームでも周りを負かしてしまうような子であれば、「ゲームをしたらダメ」と言ったりせずに、どんどんやらせてみる。

 これから先、ますます「学力がすべて」という社会ではなくなってくるでしょう。成功というロールモデルも多様化しています。不登校だった子が家でパソコンに没頭し、I Tベンチャーを立ち上げて成功したり、身の周りのことを動画でアップしたら人気となってユーチューバーとして名が売れたり、eスポーツで勝ち続け高い収入を得る人もいます。

 大切なのは、その子の能力が一番発揮される「何か」を親が見つけてあげて、その能力が伸ばせるような環境づくりを行うことです。そうすると、子どもは「自ら学ぶ」ことを楽しいと思い、自立した人間に成長していくのです。また、本人の好きなこと、得意なことをある程度極めたお子さんは、自己肯定感が強く、他の領域、例えば大学受験などに挑戦する際にも集中力を高めて良い結果を出します。

無理せずロジカルシンキングを身につけさせる方法

 どんな職業でもどんな立場でも、「人にわかりやすく伝える」というコミュニケーション能力、プレゼンテーション能力を高めることが最も重要です。ロジカルシンキングとは論理的思考のことで、物事を整理・分析・構成して結論を導き出し、筋道を立てて説明するスキルですが、これは、大人になってから急に身につくようなものではありません。幼い頃から「考える訓練」を重ねることで少ずつ自然に身についてくるものなのです。「考える訓練」の機会を子どもに数多く与えるのは、親にしかできないことで、子どもの人間力を醸成するために親が果たす役割は大きいのです。

 5歳になる前ぐらいから、子どもに毎日、日記を書かせることは有効です。書いたものを必ず親が添削し、「ここはこう書いたほうがいいんじゃない?どう思う?」などと質問して、さらに本人に考える習慣をつけさせて下さい。特に上手に書けたときは、花丸をつけて大げさなくらい褒めてあげましょう。毎日の日課である日記は、子どもに成功体験を与え、自信をつけさせる良い機会になります。

 日記には、特別なことを書かせる必要はありません。その日にあったこと・思ったこと・気づいたことを考え、書く、それだけです。自分の一日を振り返り、自分の言葉として書くことが、考える力を養っていきます。デジタル日記でもかまいませんが、デジタルトランスフォーメーション(D X)時代に、あえて、基本である、紙に手書きすることをお勧めします。もちろん絵を描いて添えるのもすばらしいです。言語が伝わらない時は絵やイラストが有効なコミュニケーションツールになります。

 さらに、日記の内容を振り返り、一週間に一度、家族の前で自分のトピックスを発表させるということを試みて下さい。「今週もおうちで過ごしたけど、何が楽しかった?どんなことがやりたくなった?」などとお題を与えてあげると子ども発表しやすくなります。家族が相手でも、前に立って自分の思いを伝えるスピーチをする。それを聞いたオーディエンス(この場合は家族)は、「上手ね!わかりやすいね!」と拍手する。そうしたミニ発表会の積み重ねが、子どもに「ロジカルにわかりやすく伝える」ということを自然に身につけさせ、今後さらに求められる「人間力の高さ」につながります。

育てることは感謝すること

 子育てでは、何度注意しても言うことを聞かない、生意気なことを言って反抗するなど、時には苛立たしく思う時が襲ってきます。しかし、親と子どものつながりのなかで、何にも増して大切なことがあるというのを忘れないで頂きたいです。「子どもが生きて、この世に存在してくれるだけでありがたい」という思いを持って、深呼吸して、笑顔で、お子さんと接してください。子どもは生まれる場所も親も選べません。今、そばに一緒にいる親こそが、その子の未来を幸せにも不幸にもすることを改めて自覚し、「自ら学ぶ子ども」に育てて下さい。

文/入江のぶこ

1962年、東京都新宿区生まれ。幼稚園から大学まで成城学園で教育を受ける。 大学生時代にフジテレビ「FNNスピーク」でお天気お姉さんを務める。卒業後、フジテレビ報道記者の入江敏彦氏と結婚。カイロ支局長となった入江氏と長男と共にカイロへ移住。イスラエルで次男出産。1994年12月ルワンダ難民取材のためにチャーターした小型飛行機が墜落し、乗っていた入江氏が死亡。帰国後、フジテレビに就職。バラエティ制作、フジテレビキッズなどに所属し、主に子育てや子どもに関するコンテンツの企画やプロデュースをする。女性管理職としてマネジメントも行う。2017年7月に退職。 2017年7月、東京都議会議員選挙に出馬、港区でトップ当選を果たす(35,263票獲得)。 子ども2人は東大を卒業し、社会人となっている。長男の入江哲朗氏は東京大学大学院総合文化研究科を修了し博士(学術)の学位を取得。アメリカ思想史の研究者であり、映画批評家としても知られる。次男の入江聖志氏は、東京大学教養学部を卒業し、民放テレビ局社員。近著に「自ら学ぶ子どもに育てる」(あさ出版)

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