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労働時間が長い人は甲状腺機能が低下する可能性が高い、韓国・国立がんセンター研究報告

2020.04.23

長時間労働で甲状腺の機能が低下する?

労働時間が長い人は、甲状腺機能低下症を発症する可能性が高いとする横断研究の結果を、国立がんセンター(韓国)のYoung Ki Lee氏らが報告した。

この研究では、1週間当たりの労働時間が53~83時間の成人は、36~42時間の人に比べ、甲状腺機能低下症になる率が2倍以上であったことが示されたという。

この研究結果は米国内分泌学会(ENDO 2020、3月28~31日、米サンフランシスコ)で発表予定であったが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響で開催中止となった。論文は「Thyroid」3月31日オンライン版に掲載された。

Lee氏らは、韓国健康栄養調査(Korea National. Health and Nutrition Examination. Survey;NHANES)の2013~2015年のデータから、1週間の労働時間が36~83時間の成人2,160人分のデータを抽出。

血液検査の結果から甲状腺機能低下症の有無を確認し、多項ロジスティック回帰分析により労働時間と甲状腺機能との関連を調べた。

その結果、甲状腺機能低下症は、1週間の労働時間が53~83時間の人は、36~42時間の人に比べて、甲状腺機能低下症を発症する率が高いことが判明した(3.5%対1.4%)。

年齢や性別、BMI、尿中ヨウ素排泄量、社会経済的地位などさまざまな因子を調整した後でも、労働時間の長い人では、週10時間未満の人に比べて、労働時間が1週間当たり10時間増加するごとに甲状腺機能低下症の発症リスクが上昇していた(オッズ比1.46)。

甲状腺機能低下症は、疲労感、抑うつ、悪寒、体重増加などの症状を示すほか、心疾患や糖尿病のリスク因子にもなり得る。

Lee氏は「われわれの知る限り、この研究は、長時間労働と甲状腺機能低下症との関連を示した初めてのものだ」と研究の意義を強調する。

その上で、「甲状腺機能低下症は、男性よりも女性に多いが、この研究では、長時間労働が性別や社会経済的地位を問わず、リスク増大に関連することが示された。実際の因果関係を明らかにするには、さらに研究を重ねる必要がある」と話している。

Lee氏はさらに、「労働時間との因果関係が証明されれば、甲状腺機能が低下している働き過ぎの人に対し、病状を回復させるために労働時間短縮を勧める際の根拠になり得る。また、労働者の健診プログラムに簡単な臨床検査を加えることで、甲状腺機能低下症のスクリーニングを容易に行うことができる」との見方を示している。

なお、韓国では、2018年に、最大労働時間を週68時間から52時間に減らす法律が通過した。

Lee氏は、「働き過ぎは世界に蔓延する問題であり、労働者の健康と安全を脅かしている」と警鐘を鳴らす。そして、「長時間労働が甲状腺機能低下症の真の原因であるなら、韓国では、労働時間の減少により、甲状腺機能低下症の有病率が多少、減少するはずだ」と述べている。(HealthDay News 2020年3月31日)

Copyright © 2020 HealthDay. All rights reserved.

(参考情報)
Abstract/Full Text
https://www.liebertpub.com/doi/10.1089/thy.2019.0709

Press Release
https://www.endocrine.org/news-and-advocacy/news-room/2020/underactive-thyroid-more-common-in-people-working-long-hours

構成/DIME編集部

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