
われわれは、無意識のうちに過去や未来のことをあれこれと思いを巡らす傾向があり、それが無用のストレス・不安の元になっていることがある。
それに対し、「今」に意識をフォーカスすることで、ストレスを軽減させるメソッドが、米国発祥のマインドフルネス瞑想だ。
この瞑想法には、ストレス軽減だけでなく、集中力や直観力を高め、仕事のパフォーマンスを全般的に向上させるなどの効果があるということで、数年前から日本でもブームとなっている。
今回紹介する「ストレスマネージャー」は、バイオフィードバックの原理を利用し、瞑想の習得・習慣化をサポートするという機器・アプリだ。6月の発売を前に、使用感などをレポートしたい。
超小型センサーで脳と心拍をモニター
「ストレスマネージャー」は、手のひらサイズの「超小型脳活動センサー」(これを装着するセンサーバンドおよびハンディホルダー、そしてセンサー内のバッテリーを充電するためのUSBケーブルも付属)と専用アプリ(無料)から構成される。
また、使用にあたり、スマホに専用アプリ(無料)をインストールする必要がある(App StoreやGoogle Playより入手可能)。
使い方は、意外とシンプル。準備作業として、アプリをインストールし、センサーを充電したら、センサーをセンサーバンドまたはハンディホルダーに装着する。センサーバンドの場合、裏にある4個の突起(スナップ)にセンサー側面の4つの穴をはめこむ。ハンディホルダーの場合、センサー側面の4つの穴にホルダーの4本の足を差し込んでから、リング部分に薬指を通す。使用時には、センサーバンドを額に装着するか、ハンディホルダーで固定したセンサーを額に当てる。
アプリを起動したらセンサーとペアリングし、センサーを額に当てたら使用を開始できる。
「呼吸瞑想」のモードで瞑想をサポート
アプリには、「呼吸瞑想」と「バイオフィードバック」の2つのモードがある。前者は、ゆっくりと数を数えながら呼吸をする瞑想時に使用するもので、最初に瞑想時間(3~8分)とBGMの有無を設定しておく。
終了までの間、アプリはセンサーのデータをリアルタイムで取得しており、状態に応じて「心を落ち着けて」、「集中が途切れたようです」と声のアドバイスが入る。設定した時間が経つと終了のアナウンスがあって、以下のように結果が表示される。
上の結果は、筆者が試みにやってみてのもの。日頃ヨガをやった後で、瞑想めいたことはしているが、呼吸瞑想ははじめて。最初のうちは、「集中が途切れたようです」の声が頻繁に出て、なかなか勝手がわからなかったが、後半はちょっと要領をつかんで、ほぼなくなった。これは画面では、「Mind-wandering」(心の揺れ動き)として★の個数で表される。
画面には折れ線グラフも2本見える。上はDMNの推移を、下は心拍数の推移を示す。DMNとはデフォルトモード・ネットワークの略語。「意識的な活動をしていない時に活発になる神経ネットワークで、様々な考えが自然に浮かんでくる状態」なのだという。「脳のアイドリング状態」と表現されることもあり、ひらめきとの関連などで研究が進んでいる。瞑想時、脳活動センサーは、このDMNを常に計測している。
このDMNをいかに鎮静化させるかが、うまく瞑想ができるようになるカギとなる。画面下に「DMNはあまり鎮静化しませんでしたが、心拍は落ち着く傾向が見られました」などと評価が出ており、筆者の瞑想は、あまりかんばしいものでなかったことがわかる。単に、主観的にリラックスした状態というだけでは、ダメなようだ。
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