目標年収の平均 20代・751万円 30代・874万円 40代・711万円
有職者(20代・623名、30代・373名、40代・395名)を対象に、目標年収(個人年収)を尋ねる調査が行われた。
平均を年代別にみると、20代が751万円、30代が874万円、40代が711万円で、30代が最も高くなり、特に30代男性では1,161万円と1,000万円を超えた。
続いて、管理職になってもいいと思える年収を尋ねる調査が行われた。平均を年代別にみると、20代で1,010万円、30代で1,106万円、40代で963万円となった。1,000万円前後の年収があれば、管理職になってもいいと考える人が多いようだ。
男女別に平均をみると、男女とも最も高いのは30代で、30代男性では1,277万円、30代女性では863万円となった。
転職に対する意識 20代有職者の59%が「いつかは転職したい」と回答
パート・アルバイトを除いた有職者(20代・504名、30代・293名、40代・297名)を対象に、転職に対する意識について尋ねる調査が行われた。
まず、<いつかは転職したい>と思うか尋ねる調査が行われたところ、『そう思う(計)』(「非常にそう思う」と「ややそう思う」の合計)は、20代で59.0%、30代で53.2%、40代で42.0%となった。
若い年代ほど転職意向が高いようだ。若い年代ほどスキルアップなどの自己投資にお金をかけたい人の割合が高くなっていたが、若い年代にはスキルアップを考えて転職したいと考えている人もいるのではないだろうか。
続いて、自身が転職するとしたら、どのようなところに転職したいと思うかを尋ねる調査が行われた。性年代別にみると、男性では、いずれの年代においても「給料がいい」が1位、「休日日数が多い」が2位となった。男性は転職先選びの際、給料と休日日数を意識する人が多いようだ。
一方、女性では、20代は「給料がいい」が1位と、男性と同じだったが、30代女性では「給料がいい」と並んで「職場の人間関係が良い」が1位となり、40代女性では「職場の人間関係が良い」が1位、「給料がいい」が2位だった。女性の転職先選びでは、年齢が上がるにつれ、職場の人間関係が重視されるようだ。
働き方改革の影響 残業時間が減った有職女性の54%が「収入」も減ったと回答
働き方改革で、長時間労働の是正が進められているが、生活にはどのような影響があったのだろうか。
有職者(20代前半・228名、20代後半・395名、30代・373名、40代・395名)を対象に、1年前と比較して残業時間が増えたか、減ったか尋ねる調査が行われたところ、年代別にみると、『減った(計)』(「やや減った」と「非常に減った」の合計、以下同じ)は、20代前半で20.6%、20代後半で19.0%、30代で18.5%、40代で13.4%となった。
有職者で残業時間が減った人(244名)を対象に、1年前と比較した、収入・支出や生活時間の変化について尋ねる調査が行われた。
<収入>についてみると、『減った(計)』は、男性45.4%、女性53.6%となった。労働時間が短くなった分、収入が減ってしまった人は多いようだ。
他方、<家事時間>では『増えた(計)』は、男性34.1%、女性48.2%となり、<家族と過ごす時間>では『増えた(計)』は男性41.7%、女性40.1%となった。
また、<仕事後の消費>では『増えた(計)』は男性22.8%、女性25.0%となり、『減った(計)』は、男性27.2%、女性39.3%となった。
残業時間が減ったことで家事時間や家族と過ごす時間が増えたという人が少なくないようだ。また、アフター5の時間は増えたものの収入が減ったことでアフター5の出費を抑制したという人が多いのではないだろうか。
副業をしている人はどのくらい? 20代有職者では43%が副業を実践
政府は、働き方改革の一環として、副業を推進している。働き盛りの20代~40代のビジネスパーソンのうち、副業をしている人はどのくらいいるのだろうか。パート・アルバイトを除いた有職者(20代・504名、30代・293名、40代・297名)を対象に、副業について質問が行われた。
