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なぜ日本の経営者は社会課題を事業機会と捉える戦略的な視点が弱いのか?

2020.05.06

今、テクノロジーの発達と、気候変動や格差などに由来する社会の急激な変動の下、市場は2030年に向けて『産業革命』とも呼べる変革の時期に突入している。

そんな中、デロイト トーマツは世界の経営者の第四次産業革命における意識調査内の「日本の経営者の回答結果」を発表した。

その結果、グローバルに比して日本のビジネスリーダーのマインドセットが十分に切り替えられていない実態を浮き彫りに。

勃興しつつある新たな資本主義において、競争優位を構築し市場で勝利するために、経営者は、ビジネスの競争軸・成果のモノサシ・経営サイクルを変革する『経営革命』にも勇気を持って立ち向かう必要がある。今回は、結果を抜粋して紹介しよう。

日本企業は社会課題を事業機会と捉える戦略視点が弱い

第四次産業革命への投資から望む成果について上位5つの回答を集計したところ、「収益拡大」、「生産性・効率性向上」「顧客との関係強化」「社内/業務コスト削減」「リスク管理向上」といった項目を挙げた経営者の割合が高く、特に日本の経営者は、これらの項目について高い期待を抱いていることが示された。

世界全体では、約6割の経営者の回答が「ポジティブな社会影響力増大」に集まっており、第四次産業革命を通じて経済価値と社会価値の創出を同時に追求する傾向が高まっていることが示唆されたが、日本では同項目に回答した経営者は約4割にとどまった。

自社が最も注力する、または対応している社会課題として「気候変動・環境持続性」(日本:84%、世界:54%)、「資源不足」(日本82%、世界:61%)が上位となった。

また、社会課題解決の取組みに注力する理由として、世界の経営者は「収益創出」(42%)を最も多く挙げる一方で、日本は1%と低く、社会課題を収益創出の事業機会と捉える戦略視点の弱さが浮き彫りになった。

第四次産業革命によってもたらされる機会を積極的に活用する準備について、「大変自信があると」回答した世界の経営者は34%と昨年同様であり、横ばいとなった。

日本の経営者については一昨年の3%から昨年は38%へと大きく上昇したが、今回は26%と減少に転じた。

また、第四次産業革命に関する戦略策定状況について尋ねたところ、日本の経営者の回答は「必要に応じた特定分野・目的ごとの戦略がある」と「正式な戦略はない」で占められ、ビジネス全体を視野に入れたより包括的・統合的な戦略策定への注力傾向を増しつつある世界全体の動きとの差が表れる結果になった。

【調査概要】
本調査はKS&R Inc.の協力の下、2019年7月から9月に実施され、アメリカ、アジア、ヨーロッパの19カ国において大手企業経営者(CEO、社長、CFO等の上級役員クラス)2,029名から回答を得た。うち日本からの回答は146名。回答者は全て、年間売上高5億米ドル以上の企業経営者であり、うち年間売上高50 億米ドル以上の企業が52%を占めた。

構成/ino.

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