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糖尿病、動脈硬化、認知症、専門医が解説する歯周病が身体に及ぼす悪影響

2020.05.08

虫歯も歯周病も、歯にまつわるトラブルだということは誰しもがわかることだろう。ではあなたは、この2つが具体的にどう違うのかを、説明できるだろうか?

今回、 30代~40代の男女500名を対象に「歯周病に関する調査」が行われたところ、9割以上が歯周病を認知していたものの、、約6割が虫歯との違いを理解していないことが明らかになった。

以下に、調査結果の詳細と、日本歯周病学会専門医・大月基弘氏の解説を紹介していく。

歯がすべて抜けると6歳老けて見える!?

歯周病は放置すると、最終的には歯が抜ける原因にもなる病気。

そこで、歯が抜けるとどの程度、印象が変わるのかを明らかにするため、極端な例ではあるが、4名のモデルの写真をすべての歯が抜けた状態にイメージ加工し、加工前と加工後とそれぞれ何歳に見えるかの印象について調査が行われた。

すると、すべて歯が抜けたように加工した写真は加工前に比べ平均で6歳も老けて見えるという結果となった。

歯周病の認知率は9割をこえているが、約 6 割の人がむし歯との違いを理解していない

本調査対象者500名の歯周病の認知率は9割以上の92.0%。しかしながら、歯周病認知者460名を対象に、歯周病とむし歯の違いに関する質問が行われたところ、約6割の56.0%の人が、違いを理解していないと回答。

ほとんどの人が、歯周病という言葉そのものは知っているにも関わらず、歯周病について正しく理解されていないことが明らかになった。

30代、40代の3人に2人がかかっている歯周病に対して、9割が正しいケア方法を知らない

30代、40代の3人に2人が歯周病にかかっていると言われているが、歯周病にかかった時の正しいケアの方法に対する認識について尋ねる調査が行われたところ、約9割の86.5%もの人が「知らない」と回答。歯周病の適切なケアについて理解していない人が多数を占めることが明らかになった。

全身にも悪影響を及ぼす病気、歯周病について日本歯周病学会専門医・大月基弘先生が解説

■歯周病と虫歯はどう違うの?歯周病の原因とは?

歯周病もむし歯も細菌が原因で起こることは同じですが、それぞれ異なる細菌が主原因となります。むし歯の原因となる菌は歯の表面で酸を出し,歯を溶かしていくのに対し、歯周病は歯周プラーク(歯垢)の中の歯周病菌が歯と歯のすき間に入り込み、歯周病菌が増殖することで、ハグキに炎症を起こし、徐々にその炎症が歯の周りの組織を破壊していきます。

歯周病菌は多かれ少なかれすべての人のお口の中に存在しますが、すべての人が歯周病にかかっているというわけではありません。歯周病が発症するかどうかは、歯周病菌と、歯周病菌から身体を守ろうとする生体防御機能とのバランスが関わっています。

■気づかないうちに進行する歯周病の怖さ

歯周病は痛みなどの自覚症状がなく進行するので、別名 Silent Disease(静かに進行する病気)と呼ばれ、症状が進行すると歯を支える骨(歯槽骨)を溶かし、やがて歯が抜けてしまう原因にもなります。

つまり、無自覚のうちに進行し、症状を自覚したころに、歯医者に駆け込んでも手遅れ、歯を抜かざるを得ない状況に。歯が抜けると好きな食べ物が食べにくくなり、生活の質(Quality of Life)が低下します。手遅れになる前に予防することが大切です。

歯が抜け始めるのが、50代から急増するのは30代~40代で歯周病にかかっていることに気づかずに、見過ごしてしまうことが影響していると考えられます。

■口内だけで止まらない歯周病の恐ろしさ。歯周病が身体に及ぼす影響は?

歯周病は単にお口の中だけの病気ではありません。現在では、歯周病と全身の関連性が注目されており、特に歯周病と糖尿病の関係性はよく知られています。そのほかにも、動脈硬化、関節リウマチや誤嚥性肺炎や低体重児出産への影響、また骨粗しょう症、認知症と歯周病との関連も報告されています。

このように、歯周病は、口内だけの問題ととらえず、全身の健康を守るためにも重要であるという認識が必要です。

■歯周病対策には、日頃からの念入りケアが必要

歯周病を予防する際に、最も大切なことは日々のプラーク(歯垢)除去です。ハブラシによるブラッシングだけでなく、歯間清掃具を使ったプラーク(歯垢)の除去が効果的です。

歯間のプラークの除去率は、ブラッシングだけでは 61%ですが、フロスを加えると 79%、歯間ブラシを追加すると 85%にまで高まります*4。歯みがきの際は、殺菌効果や、抗炎症効果、血行促進効果のある歯磨剤を用いることも有効です。また、自宅でのセルフケアに加え、定期的に歯科医院で専門的なクリーニングを受けることも極めて重要です。

<解説>日本歯周病学会:専門医 大月基弘

一般財団法人サンスター財団附属千里歯科診療所歯科医師(非常勤)
DUO specialists dental clinic 院長
1999年広島大学歯学部卒業
2012年スウェーデン・イエテボリ大学大学院専門医課程卒業
日本人初のヨーロッパ歯周病専門医・インプラント専門医となる.
日本歯周病学会専門医、日本臨床歯周病学会認定医/歯周インプラント認定医

<調査概要>
対象エリア:全国
対象者: 30代・40代の男女 500人(有効回答数)10歳刻み/各125名で均等に割付
調査期間 :2020年2月10日~2月12日
方法:インターネット調査

出典元:サンスターグループ

構成/こじへい

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