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サンシャイン水族館で孵化に成功した謎多き魚「ゾウギンザメ」

2020.05.14

謎の多い魚「ゾウギンザメ」。ゾウのように長い鼻にみえる特徴的な尖った長い口先(吻端)は「ロレンチーニ器官」と呼ばれ、生き物が発する微弱な電流を感知できる。

この「ゾウギンザメ」の日本での孵化事例は今までになかったが、サンシャイン水族館は日本で初めてとなるゾウギンザメの孵化に成功した。

サンシャイン水族館で「ゾウギンザメ」の赤ちゃん誕生

2019年5月に同館で飼育しているメスのゾウギンザメのうち1個体の産卵が確認され、その後も次々と産卵し、合計18個の卵を産んだ。

ゾウギンザメの生息地であるオーストラリア南部の水温を参考に飼育水温を12℃と15℃の2パターンに分け、リスク分散および発育の速度を比較しながら育成。5日に1回のペースで胚発生・心拍の有無を調べるためエコー検査を実施しながら経過を見守ってきたという。

※産卵したゾウギンザメは当館搬入前に1年以上オス個体との混泳がない状態であったため、過去の交尾で得た精子を長期間体内に保管していたものを使って受精したか、単為発生(交尾をせずに繁殖する)の可能性があると考えられる。

残念ながら15℃で管理していた卵については、胚発生の観察はみられたものの、10月中旬までにすべて胚発生が止まっていることを確認。12℃で管理していた卵のうち2個については今回孵化に至った。

現在、日本国内で「ゾウギンザメ」の展示を行っているのは同館を含め2館のみとなる。

ゾウギンザメ

和名:ゾウギンザメ ※特徴的な吻端部がゾウの長い鼻のようにみえることから名づけられた。
英名:Ghost shark(Elephant shark, Elephant fish表記もあり)
学名:Callorhinchus milii

分類:軟骨魚綱 ギンザメ目 ゾウギンザメ科 ※ギンザメ目は3科40種から成り立ち、ゾウギンザメ科は3種(いずれも和名ではゾウギンザメ)が知られる。3種とも南半球の海に生息し、日本近海ではみられない。

生息地域:太平洋南西(南オーストラリアおよびニュージーランド)
生息環境:大陸棚・砂泥底環境。普段は水深200m付近に生息、産卵時は浅瀬に移動してくる。
体長:一般的なサイズは70cmほど(大きなものでは125 cmの記録あり)。

構成/ino.

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