
謎が謎を呼ぶ展開に最後はまさかの人物が黒幕に……そんなスリリングなストーリーが好評を博して高視聴率を記録した1月期のTBS日曜劇場「テセウスの船」。
このほど、TVISION INSIGHTSが独自に計測した視聴質データをもとに制作した「全業界企業CMランキング(2020年2月)」によると、同ドラマの影響もあって、提供企業の一社であるサントリー食品インターナショナルがタイムCM部門トップに輝いたことが明らかになった。
全業界企業CMランキング(2020年2月)
2020年2月の全業界のタイムCMの中で最も見られていたのは、サントリー食品インターナショナルだった。
2位が日清食品、3位がKDDI、4位がサントリー、5位がキリンビール、6位がイオン、7位がラウンドワン、8位がマクドナルド、9位が花王、10位がスズキという結果となった。
2020年1月のタイムCMトップ10と比較すると、7社が新しい顔ぶれとなっていた。
2020年2月の全業界のスポットCMの中で最も見られていたのは、永谷園だった。2位が神明、3位がスカパー!、4位がスバル、5位が本田、6位が明治安田生命、7位がメルカリ、8位がサントリー、9位が東宝、10位がUQコミュニケーションズという結果に。
■TVISION INSIGHTS視聴質コンサルタントによる考察
タイムCMでトップのサントリー食品インターナショナルさんは、TBSの「日曜劇場(テセウスの船)」枠でよく見られていたことがわかっております。
また、スポットCMでトップの永谷園さんは、えびふりかにふり「出たわ 新発売」篇で、出川哲朗さんが「えびふりかにふり、出たわ!」と大きな声で叫んだシーンの直後が、よく見られていたことがわかっております。人気タレントである出川哲朗さんの、大きな声によるアイキャッチがうまくいった結果と考えられます。
<データについて>
●視聴質を示す数値
・VI値 (滞在度=Viewability Index)
テレビが点いている際に、どれくらいTVの前に滞在しているかの度合いを示している。数値が高いほど、テレビの前の滞在人数が多く、滞在時間が長いことを表す。
・AI値 (注視度=Attention Index)
テレビの前に人が滞在している際に、どれくらいテレビ画面に人の顔が向いているかの度合いを示している。数値が高いほど、画面を注視した人数が多く、注視秒数が長いことを表す。
・VI値×AI値 (専念視聴度) →本分析対象
テレビが点いている際に、どれくらいテレビ画面に人の顔が向いているかの度合いを示す。
※VI値、AI値ともに、2016年4月から2016年9月の半年間における、放送局 (NHK/ETV/NTV/TBS/EX/TX/CX) の平均値を1.00としている。
●その他の数値
・GRP(Gross Rating Point)
TVISION推定のものを使用している。CMが放送された時点のTVオン率をベースに集計している。
●データの収集方法
一般視聴者宅に人体認識アルゴリズムを組み込んだセンサーを設置し、顔認証システムを用いてテレビの前に人がいるか、視聴者の表情、番組のどこで画面に注目したかといった視聴態勢を判断・計測している。2015年6月より計測スタートし、2020年4月現在、地上波関東6局7チャンネル、地上波関西6局7チャンネル、MXテレビ2チャンネル、BS8局9チャンネルの全番組について、毎秒レベルで視聴質の計測を行っている。
●注釈
・集計対象CMは、集計期間における企業内のタイムCMとスポットCMに分けて集計している。
・タイム/スポット区分は、エムデータ社のメタデータに準拠している。
・集計期間内の出稿GRP(TVISION推定)が、500GRP以上の企業が対象。
・小数点3位以下は四捨五入している。
出典元:TVISION INSIGHTS株式会社
構成/こじへい