副業をしている人の割合をみると、20代では43.1%、30代では38.6%、40代では29.6%と、若い年代ほど高くなっていた。
副業をしている人(20代・217名、30代・113名、40代・88名)に、副業で、ひと月あたりいくらくらいの収入を得ているか尋ねる調査が行われたところ、平均額は20代で7.1万円、30代で8.7万円、40代で6.5万円だった。
20代は40代より楽観視? “人生100年時代”に対するイメージ 40代の78%が「大変そう」、20代は70%
全回答者(20代・1,000名、30代・500名、40代・500名)を対象に、“人生100年時代”に対するイメージや、日本・世界の将来に対する予測について尋ねる調査が行われた。
“人生100年時代”という言葉がメディアで頻繁に使われるようになっている。
人生100年時代は、「楽しそう」と「大変そう」ではどちらに近いか尋ねる調査が行われたところ、『大変そう(計)』(「非常に」と「どちらかといえば」の合計、以下同じ)は20代で69.4%、30代で71.8%、40代で77.8%となった。いずれの年代でも、人生100年時代という言葉に“大変そう”というイメージを持つ人が多くなった。
次に、10年後の日本の景気と10年後の世界の景気について、今より「良くなっているか」、「悪くなっているか」を尋ねる調査が行われたところ、10年後の日本の景気では『悪くなっている(計)』は20代で75.0%、30代で76.4%、40代で78.6%となり、10年後の世界の景気では『悪くなっている(計)』は20代で70.4%、30代で69.6%、40代で77.2%となった。いずれの年代においても10年後の日本の景気、世界の景気が今よりも悪くなっていると予想する人が多いことがわかった。
将来を楽観視できないからこそ、自己投資や転職、副業に対する意識が高くなるのではないだろうか。
パート・アルバイトを除いた有職者(20代・504名、30代・293名、40代・297名)を対象に、将来、何歳まで働こうと思っているか尋ねる調査が行われたところ、20代では「50歳超~60歳以下」(33.7%)、30代・40代では「60歳超~65歳以下」(30代・35.5%、40代・33.0%)に回答が集まった。
平均は、20代で58.8歳、30代で61.8歳、40代で63.2歳と、年代が上がるほど高くなった。
また、将来、何歳まで働く必要があると思うか尋ねる調査が行われたところ、20代、40代では「65歳超~70歳以下」(20代・23.6%、40代・35.4%)、30代では「60歳超~65歳以下」(31.1%)に回答が集まった。
平均は、20代で63.2歳、30代で66.0歳、40代で66.8歳となり、いずれの年代でも、働こうと思っている年齢の平均よりも高くなった。
人生100年時代のキャリアに対する考え 「いつかは起業したい」20代34% 30代34% 40代26%
人生100年時代では、多様な働き方が必要になるといわれている。
そこで、パート・アルバイトを除いた有職者(20代・504名、30代・293名、40代・297名)を対象に、フリーランスになることや起業することについて尋ねる調査が行われところ、<いつかはフリーランスとして働きたい>では『そう思う(計)』は、20代が38.9%、30代が35.8%、40代が32.0%となり、<いつかは起業したい>では『そう思う(計)』は、20代が33.9%、30代が33.5%、40代が26.2%となった。
若い年代のほうがフリーランスとして働くことや起業することに対して意欲を持っていることがわかった。人生100年時代を会社や組織に頼らずに乗り切ろうと考えている人は少なくないようだ。
※SMBCコンシューマーファイナンス調べ
《調査概要》
◆調査タイトル :20代・30代・40代の金銭感覚についての意識調査2020
◆調査対象 :ネットエイジアリサーチのインターネットモニター会員を母集団とする
20歳~49歳の男女
◆調査期間 :2019年12月20日~23日
◆調査方法 :インターネット調査
◆調査地域 :全国
◆有効回答数 :2,000サンプル
◆調査協力会社 :ネットエイジア株式会社
出典元:SMBCコンシューマーファイナンス株式会社
構成/こじへい