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注目度が急速に高まっているデータ保全サービスの業界カオスマップ

2020.05.22

データ保全業界カオスマップ 2020

情報セキュリティサービスの障害や公文書管理問題などで、「データ保全」の関心が急速に高まっている。

そこでボウラインマネジメントは、データ保全業界をわかりやすく可視化するために『データ保全業界カオスマップ』を公開。今回はサービスの傾向や今後の課題 についても触れていきたい。

国内のデータ保全サービスの傾向

①クラウドサービスをはじめとして、ICT系サービスの多くが米国や中国系企業が世界的な有力プレーヤーであるのに対し、長期保管用の機器や磁気テープ、あるいは光ディスクといった記録メディアは、日本の大手企業に存在感がある。

欧米や中国などでは、バックアップ用途のオフライン保管が減少する一方で、長期保管用途での記録メディアの利用が急拡大しているが、日本では市場がもともと経済規模に比べて小さい上に、伸び悩んでいる*。

*背景としては 「文書、記録管理に関する文化の違い」に加え、「紙中心の業務モデルが長らく続き、多くの業界にとっては、データの長期保管がこれからである」ことや「AI分野において、長期保管データを機械学習用データとして活用するところまであまり進んでいない」ことがあげられる。

②デジタル化の進展に伴い、紙からデジタルデータへの変換、あるいはマイクロフィルムなどの古いメディアからデータを変換して管理したいという声は、様々な業界からあがっている。

しかしながら、電子化コストの問題等から、特に、現用文書以外の市場は伸び悩んでいる。そのため、いまだに、段ボール箱単位、あるいは書類1件単位などの書類の外部保管はいまだに増え続けている。

③記録メディア保管は、データの高密度化によって保管数量としては増えていない。SaaS型のストレージサービスやクラウドストレージサービスでも長期保管を意識したサービスが出現してきており、データの重要性や利便性の観点で使い分けができるようになってきている。

④歴史資料などの公開・共有を行ういわゆるデジタルアーカイブサービスは、データ保全を行ったうえでの活用サービスであり、国立国会図書館が運用するジャパンサーチなどによる各サービスの連携が進みつつある。

今後の課題

データをあらゆるリスクから確実に残すことは現在の技術でも難しい。というよりも自然災害の多発や様々なサイバーテロが発生している昨今、むしろこれまで以上に難しくなっているといえるかもしれない。

データを長期間、確実に残すことは、現在を生きる我々の次世代に対する責任であり、データ保全サービス市場の拡大のために、以下を解決に向けて取り組みたい。

①社会への啓発

まずは、データを残すということについて、社会の理解を深めていくことが必要である。

そのためには、適切な保管方法を提示していくことも重要だが、同時にデータを保全することがどういう価値をもたらすかの啓発も重要でなる。

当社も所属する「データ保全推進研究会」を含め、関連する学会や業界団体も啓発を進めているが、これまで以上にそれらの組織が連携して啓発を強化していくことが必要である。

法律対応のためにしかたなく、あるいは訴訟等のトラブル時の証拠のために一定期間データをとっておくという守りの保全だけではなく、過去の教訓として今後に生かす、歴史的価値を生む、あるいはAIを活用した長期トレンド分析などにつなげる、といった組織としての攻めの保全が進められることが望ましい。

AI-OCR、映像、音声認識、あるいはVRなどはデータが価値を生むための手段であり、これらのベンダーと保管系サービスベンダーとの連携も有効と考える。

 ②利便性と安全性を両立したサービスの普及

データの特性や利用頻度、重要性などによって、どのようにデータを管理すべきかはかなり異なる。

利便性を重視するならば、クラウドストレージを含めて、SSDやハードディスクなどのなメディアが望ましいが、あまり利用頻度が高くなければ、コストや環境負荷の観点からオフライン保管が望ましい。

SaaS型のモデルは、オフライン保管の弱点である利便性がかなり改善されたサービスであり、広く普及が期待される。

③法制、ガイドラインの整備

電子帳簿保存法などの法律や業界ごとのガイドラインで、保管期間、あるいは長期保管を行う上で、電子署名、タイムスタンプといったトラストサービスの活用が求められているが、業界や対象文書によって、制定の有無や内容がかなりまちまちの状態になっており、業界横断での整備が望まれる。

構成/ino.

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