
■連載/大森弘恵のアウトドアへGO!
新型コロナウイルス感染対策として、なるべく自宅で過ごしたいという人も多い。そんな中、「おうちキャンプ」が話題だけれど、すべてのバーナーが自宅で使えるわけではない。室内用のカセットコンロは安全装置を搭載しており、立ち消えによる事故に備えた設計。
一方、アウトドア用のガスバーナーでは室内用には必須の安全装置が搭載されなくてもよいとされている。
注目のおうちキャンプで安心して利用できて、夏のキャンプに持ち出しても後悔しないパワフルさを兼ね備えた、カセットガス式バーナーを集めてみた。
卓上で使えるパワフルツーバーナー
イワタニ/カセットガス テーブルトップBBQこんろ フラットツインS(オープン価格)
3.3kW(2800kcal/h)のバーナーを2口搭載したツインバーナー。深型水皿がバーナーを守っているため、風防と同じ役割をになっている。カセットボンベの装着部にはヒートパネルを搭載し、長時間使っても最後まで火力を保つ構造だ。
ゴトクは大きめで、底φ24cmのクッカーを置けるのでファミリーキャンプ向き。圧力感知安全装置、容器装着安全装置、容器受口加圧式機構を搭載。
別売となるが、同社カセットフー専用アクセサリーシリーズを利用できるので、ガスバーナーなのに網焼きすらできるのが楽しい。
ほかにはない驚きの耐風性
イワタニ/風まるⅡ(オープン価格)
外側と内側、2段階の風防で空気を取り入れつつ風の影響を受けないダブル風防ユニットを搭載したコンロ。
専用キャリングケース付きで、クルマに載せて山道を走っても安心だ。いつものカセットコンロと同じようなデザイン、使い勝手なのでキャンプビギナーもとまどわずに使える。
3.5kW(3000kcal/h)のバーナーはとってもパワフル。耐荷重15kgでφ24cmまでの大鍋にも対応する。別売ではあるが、焼き肉プレート、網焼きプレート、たこ焼きプレートほか多用なアクセサリーがあるのも楽しい。
ちなみに、風まるⅡのダブル風防ユニットを採用した「カセットフー タフまる」(1万円+税)は耐荷重20kgでダッチオーブン対応。こちらも圧力感知安全装置付きだ。
コンパクトなボトル型収納
スノーピーク/HOME & CAMPバーナー(9980円+税)
汁受けのないスッキリしたデザインのバーナーで、キッチンでもキャンプでも気軽に使える。ゴトクは3本に見えるが、本体側は2本が並列しており合計4本。見た目とは異なり安定している。
火力は2.4kW(2100kcal/h)、ダッチオーブンや鉄板などは使えないがφ14〜30cmの鍋に対応する。
カセットボンベよりも一回り大きなボトル状に収納でき、場所をとらない。立てておけるのも新しい。
バーナーとゴトクを引き出し、回転させれば準備完了。これまでにないトランスフォーム型コンロは、所有欲を満たす道具でもある。
火鉢や七輪のように網焼きOK
センゴクアラジン/ポータブル ガス カセットコンロ ヒバリン(1万6000円+税)
火鉢、七輪をイメージした丸い形のコンロ。大型風防はないが、中央がくぼみ、バーナーを囲むように設計された天板形状により風の影響を受けにくい。火力は2.8kW(2400kcal/h)。決して高火力ではないが、弱火でじっくり煮込み料理が得意。
グリルキット(焼き網、輻射プレート、焼き網ステイ)を付属しており、餅やパンを黒焦げにすることなくふっくら焼くことができる。
焼く料理以外にも、干物をあぶったりするのにもいい。もちろん、鍋を載せての煮込み料理、ケトルを使った湯沸かしも可能だ。
バーナーを使うときに気をつけること
室内利用OKのバーナーでも換気は不可欠、カーテンなど燃えやすいもののそばで使わない。これらはほかの家庭用カセットコンロと共通の注意点だ。
見落としがちだが、装着するカセットボンベの製造年(イワタニの場合、缶の底に表示。7年以内を目安に使いきる)とボンベの錆び・ゆがみのチェックも忘れずに。
燃料を取り付ける場所にあるゴム製のOリングがひび割れ、変形していたらこれも交換したほうがいい。
ほかにも、ダッチオーブンや鉄板など対応しない調理器具をバーナーに載せる、バーナーを並べて1枚の大きな鉄板を載せて加熱する……なども事故のもと。おうちキャンプを機にバーナーの説明書を見直し、使い方を再確認。夏のキャンプシーズンに備えよう。
取材・文/大森弘恵
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