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東京都知事・小池百合子氏インタビュー、新しい都市像のキーワードは「温故〝創〟新」

2020.06.06

小池百合子さん

東京は大変革の時にある。次々と竣工する大規模施設によって、都は街にどんな未来を描こうとしているのか。小池知事が示したキーワードは「Tokyo Tokyo Old meets New(温故〝創〟新)」。『「未来の東京」戦略ビジョン』を紐解き、目指すべき新しい都市像を語る。

※こちらの記事は3月に取材し、DIME6月号(4/16発売)に掲載されたものです。

あなたは20年後、どんな夢を描いていますか?

 近年、東京都心部の再開発が劇的に進展している。都市再開発の主導を行政から民間にシフトするきっかけとなった2002年制定の都市再生特別措置法や、欧米グローバル企業のアジア統括拠点・研究開発拠点の誘致を目的に東京都が旗振り役となって推進した2015年の外国企業誘致プロジェクト「アジアヘッドクォーター特区」などが、東京の再開発を加速させた。地域が個々に変容を遂げる2020年の大都市東京を、小池百合子知事はどのように見つめているのか。本人に直撃した。

小池知事(以下、小池)  東京都はこれまで東京2020大会開催を目指して、地域ごとの再開発を行なってきました。

 豊かな緑に囲まれた都心のフィトンチッドでもある明治神宮と、国立競技場のある神宮外苑地区は〝緑とスポーツをつなぐ地域〟へ。渋谷地区は渋谷ストリームや渋谷スクランブルスクエアの東棟、渋谷パルコなどが開業し、渋谷駅を中心にウオーカブルな街へと変貌を遂げています。池袋地区ではハレザ池袋のホール棟が先行開業。『IKEBUS』という真っ赤な電気バスが街中をくるくると走り回る様は、さながらテーマパークといった趣で、〝アート&カルチャーの街〟へとイメージの大転換が図られつつあります。

 また、品川駅周辺は3月14日に高輪ゲートウェイ駅を暫定開業。虎ノ門地区は、5月に虎ノ門ヒルズと晴海間を結ぶバス高速輸送システム「東京BRT」を開通し、6月に開業する日比谷線虎ノ門ヒルズ駅とあわせて〝臨海部への玄関口〟としての利便性を高めます。臨海副都心エリアには、聖火台を据え置くシンボルプロムナード公園を中心とした半径1.5kmの範囲内に、7つの競技会場があり、16の競技が行なわれる予定です。令和に開催する東京2020大会のパートナー企業が出展するパビリオン街であるパートナーショーケーシングエリア、公式メガストアなど大会関連施設が置かれ、大会後には記念銘板を設置することで〝都市とスポーツを融合したエリア〟へと発展させていく考えです。

 再開発が急ピッチで進む背景には、世界を舞台に繰り広げられる熾烈な都市間競争がありますが。

小池 ニューヨーク、ロンドン、パリ、シンガポール、上海などとの都市間競争は特に激しいものがあります。この競争を勝ち抜くためには、これまで培ってきた強みを生かし、東京のプレゼンスをさらに高めていく必要があるのです。

 東京の強みをひとつ挙げるとすれば、それは〝伝統と革新の共存〟です。2017年に東京都は「Tokyo Tokyo Old meets New」というスローガンを掲げました。「温故〝創〟新」とでも申しましょうか。伝統を重んじながら、新しいものを創造していくその先に、東京が目指す新しいビジョンが拓かれると考えています。

 東京が目指す新しい都市像――その道しるべとして東京都は、2019年12月27日に『「未来の東京」戦略ビジョン』を発表しました。2040年代に目指す東京の姿「ビジョン」と、その実現のために2030年へ向けて取り組むべき「戦略」を示したこの文書には、東京の未来を切り拓く長期的な羅針盤になると記されています。では、そうした新しい都市像を実現するうえで、現代を生きるビジネスパーソンにできることとは?

小池 今、都市間競争の中で一番激しい分野は、金融です。もともと日本は金融力を持っていますので、それを生かして東京都は日本の自治体として初めてグリーンボンドを発行するESG投資を奨励するべく東京金融賞を設けるなど、国際金融都市としての力と厚みを増す準備を行なっているところです。さらに、現代の金融の世界は、情報通信とAI技術の上に成り立っています。東京が国際金融都市であるためには様々な課題がありますが、何よりも都市間競争で勝ち抜くために不可欠なのが高速通信網です。1964年の東京大会は、新幹線や首都高速道路が代表的なレガシーとなりました。2020年を契機に、5Gネットワークの早期構築に向けて「TOKYO Data Highway」を構築します。これを令和時代のレガシーとして、東京は世界をリードします。

 しかし、都市間競争を支え、世の中を動かすのは、やはり「人」です。ひとりひとりが行動変容できれば、働き方改革は成功する。そう期待して、東京都は「スムーズビズ」と銘打ち、多様な働き方の実践を後押ししています。

『「未来の東京」戦略ビジョン』の策定にあたり、市町村や各種団体、有識者、そして都民の皆様の声を聞き、災害などから都民の安全を守る「セーフシティー」、活力にあふれ、世界に開かれた「スマートシティー」、誰もがイキイキと活躍できる「ダイバーシティー」という目指すべき3つの都市像を掲げました。ぜひご自分の2040年の姿を想像し、夢を膨らませていただきたい。ひとりひとりが輝くスマートな東京をつくり上げていきましょう。

小池百合子さん

東京都知事
小池百合子さん

ニュースキャスターを経て、1992年より政界へ転身。環境大臣、内閣府特命担当大臣、内閣総理大臣補佐官などを歴任。2016年7月に東京都知事へ就任。初の女性都知事として話題に。

取材・文/渡辺和博 撮影/大崎 聡

本記事は雑誌「DIME」の4月16日発売号から転載したものです。掲載している情報は、2020年3月31日時点のものです。

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