
まだまだ手放せないマスク。そんなマスクの扱い方に困ることはないだろうか? 実は今、マスクを収納する「抗菌マスクケース」というものに注目が高まっているらしい。一聴すると、「マスクってケースに入れる必要はあるの?」「抗菌効果はどのくらい?」などの疑問を感じる。そこで今回は、抗菌マスクケースを使う必要性や用途を探ってみた。
抗菌マスクケースとは?
抗菌マスクケースとは、その名の通り、マスクを収納することで、抗菌効果が期待できるケースのこと。
近頃は、キャラクター付きの可愛いマスクケースも見かけるが、抗菌加工が施されているだけで、抗菌効果とまではいかない。
そんななか、韓国発の抗菌製品専門メーカーによる「Safe Lean」の除菌マスクケースが話題になっている。韓国では2020年3月、4月の2ヶ月で200万枚以上の売上を記録しており、日本の正規代理店である「DELIGHT SELECT」への注文もここ数ヶ月で増えているそうだ。
この除菌マスクケースを例に取ると、ケースに入れるだけで、30分で約90%、90分で約99.9%の除菌力を発揮するという。入れるモノはマスクに限らず、携帯電話・時計・アクセサリーなどでもOKだそうだ。
「銅」で殺菌
その除菌力の秘密は、「銅」にあるという。
一般社団法人日本銅センターのwebサイトでは、銅の殺菌効果について、O-157やインフルエンザ、ノロウイルスなどさまざまな実験結果が掲載されており、銅そのものには期待がよせられている。
除菌マスクケースを手掛ける抗菌製品専門メーカーからの情報では、英国サウサンプトン大学の研究者による研究で「コロナウイルスは、セラミックタイルの表面やガラス、ゴム、ステンレスでは5日間以上生き延びているが、「殺菌銅」の表面では30分以内に死ぬ」という結果が出ているという。
この除菌マスクケースには、表面コーティングではなく、抗菌マスクケース製品の中に銅成分(殺菌銅パウダー)を練り込む技術が施されていることから、摩擦による影響を受けないという。
製品の検査・検証・試験・認証を行う世界トップレベルと称される認定企業「SGS」で実施されたテストでは、大腸菌・肺炎球菌・ブドウ球菌等の細菌を3時間で99.9%殺菌し、カビ菌は90%以上が殺菌されているそうだ。
実際に使ってみた
除菌効果はもちろん、目には見えず、測定することもできないが、試しに除菌マスクケースを使ってみた。
筆者は外でマスクを外すことはないが、1日に数回外出するときには、同じマスクを使用することもある。
そんなとき、一時的に自宅にマスクを放置したいときに、このマスクケースに収納することで、少しの安心感が得られた。
また日頃から、外出のたびにスマホにも新型コロナウイルスが付着しているのではないかと不安になることがあったため、1ケースはスマホ用として使うことにした。これはこれで安心感が生まれた。
最近では抗菌スマホケースも注目されているが、その代わりにもなりそうだ。
この除菌マスクケースは水洗いができ、中性洗剤で洗って良いとされているため、食器用洗い洗剤で洗って乾かして手入れができる。
抗菌マスクケースの可能性
除菌マスクケースは、使い途中、もしくは使い終わった後のマスクを入れて持ち運ぶ他にも、替え用の新しいマスクを数枚入れて持ち運ぶのにも使えそうだ。
また、これから緊急事態宣言が全国で解除されると、徐々に外食の機会も増えていくだろう。そのようなとき、食事の際に一時的にマスクを外すこともある。テーブルの上に使いかけのマスクを客全員が置くと、テーブルにウイルスが付着する恐れがあり、不安が大きい。
そんなとき、一人一人がこうした抗菌マスクケースを持参して、一時的にマスクを入れてカバンに入れる習慣が根付けば、感染拡大防止の一助にもなるかもしれない。ちょっとしたアイテム使用や行動で感染拡大防止になるのではないかと感じた。
【取材協力】
DELIGHT SELECT
https://shop.delight-select.com/
【参照】
一般社団法人日本銅センター
http://www.jcda.or.jp/feature/tabid/88/Default.aspx
取材・文/石原亜香利
こちらの記事も読まれています