
時間を持て余しているあなた、粉を混ぜたり、練ったりしておやつを自作しませんか? ここで紹介するレシピはプロが超簡単にアレンジしてくれたので失敗しようがありません。おっかなびっくりでも一度やればコツをつかんで、何度も作るうちに手が覚えて上達していきますよ。
強力粉、薄力粉、中力粉はどう違う?
この企画の前編(薄力粉ホットケーキ、皮から餃子)で「強力粉、薄力粉、中力粉の違い」を説明しましたが、おさらいです。
強力粉…グルテン含有量が多い。パンやパスタなどに向く。
薄力粉…グルテン含有量が少ない。クッキーやホットケーキなどに向く。
中力粉…グルテン含有量は強力粉と薄力粉の中間ぐらい。うどんなどに向く。
「種類がいろいろあって小麦粉は面倒くさい」という方は、薄力粉からスタートです。ホットケーキなどの主食系からクッキーなどのお菓子系まで、応用範囲が広いのが薄力粉のいいところ。上達したら、強力粉や中力粉の道へ進みましょう。
ネットでバズるクッキーレシピの真実
TwitterなどのSNSでは、「小麦粉と砂糖、サラダ油を混ぜてレンジで焼くだけ♪」のようなレシピがたびたびバズりますが、「焦げちゃった」「中が生焼け」などの失敗談が続々と……。あれは初心者にはちょっと厳しいらしい。
この企画にレシピ協力してくれた料理研究家・管理栄養士の中谷純子さんは、「小麦粉は電子レンジで加熱するの難しいんです。どんな機種でも必ず加熱ムラができてしまうので」と教えてくれました。
さくほろクッキーの正解はこちら!
薄力粉と卵、サラダ油、砂糖、塩だけで作れるシンプルなクッキーに挑戦しましょう。バター不使用なので、生地が崩れにくく、扱いやすいという利点があります。
焼くのは、電子レンジではなくテフロン加工(フッ素樹脂加工)のフライパンがおすすめ。火の通り加減が見えるので、失敗しにくいのです。生地の厚さやフライパンの熱効率などにより火の通りが変わるので、焦がしすぎないように気をつけましょう。
≪ショートブレッドのようなさくほろクッキー≫
【材料(作りやすい分量)】
薄力粉 2カップ(200g)
砂糖 40g
サラダ油 30g
塩 ひとつまみ
卵 1個
打ち粉用薄力粉 少量
【作り方】
1. ボウルに卵を入れて砂糖、サラダ油、塩を入れて泡立て器でよく混ぜてなめらかにする。
2. ふるった薄力粉を入れてへらで混ぜてひとまとめにし、ラップに包んで冷蔵庫で30分ほど寝かせる。
3. 打ち粉を振った台の上で生地をのばし、好きな形にする。
4. テフロン加工のフライパンに並べ、片面7分焼き、裏返してさらに7分焼く。
電動泡立て器がないので、ひもで引っ張るみじん切り器(ぶんぶんチョッパー)で混ぜました
ブリトー皮も薄力粉におまかせ
薄力粉と水だけでもシンプルな皮が焼けますが、片栗粉を混ぜるともちもちとした食感に。中谷さんによると、「ブリトーは、強力粉ととうもろこし粉ミックスで作るのが本場風ですが、片栗粉を少し入れると本格的っぽくなります」とのこと。
以下のレシピでは、皮だけを焼き上げる方法を紹介しましたが、フライパンで焼いているときに具材をのせ卵焼きの要領で包み焼する方法もあります。
≪混ぜて焼くだけブリトー≫
【材料(作りやすい分量)】
薄力粉 1カップ(100g)
片栗粉 大さじ1
水 220ml
サラダ油 小さじ1
塩 ひとつまみ
砂糖 小さじ1/2
好みの具 適量
【作り方】
1. 薄力粉はふるって大きめのボウルに入れ、片栗粉、塩、砂糖を混ぜ、水を少しずつ入れてだまにならないよう泡立て器で混ぜる。
2. テフロン加工のフライパンに1の生地をお玉ですくって入れ、薄くのばし1枚ずつ焼く。
3. 好みの具を巻く。
筆者は、作り置きしていたチリコンカン風の豆の煮物を包んでみました。ハムやチーズ、ソーセージなど、具材はお好きなものをどうぞ。手巻き寿司のような感じで、手巻きブリトーパーティーはいかがでしょうか?
監修=中谷純子
料理研究家・管理栄養士。公私にわたる料理経験をもとに、「みんなが作れる栄養バランスの取れた料理」を教えるオーダーメイド料理教室主宰。モットーは「料理は科学」。
http://oisykurasi.jugem.jp/
取材・文/木村悦子
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