
安心と不安の構成要素に必要なモノ
日々、安心して暮らしている人と不安を感じている人の差とは何か。
ソニー損害保険が全国の15~69歳の男女に「安心に関する調査」を実施した結果、 「安心でいるためにいちばん不可欠なことは何だと思いますか?」という質問について、全体では「経済的安定(31.3%)」との回答が最も多く、次いで「健康(29.5%)」、「家族(15.7%)」となった。
安心を感じている人と安心を感じていない人との比較では、「経済的安定」が不可欠との回答差が18%と、大きな差があった。安心を感じている人ほど「経済的安定」よりも「健康」が重要と考える人が多い結果だった。
また「あなたはどんなこと、どんな時に不安を感じますか?」という質問に対しては、全体では「老後の生活や年金(21.9%)」との回答が最も多いとの結果に。
安心を感じている人と安心を感じていない人との比較では、「老後の生活や年金」「収入」のスコア差がそれぞれ10%程度もあり、経済的に安定している人ほど安心を感じている傾向がみられた。
世代別にみると10代は仕事、20代~40代は収入、50代~60代は「老後の生活や年金」について「最も不安を感じる」という結果に。世代間での意識の違いがみられた。
最後に脳科学者の池谷裕二氏と茂木健一郎氏の「脳と安心の関係性」についてのコメントも紹介したい。
池谷裕二氏
「同じ目標をシェアして周りとつながっていくことが“安心”につながるのではないでしょうか。同じ目標に向かえる機会のある2020年だからこそ、子どもみたいに未来を考えないで今だけを楽しくご機嫌に生きることで、不安がなくなると思います」
茂木健一郎氏
「人間は人生の豊かさが前頭葉の感情のコントロールに影響してくるので、人生経験を増やして不安な感情をコントロールしていくことが必要です。また、コミュニティを作り、他者と共感し合うことが“安心”につながると思います」
調査名:安心に関する調査
日時:2019-12.15~2019-12.16 性別:男女 年齢:15~69歳 地域:全国 サンプル数:360ss
※平成31年総務省統計局の人口構成比データをベースにウェイトバック
構成/ino.