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長引く在宅勤務で気をつけたい3つのポイント

2020.04.19

■あるあるビジネス処方箋

コロナウィルスの感染拡大に伴い、在宅勤務に取り組む企業が急速に増えている。在宅勤務は、かねてから勤務場所や就労時間に必要以上に拘束されることなく働けるため、注目されてきた。

確かにプラスの面は多い。仕事のスピードが上がる場合がある。残業時間は減るのはないだろうか。家庭での家族間のコミュニケーションはおそらく増えるだろう。通勤から解放され、疲労やストレスが軽減する人もいるに違いない。社会がある意味で活性化する、とも言えるのではないだろうか。日本人の働く意識や会社への関わり方が少しずつ変わるのかもしれない。

だが、マイナス面もある。今回は、2006年からフリーランスになり、現在まで在宅勤務を続ける私が特に問題視することを紹介したい。

1.  ブラックボックスをオープンにする

在宅勤務が広く浸透すると、各社員が自宅でインターネットやパソコンを使い、仕事をするスタイルが一般的になる。他の社員や取引先、アウトソーシング先、クライアントとの意思疎通は電話やメール、スカイプ、チャットツール、テレビ電話会議システムなどが主流になる。そのこと自体は、好ましいと思う。むしろ、積極的に大胆に活用するべきだ。

注意すべきは、それらのITツールでのやりとりが上司をはじめ、他の社員たちが見ることができない可能性があることだ。つまり、「ブラックボックス」になる。何かの工夫をしないと、上司は部下が誰にどのような内容(文面)のメールを送っているかなどを正確につかめないことが考えられうる。

これに近いことは、メールが普及し始めた1990年代後半にすでに見られた。現在は相当数の企業が「CC」などで送るようにしているが、本当に広く浸透しているだろうか。たとえ、「CC」で送っていたとしても、一部の社員は「私信」(この場合は、1対1のメールの意味)で送っているのではないか。私には、徹底されているように到底見えない。

たとえば、私の経験で言えば、2017年から19年まで業界紙(社員数60人程)の20代後半の担当者と仕事をした。彼のチャットツールでのやりとりは、社会常識を逸脱した内容が極めて多かった。この30年ほどの中で見た中では、最も攻撃的な文面が目立った。私は現在の仕事の経験が30年を超えているので、男性の仕事力のレベルが同世代の社員に比べて課題が相当に多いことがわかっていた。上司に相談することなく、1人で判断し、やりとりをしていることも察しがついた。おそらく、20~30代の人は経験が浅いがために、こういう男性とのやりとりに苦労するはずだ。

本来、メールやチャットツールでのやりとりは相手との1対1ではなく、上司などがそこに入り、少なくとも3∼4人が内容を随時見ることができるようにするのが好ましい。それを守るルールも設けるべきだろう。

2.  見えないトラブルを防ぐ

1を徹底すると、上司や周囲の社員が知らないうちに起きる「見えないトラブル」を防ぐことができる。私は、2005年まで会社員をしていた。その時まではあまり気づかなかったが、フリーランスになり、様々な会社と仕事をすると実に多いことがわかる。ある意味で、「見えないトラブル」だらけなのだ。おそらく、多くの会社員が取引先やクライアントなどとのメールやチャットツールでのトラブルを上司などに正確に、迅速に報告をしていない可能性がある。

「見えないトラブル」は状況いかんでは、取引先やクライアントとの関係が破たんする場合があるだろう。法律の問題に発展することもありうるのかもしれない。今後、在宅勤務を始める場合は、いかに「見える」ようにするか、どのようにして「見えないトラブル」を防ぐべきかをよく考えたい。

3.  正直者がバカを見ないようにする

「見えないトラブル」の怖いところは、正直者がバカを見る機会が増えることだ。言い換えると、職場の秩序がなりたたないのだ。たとえば、取引先やクライアントとのトラブルを隠して、都合のいいことを上司に報告していると、通常はそれをもとに部署や会社が動き始める。ほとんどの上司が、部下の報告を信じるものだろう。

では、トラブルを正直に上司に伝えていた部下の扱いは、どうなるのだろうか。まさか、事実を隠した社員が認められ、事実を明らかにした社員が認められない。こんなことがあっていいわけはない。ところが、フリーランスとして外から会社を見ていると、このようなケースが少なくないのでないか、と思う。

在宅勤務は、会社員は慣れないうちは戸惑うことがあるだろう。だが、おそらく早いうちに不便を感じなくなると思う。プラスの面を感じ取るはずだ。そこであらためて考えてほしい。果たして、自分や他の社員の仕事が確実に周囲に見えているだろうか。上司は、個々の部下を本当に理解しているのだろうか。このあたりはごく当たり前のようでいて、実はできていない可能性がある。在宅勤務には、危うい一面もあるのだ。そこで、無念な思いをする人もいる。どうか、忘れないでほしい。

文/吉田典史

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