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忘れてはならない豪雨や台風対策、withコロナの避難所には分散型避難と分散型電源が不可欠

2020.05.29

コロナ感染症に関する緊急事態宣言が5月25日に全面解除になった。今後は、経済面でのU字回復を目指すことになる。まさに“コロナ禍”という災害に見舞われた日本。次に心配なのは、コロナ第2波かもしれないが、やはり毎年必ずやって来る台風や豪雨にも注意が必要だ。

大都市であれ、地方都市であれ、自然災害が発生した時、避難所で凌がなければならなくなることがある。今まではあまり話題になってこなかったが、今回のコロナ禍での教訓として、避難所が“3密”状態になってしまわないか、が非常に心配となる。避難所において避難者を振り分ける際、個々の避難者に充てられる空間が小さ過ぎると3密となってしまう。

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3密回避で注目される「分散型避難」とは?

最近、「分散型避難(マルチ避難)」という言葉が出始めている。3密を回避するための新たな避難概念である。今までの避難の概念は、大まかに言えば、地域ごとに指定された避難所に全員を集めようとするもの。これに対して、指定避難所ではなく、自宅や自家用車あるいは他の民間施設で難を逃れようとするのが分散型避難。豪雨の最中に避難所に行こうとして、逆に被災してしまうこともないとは言えない。

分散型避難を取り入れる場合、それぞれの自治体ごとに作成するハザードマップ(被害予測地図)を見直すことが急務となる。もうじき夏が来るが、秋にかけて豪雨・台風の激しさが増すことが予想される中、河川の氾濫を想定したハザードマップの見直しは最優先課題である。

分散型避難を想定したハザードマップの作成に向けて、北海道胆振東部地震(2018年9月)や、昨秋に関東を直撃した大型台風15号・19号での被災状況を思い起こしてみると、停電が広域にわたった時での避難場所における電源確保が大きな課題として浮かび上がる。

情報通信手段としても必要な避難所の電源問題

停電したとしても通信手段を維持し続けることは、家族や友人の安否確認や、避難時での心理的安定などの観点からも大事なことだ。要するに、ケータイやスマホ、タブレットやパソコンの電源をどう確保するかである。それほど大規模でなくとも、小規模な電源(分散型電源)を持っておくことで、緊急時に凌いでいけるようになる。分散型電源を普及させるに当たっては、防災行政としての取組みは次のようなものであろう。

① 『分散型避難』の概念を取り入れたハザードマップの策定
② “自宅避難”をする人々への備蓄ガイドラインの策定
③ 自宅向け『分散型電源』(太陽光パネルなど)の導入に係る公的支援制度の整備
④ 避難所向け『分散型電源』の導入に係る公的支援制度の整備

昨秋に関東を直撃した台風15号・19号など、近年の自然災害は甚大化している。停電が発生した場合、復旧には数週間かかることもあった。広域停電を経験してみて、ライフラインとしての電気の重要性が改めて認識させられた。通信手段の大半がケータイ・スマホであるという実状が、それに拍車をかけた。上記③で分散型電源の例として太陽光パネルを挙げたのは、台風一過は必ず晴れるので、その時に有効な発電手段になるからだ。避難場所がどこであっても、である。

Photo/Getty images,Carl Court 

『分散型避難』に向けたハザードマップを策定する場合、指定避難所の3密を回避する方法として、自宅避難だけでなく、指定外の施設の利用に関しても検討しておく必要がある。それらの施設が臨時の避難所としての機能を持つためには、飲食品の備蓄を確保しておくことの他に、情報の受発信機能が必須となる。それには発電手段の確保は不可欠だ。

そのためにも、各自治体が持っておくべきものは、持ち運びのできる大きさの太陽光発電機や蓄電池のセット。太陽が照りさえすれば、取り急ぎの電力を確保できる。今でも既に、緊急時というより屋外キャンプ場などでも活用されている、とても身近なものだ。緊急時の電源は、緊急時に使うだけではもったいない。日頃から使っておけば、いざという時に、使用方法を迷うこともない。

蓄電池に貯めておく電気は、梅雨など日照が長時間期待できない際の蓄電に不安が残る太陽光発電からの電気だけでなく、通常供給される電力会社の電気からでも利用できる。太陽光パネルのような小規模電源と、その小規模電源からの電気や、電力会社からの電気を貯めておく蓄電池の総体が、「避難所の電化」に必要な分散型電源なのだ。

ますます電気の重要性が増す社会となっている。だからこそ、安定した電気の供給が求められる。安定した電力やエネルギーの在り方を、コロナ禍の中で意識せざるを得ない。

文/石川和男(政策アナリスト)
政策アナリスト/社会保障経済研究所代表/算数脳育研究会代表理事/一般社団法人NTSセーフティ家計総合研究所運営委員/霞が関政策総研主宰

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