
政府は4月7日、新型コロナウイルス感染拡大に伴い、東京、神奈川、千葉、埼玉、大阪、兵庫、福岡からなる7都府県を対象に緊急事態宣言を発令した。
全国的に見て感染者数上位だったにもかかわらず、愛知県が対象に含まれなかったことから、SNSなどで「名古屋とばし」などと呼ばれて話題を呼んだ今回の決定。その後、同月10日に、愛知県独自の緊急事態宣言が発令されたことは記憶に新しい。
なぜ、愛知県は県独自の緊急事態宣言を発することを選んだのか。
本稿で紹介するレイ・フロンティア株式会社による調査は、国の緊急事態宣言の対象となった東京都と福岡県の繁華街と、独自の緊急事態宣言を発出した愛知県の繁華街の人流を分析し、確認することが目的となる。
名古屋、新宿、天神、それぞれの人の流れを比較
【愛知県:名古屋駅から錦三丁目、栄一帯】
【東京都:新宿駅周辺と新宿歌舞伎町一帯】
【福岡県:天神地区一帯】
上図からもわかる通り、愛知県の代表的な繁華街の人流は、2020年2月後半から徐々に減少はしていた。
しかし、東京都や福岡県に国の緊急事態宣言が発令された4月7日時点では、閑散というよりも一定数以上の賑わいが確認できる。
なお、4月7日時点での愛知県内の陽性者数は1日あたり20人前後でゆるやかに増加していた。このような県内の繁華街の状況や陽性者数の増加傾向を踏まえて、愛知県では2020年4月10日に県独自の緊急事態宣言を発令したと考えられる。
<調査内容>
●エリア
愛知県:名古屋駅から錦三丁目、栄を含む名古屋市の主要繁華街
東京都:新宿駅周辺と新宿歌舞伎町を含む繁華街一帯
福岡県:天神地区を中心とした繁華街一帯
●日付:2020年1月1日(水)~2020年4月13日(月)
●調査元:レイ・フロンティア株式会社のアプリSilentLogより収集したデータに匿名化処理を施したもの
●グラフ:2020年1月1日の標本数をベースライン100として相対値をプロットした
出典元:レイ・フロンティア株式会社
https://www.rei-frontier.jp
構成/こじへい
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