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スマホの動画をコミュニケーションツールに!発達心理学の教授が伝授するテレワーク中の子どもとの接し方

2020.05.17

緊急事態宣言の延長で、まだまだ巣ごもり生活が続く。子どもがまだ小さいと保育園休園と親のテレワークが重なり、子どもとの時間と仕事とのバランスに課題があるという声も。

そこで今回は、発達心理学を専門とする法政大学文学部心理学科教授の渡辺弥生先生のアドバイスの下、子どもとの接し方を紹介する。

テレワーク中の子どもとの接し方

テレワーク中は、幼児との接し方には迷うところがある。つい片手間で子どもと接してしまいがちだが、渡辺先生は「短い時間でも集中して子どもと遊ぶ」ことを勧める。

「テレワークをやりながら子どもの面倒を見ることは非常に大変だと思いますが、仕事の合間に相手をするよりも、子どもの言ったことに対して しっかり応答することがベストです。

日本人は仕事を優先しがちですが、子ども育てることはもっと大事です。基本的に親は子どもの面倒を見るためにいるのではなく、積極的に子育てをするためにいるのです。家計を支えることも、もちろん子育てには必要ですが、隙間時間に面倒を見るという発想ではなく、どのようにしたら子どもがよりよく育つかを最優先に考えたほうがよいでしょう。朝は子どもとおもいっきり遊ぶなど、短い時間でも、子どもとしっかり向かい合う時間を作ることが大切です」

よく、テレワーク中に子どもがぐずって、余計に仕事に集中できなくなるケースは多い。そんなときはどうすればいいか。

「子どもたちの癇癪(かんしゃく)は、親のイライラや面倒という気持ちが最初から伝わっていることが大半なのです。親の声や表情から、もうネガティヴな感情が伝わります。ですから、子どもとしっかり向き合う時間を作ることで、子どもの満足度は高くなり、ぐずりは減るものです。夫婦で交代しながら時間をつくることが、親子とって、夫婦にとってもよいことだと思います」

スマホ動画は目的のある視聴を

子どもにスマホで動画を見せることで、一定時間、大人しくさせるということもよく行われている。しかし親としては罪悪感を抱えがち。スマホ動画とはどのように付き合っていけばよいか。渡辺先生は次のように話す。

「スマホ育児といわれたように、子どもを大人しくさせるためにスマホ動画を視聴させるのはおすすめしません。一時しのぎや場当たり的にスマホ動画を多用せず、『目的のある視聴』をさせるようにしたいものです。

子どもの発達に合わせてスマホ動画を活用できるよう、子どもの心の発達だけでなく、保護者は育児サイドからのITリテラシーを身につけましょう」

子どもに見せる動画の選び方

スマホ動画を子どもに見せる場合には、目的を持った視聴を心がけたい。そこで子どもに見せる動画の選び方を渡辺先生に聞いた。

1.「認知能力」と「非認知能力」がバランスよく育てるもの

「記憶する、計算する、考えるといった『認知的能力』を育てるものと、粘り強さ、思いやりといった『非認知能力』とのバランスがとれているコンテンツがおすすめです。

子どもは、将来社会で適応していくために、自己実現を目指して、個体として立派になっていくという『個体化』と、社会に出ていく上で人と協力したり、上手く交流したりしていくという『社会化』の部分の双方を育てていかなければなりません。

未就学児向けのスマホ動画は、今までは『認知能力』を重視した内容が多い傾向がありましたが、最近は『非認知能力』というものも獲得するため、両方の要素がバランスよく入っている動画も増えています。そのような動画を選びましょう」

2.ストーリー性あるもの

「ストーリー性のあるものもおすすめです。時代に関係なく愛読されている絵本や児童文学は、ストーリー性があり、よりよく生きるための知恵など教育的意味が含まれ、登場人物の疑似体験ができるものは豊かな感情を育てます」

3.リソースが信頼できるもの

「動画を選ぶ前提として、リソースが信頼できるかどうかや、監修がしっかりしているかどうかも確認しましょう」

スマホ動画を親子コミュニケーションに活用しよう

渡辺先生は、スマホ動画はただ見せるだけでなく、親子のコミュニケーションに役立てるのにも勧める。

「子どもの社会化の部分を育てていくためは、ただスマホ動画を見せるだけではなく、そこでの親子のコミュニケーションが大変重要です。絵本の読み聞かせのように、親子で楽しむことが子どものコミュニケーション能力を育みます。またスマホ動画を利用して、親子のコミュニケーションを行うことで、 子どもは言葉を豊富に覚えてコミュニケーション能力を獲得していきます。

また、保護者が一緒に見ることでフィルター機能の役割も果たします。あふれるコンテンツの中で、保護者が選んだコンテンツが適切かどうかの判断も可能になります」

親が子どもに見せたい動画の例

子どもに見せる動画はぜひ親がしっかり選びたい。そこで参考に、渡辺先生も監修に加わった子ども向け動画や、リソースがしっかりしていると話に出たNHKの子ども向け動画を見ておこう。

アサヒ十六茶「十六CH(じゅうろくちゃんねる)」

アサヒ飲料は「『アサヒ 十六茶』子育てサポート事業」の一環として子ども向け見守り動画チャンネル“十六CH”をYouTubeで開設している。渡辺先生のほか、お茶の水女子大学名誉教授 小児科医 榊原洋一氏、東京大学 教授 開一夫氏、脳科学者の茂木健一郎氏など多くの専門家が監修に入っており、子どもの学びに期待できる。

16本に渡り、子どもたちが楽しく学べるほか、創造性もサポートする。十六茶に含まれる16素材がキャラクターになり、クイズやうた、工作など学べるストーリーに、大人も思わず夢中になる。

NHK for School「おうちで学ぼう!」

休校などを受け、特設ページ「おうちで学ぼう!」が開設されている。このページでは、全国各地の学校の先生や専門家とともに考案された、今の時期だからこそ見たいNHKのコンテンツがまとめられている。

学年ごとにおすすめの動画のプレイリストがあるので、我が子に合った動画をチェックしよう。

子どもの休園や休校とともに、親のテレワークが続く中、ぜひスマホ動画もうまく活用しながら育児とテレワークの両立を目指そう。

【取材協力】
渡辺 弥生先生
法政大学文学部心理学科教授 専門は発達心理学。単著に「子どもの『10歳の壁』とは何か?--乗りこえるための発達心理学」(光文社新書)、 「親子のためのソーシャルスキル」(サイエンス社)、編著に「まんがでわかる発達心理学」(講談社) 「小学生のためのソーシャルスキル・トレーニング」「心が荒れている子にちゃんと伝わる12歳までのお母さんの言葉がけ」 (PHP)など多数。

取材・文/石原亜香利

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