
高齢化社会が進むとともに、認知症の心配も高まってくる。ここでは認知症に関する最新の研究発表を4つまとめてお届けしよう。
プロサッカー選手は認知症リスク高い!?
たまる未払い請求書、マイナスの口座残高、高齢者の金銭管理に問題が見られたら認知症の疑いあり、米ジョージタウン大学研究
未払いの請求書がたまり、銀行口座の残高はマイナス、投資は先細り――。高齢者にこうした金銭管理の問題がみられたら、認知症やアルツハイマー病の予兆であるかもしれない。 未診断で早期のアルツハイマー病患者は、適切な家族の援助を得ることができず、金銭管理で誤った決断を下してしまうリスクが高いことが、米ジョージタウン大学教授のCarole Gresenz氏らの研究で示された。研究の詳細は「Health Economics」10月24日号に発表された。
【参考】https://dime.jp/genre/803344/
トランス脂肪酸を多く含む食べ物が認知症リスクを上昇させる可能性、九州大学研究
トランス脂肪酸を多く含む食事は認知症リスクを上昇させる可能性があることが、九州大学衛生・公衆衛生学教授の二宮利治氏らによる新たな研究で示された。 血液中のトランス脂肪酸濃度が高い人では低い人に比べて、後年に認知症を発症する率が50~75%高かったことが明らかになったという。研究結果の詳細は、「Neurology」10月23日オンライン版に掲載された。
【参考】https://dime.jp/genre/803333/
プロサッカー選手は認知症による死亡リスクが高い、英グラスゴー大学研究
元プロサッカー選手はアルツハイマー病やパーキンソン病などの脳の疾患が原因で死亡するリスクが著しく高いとする研究結果が、英グラスゴー大学のWilliam Stewart氏らにより発表された。 研究では、元プロサッカー選手は一般人口と比べてこうした神経変性疾患を原因とする死亡率が約3.5倍高いことが示された。研究結果の詳細は、「New England Journal of Medicine」10月21日号に発表された。
【参考】https://dime.jp/genre/800102/
認知症患者の興奮や不安、攻撃性の軽減には野外活動やマッサージなどの非薬物療法が有効な可能性
認知症患者で頻繁にみられる焦燥性興奮(アジテーション)や不安、攻撃性などの症状は、介護者にも大きな負担を強いる。 そうした中、認知症患者の攻撃性やアジテーションの軽減には、マッサージなどの非薬物療法の方が、薬物療法よりも有効性が高い可能性が、セント・マイケルズ病院ユニティ・ヘルス(カナダ)のJennifer Watt氏らの研究で示された。詳細は、「Annals of Internal Medicine」10月14日号に発表された。
【参考】https://dime.jp/genre/796446/
文/DIME編集部