
COVID-19の感染拡大で活用が注目される「ジャムウ」
果実、葉、種子などでつくる植物性の内服薬「ジャムウ」
インドネシアには民間療法である「ジャムウ」と呼ばれる伝統医薬品がある。
漢方に似た思想のもので、果実や葉で作る植物性の内服薬だ。最近、COVID-19の広がりを受けて、ジャムウが改めて注目され始めている。
エアランガ大学の薬学部の薬理認知と植物化学部門の教授、Mangestuti Agil氏は、地元紙に対し、「COVID-19パンデミックが出現した後、インドネシアの研究者は、ウコンやガランガルなどのジャムウの成分としてよく使用されるいくつかの薬用植物の可能性を研究し始めている」と答えている。
また、研究領域だけではなく消費の世界でもジャムウは広がりを見せている。ジャムウはもともと飲料のように処方されることが多く、カフェ業界では、いち早くジャムウを取り入れた商品が登場している。
Fore Coffeeでは、ウコンなどジャムウに用いられる植物を活用したドリンクを展開し、抗菌や消炎効果があるとしている。販売価格はRp.30,000前後(約210円)と、手軽に試すことのできる価格帯で提供している。
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COVID-19の感染予防としてジャムウが再注目される
インドネシアでは西洋医学とは別に、伝統医薬品が現代でも根付いている。
特に地方では、体の具合が悪ければ、近くのジャムウ行商人に処方を頼み、ジャムウドリンクを作ってもらう風潮がいまだに健在だ。
そのため、COVID-19の世界的な流行が続く現在、感染予防としてジャムウが再注目されるのは自然な流れでもあるといえる。
また、都市部の若い人々の間では、健康意識が高まっており、ジャムウを現代風に解釈して商品に生かす企業はこれからも増えていくと予想される。
参考記事:http://tnc-trend.jp/indonesia49/
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構成/DIME編集部
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