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マスク着用、在宅勤務で熱中症リスクが増す!?医師に聞くコロナ流行下ならではの熱中症リスク対処法

2020.05.24

そろそろ暑い日も出てきた今、熱中症の備えも必要だ。今年は新型コロナによるマスク着用や在宅時間が増える中、例年より熱中症リスクが高まるといわれている。今年はいつもの熱中症対策に加えて、より注意が必要だ。医師による対策を紹介する。

今年は熱中症リスクが増す恐れ

各医療分野に詳しい13名の医療関係者により組織される、熱中症・脱水症の予防啓発を行う団体「教えて!『かくれ脱水』委員会」は、新型コロナ感染拡大の中、今後、迎える熱中症多発シーズンに向け、医療の最前線への負荷を最小限に食い止めるべく、熱中症における「セルフメディケーション」の徹底を勧める。

今年はマスク着用・外出自粛の日々で、例年よりもさらに熱中症リスクが上がるという。

●筋肉量の低下により脱水になりやすい

春季に多くが外出自粛をしていたことから、汗をかいていない、運動をしていない傾向にあり、暑熱馴化(身体の機能が暑さに慣れて、汗をかいて体温を下げる等の対処ができること)ができていなく、筋肉量が減っている傾向があるという。 筋肉は身体に水分を貯めるもっとも大きな臓器なため、筋肉量が少ないということは保持できる水分量が少ないということ、つまり脱水になりやすいともいえるのだそうだ。

●マスク着用で体内に熱がこもりやすい

感染予防のために、マスクをつけて過ごすことが多い中、マスクにより体内に熱がこもりやすくなることも。

●マスク着用で喉の乾きに気づきにくい

常にマスクをしたままの人であれば、 口渇の鈍化(マスク内の湿度が上がっていることで喉の渇きを感じづらくなる)傾向にある可能性もある。

●マスクにより水分補給を避けてしまう

感染予防のために、マスクを外してはいけないという思いで、気づかないうちに水分補給を避けてしまうことも脱水の一因になりえるという。

●一人暮らしの外出自粛で異常の指摘の機会が減る

外出自粛により、在宅時間が増えたことで、特に室内の温度や湿度には気を配る必要がある。しかし一人暮らしで、高齢者となると要注意。誰も服装や温度の異常を指摘してくれず、体調が悪くても発見も遅れてしまう。

コロナ時期の熱中症予防策

今年は、例年以上に熱中症予防は意識的に実施したい。 熱中症を予防するために、これから暑くなっていく季節、教えて!『かくれ脱水』委員会は次のことを行うのを勧める。

1. 水分補給の準備をしてから活動を

活動前に、適切な水分補給と、必要に応じて水分や塩分の補給ができる準備をする。活動中や終了後にも適宜補給をおこなう。マスクをしていると喉の渇きに気づきにくくなるため、例年以上に、意識して水分補給を行う。

2. 涼しいうちに汗をかく練習を

人混みを避けた散歩や室内での軽い運動で、涼しいうちに汗をかく練習をし、 暑さに身体を馴れさせ、体温調整などが機能するようにしておく。

3. 毎日、暑さ指数(WBGT)をチェックする

環境省が毎日発表している、暑さ指数(WBGT)をチェックし、その日の行動指針にする。

※暑さ指数(WBGT)とは?
暑さ指数(WBGT(湿球黒球温度):Wet Bulb Globe Temperature)は、熱中症を予防することを目的とした指標。 単位は気温と同じ摂氏度(°C)で示されるが、その値は気温とは異なる。暑さ指数(WBGT)は人体と外気との熱のやりとり(熱収支)に着目した指標で、人体の熱収支に与える影響の大きい 1.湿度、 2.日射・輻射(ふくしゃ)など周辺の熱環境、 3.気温の3つを取り入れた指標。
環境省 WBGT サイト:https://www.wbgt.env.go.jp/wbgt_data.php

●かくれ脱水に気づいたら

熱中症の症状の現れる前「かくれ脱水」の段階に気づいたら、適切な水分と塩分を摂る。かくれ脱水とは、脱水症になりかけているのに、本人や周囲がそれに気がつかないため、有効な対策が取れていない状態のこと。疲れやすくなったり、食欲が落ちたりする夏バテにも、かくれ脱水が潜んでいることもあるという。

また軽い頭痛など、熱中症初期の症状が出たときは、素早く自分で「経口補水療法」を施し、 重症化を避け、病院に搬送されることを防ぐ。

水分摂取における注意点

健康な人なら、3食の食事をきちんととり、喉が乾いたら飲み物を飲む、暑くなってきたら普段よりも多めに飲む、を心がけると良いという。

カフェインには利尿作用があるので、なるべくカフェインの入っていない麦茶・真水などがおすすめだそうだ。

高齢者の場合、喉があまり渇かなかったり 、トイレに頻繁にいかねばならないことを気にして水分摂取を避けてしまう人もいる。そういった場合は、無理をしてたくさんのお茶を飲むより、OS-1などの経口補水液をコップ1杯飲むのが効果的だそうだ。経口補水液であれば少量で効率よく塩分・水補給ができる。

食欲がない場合は、1日500mlの経口補水液を1本飲むなどして、水分と塩分を補う。

※経口補水液は高血圧など、塩分を制限しなくてはならない人は注意が必要。医師・薬剤師に相談して飲むようにすること。

アルコールはアルコールの分解に水分を多量に必要とするため、むしろ脱水状態を進めることになるので注意する。

軽度の熱中症が疑われる場合の「経口補水療法」

もしも熱中症が疑われる場合は、下記のことを行おう。

1. 涼しい場所に移動させる

日陰やクーラーの効いている場所へ。

2. 身体を冷却する

衣服を脱がせたり、きついべルトやネクタイ、下着はゆるめたりして、露出させた皮膚に冷水をかけて、うちわや扇風機などであおぐのも有効。氷のうなどは、首の両脇、脇の下、大腿の付け根の前面に当てて皮膚のすぐ近くにある太い血管を冷やす。

3. 意識がはっきりしているなら、経口補水液を飲ませる。=経口補水療法。

「呼び掛けや刺激に対する反応がおかしい」、「応えない(意識障害がある)」ときには、誤って水分が気道に流れ込む可能性があるため、無理に飲ませない。「吐き気を訴える」または「吐く」場合、口からの水分摂取は適切ではないため、医療機関での点滴等の処置が必要。

今年は在宅での生活が続くことから、脱水に気づきにくいといわれる。意識的に水分補給をして、早め早めの対処をして、しっかりと熱中症を予防しよう。

また実家の親など、高齢で一人暮らしの親族がいる場合も、今年は特に声かけなどを積極的に行いたい。

【監修】
「教えて!『かくれ脱水』委員会」副委員長 医師 谷口英喜先生
済生会横浜市東部病院 患者支援センター長/ 周術期支援センター長/栄養部部長
専門は麻酔・集中治療、経口補水療法、体液管理、臨床栄養、周術期体液・栄養管理など。日本麻酔学会指導医、日本集中治療医学会専門医、日本救急医学会専門医、 TNT-D メディカルアドバイザー。 1991 年、福島県立医科大学医学部卒業。学位論文は「経口補水療法を応用した術前体液管理に関する 研究」。著書「熱中症・脱水症に役立つ 経口補水療法ハンドブック 改訂版」 『イラストでやさしく解説!「脱水症」と「経口補水液」のすべてがわかる本』
https://www.kakuredassui.jp/

取材・文/石原亜香利

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