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法施行から1年、特定技能外国人の受け入れは人材不足解消につながっているのか?

2020.05.23

日本国内に存在する人手不足が深刻な業種へ労働力を投入し、また、外国人労働者の受け皿として機能させるべく誕生した在留資格が「特定技能」だ。

そんな「特定技能」について今回、株式会社アイデムにより、特定技能外国人受け入れの対象業種の企業に向けた意識調査が行われたので、その結果を紹介していきたい。

なお本調査は、4月1日に特定技能に関する法施行から1年を迎え、現状と今後の見通しについて明らかにすることを目的としている。

「特定技能」制度の認知度、「名称も仕組みも知っている」42.9%

「特定技能外国人」受け入れ対象となり得る企業に制度についてどれくらい知っているか尋ねる調査が行われたところ、4割の企業が「名称も仕組みも知っている」と答えた。

法施行から1年経過し、制度の名称についてはある程度の認知度があるようだが、今後更に仕組みまで認知を広げる必要がありそうだ。

「人材不足の緩和につながった」53.2%

特定技能外国人を受け入れることで、実際にあった、または想定している良い影響について尋ねる調査が行われたところ、現在受け入れている企業にとって良い影響は「人材不足の緩和につながった」53.2%、次いで「教育制度の見直し・向上につながった」31.9%、「従業員のモチベーションが上がるなど職場の活性化につながった」27.7%となった。

人手面だけでなく、社内全体に良い影響をもたらしていることがわかる。

また「良い影響はない」という回答は1.4%となり、98.6%もの企業が何かしらの良い影響を感じているようだ。

特定技能外国人の日本語レベルを心配する企業が43.0%

特定技能外国人を現在受け入れている、または受け入れ予定・検討中の企業に、採用活動で困ったことや不安なことを聞く調査が行われた。

採用活動の懸念点について「特定技能外国人の日本語レベルが心配」が43.0%と最も高く、「住居の手配など仕事以外の生活面の準備」「在留資格申請の手間が煩雑・複雑」「制度・法律的に注意しなければいけない点がわからない」が30%台で続いた。

特定技能外国人の採用は、「国外にいる新しい人材を採用する」が45.5%で最も高い

特定技能外国人を現在受け入れている、または受け入れ予定の企業に採用ルートを聞く調査が行われた。「国外にいる新しい人材を採 用する」が45.5%で最も高く、次いで「現在雇用している技能実習生 を特定技能に切り替える」37.8%になっている。

受け入れ状況別で見ると、現在受け入れている企業では「技能実習生の特定技能への切り替え」が半数超の一方 、受け入れ予定企業は「国外の新しい人材を採用」が7割近くと、両者に差がみられる。

新型コロナウイルス感染症の影響で、現在外国人の入国が困難な状況となっている。受け入れ予定段階の68.5%が「国外にいる新しい人材を採用する」と回答しているが、今後の見通しが立っていない可能性が高い。

特定技能外国人の採用数について「増やす予定がある」のは68.1%と7割近く

現在特定技能外国人を受け入れている企業に、今後採用人数を増やす予定があるか尋ねる調査が行われた。「増やす予定がある」は68.1%と7割近い回答となった。

「増やす予定はない」は15.6%、「わからない」は16.3%となった。業種別・従業員規模別にみても特定技能外国人の採用について半数以上が増加意向を示しており、受け入れにメリットを感じているようだ。

受け入れの予定がない理由は、「事業の性質上難しいから」30.5%

特定技能外国人の受け入れ・検討予定のない企業にその理由を尋ねる調査が行われたところ、「事業の性質上難しいから」が30.5%と最も高く、次いで「受け入れ体制が整っていないから」「日本人の雇用を優先したいから」「そもそも外国人採用を考えたこともなかった」となった。

■担当者のコメント……アイデム・グローバル人材紹介チーム マネージャー・向後利明氏

特定技能制度の開始から1年が経ち、約8割の企業が名称を知っていると回答した一方で、4割は「仕組みはよく知らない」と答えており、特定技能制度の複雑な印象はまだ拭えないことがわかります。

受け入れを予定・検討している企業が抱える不安は、住居手配や申請の複雑さ、制度の注意点などですが、これは登録支援機関を活用することで解決する内容がほとんどです。ぜひ、有効に活用して欲しいと思います。

特定技能を既に受け入れている企業の約7割が今後受け入れを「増やす予定がある」と回答しており、この制度への期待値も伺えます。採用ルートでは約5割の企業が「国外にいる新しい人材」と答えていますが、特定技能に関しても新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受け、現在は海外に行く事も、採用者が来日する事もできない状況になっています。

速度は遅いもののようやく進み始めた所で、せっかくできかけた良い流れも企業の採用意欲と共に減少してしまうのではないかと危惧しています。しかし、国内にいる人材の在留資格を移行することは可能ですし、特定技能の試験もこれから更に増えていくことが予想されるため、安心していただけたらと思います。

受け入れが及ぼす良い影響において「人材不足の緩和」との回答が 5割ありますが、これは当然として、2位以降の「従業員モチベーションアップ」「職場のダイバーシティ」などの回答がもっとポイントを上げるようになれば、日本の更なるグローバル化へと繋がるのではないかと期待をしています。

<調査概要>
調査対象:特定技能制度に関する業種の採用担当者または経営者
調査方法:インターネット調査
調査期間:2020年3月6日(金)~3月 9日(月)
有効回答:860

出典元:株式会社アイデム https://www.aidem.co.jp/global/tokutei-ginou/index.html

構成/こじへい

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