東京大学がその研究成果を活用した商品を多数発売しているのをご存じだろうか。
最初の製品は、泡盛の『御酒(うさき)』。沖縄戦によりことごとく消失した戦前からの菌が東大の分子細胞生物学研究所(現・定量生命科学研究所)で発見され、今から約20年前に復活させた。
2005年には、こうした研究成果をより多くの人に知ってもらう目的で、「東京大学コミュニケーションセンター(UTCC)」を本郷キャンパス内にオープン。今では飲食物から文房具、スキンケア商品まで幅広く取り揃える。
「大学に見学に来る中高生、修学旅行生、保護者や海外からの観光客などにご利用いただいています」(国立大学法人東京大学 社会連携部・渡辺留美子さん)
最も売れているのは『体力式アミノ酸ゼリー』。以前、アミノ酸を使って繁殖・育成・調教した競走馬が東京シティ競馬で6勝し、「東大出の馬」として脚光を浴びた。その後スポーツ選手を対象とした研究をもとに作られた商品だ。
「低単価で手に取りやすく、おいしいことから中高生から年配の方まで人気です。特にアミノ酸サプリとゼリーはオンラインストアでのリピーターもかなり多いですね」(前出・渡辺さん)
これらの売り上げの一部は学部や研究所に還元されている。つまり、購入することで東大や研究者を応援することにつながるのだ。
何より商品の背景にある研究ストーリーに思いを馳せるのも楽しい。もちろん、「頭が良くなりそうだからあやかりたい」なんて動機で購入するのもウエルカム。東大ブランドと優れた機能を兼ね備えた秀逸グッズをお試しあれ。
1番人気はゼリータイプ!飲み方にもこだわりが……
シーンに応じた栄養素を配合している
東京大学では1992年よりアミノ酸栄養効果の研究を行なってきた。『体力式』は、筋肉に大切な分岐鎖アミノ酸(BCAA)などとグルタミン、アルギニンを配合。『乾杯式』はアミン酸(アラニン、グルタミン)をバランスよく配合することで、夜のおつきあいが多い人に最適化されている。ゼリータイプは国産リンゴ果汁を配合し飲みやすい。水分と一緒に摂ることでアミノ酸の吸収も速やかに行なえる。つぶしながら飲むパッケージも独創的。
飲み方は四隅を広げてつぶしながら!
これで勉強したら成績上がるかも!?
ボールペンはナノテク時代に突入
表面に新素材・光触媒チタンアパタイトと銀アパタイトを配合し、花粉・雑菌・ウイルスなどを分解するペン。および、植物に由来する極細繊維「セルロースナノファイバー(CNF)」をゲルインクに配合したペン。前者は今のご時世需要が高く、後者は筆記時のかすれやインクがたまるストレスがなく、勉強や仕事に最適。
機能性はもちろん、味も濃厚でおいしい!
高い免疫促進活性が確認されたヨーグルト
独自の測定技術を用いることで、約1万種の乳酸菌からスクリーニングして見つけた菌種「乳酸菌11/19-B1株」を使用したヨーグルト。キウイフルーツの果皮から分離した菌種で、市販のヨーグルトの乳酸菌よりも高い免疫促進活性が確認されている。要冷蔵のため、販売は東大内の生協購買部などとオンラインショップに限定されている。
UTCC売り上げベスト10
(2020年1月現在)
※価格はすべて税込みです。
取材・文/小口 覺
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