VAN泊(バンライフ)
自分好みに改造したバンに好きなものだけを詰め込み旅に出る。そんなスタイルを「バンライフ」、旅する人を「バンライファー」と呼ぶ。車中泊は一時しのぎの仮眠の場というイメージが強いが、バンライファーの車両はまるで趣味の隠し部屋だ。
そもそもバンライフはアメリカの有名デザイナーが都市生活に疲れ、自分に正直に生きようと旅に出た様子をまとめた写真集『バンライフ』で広まった生き方。日本では約3年前より自由の利く数名のクリエイターが実践、昨年つくば市で「つくばVAN泊」というイベントも開催され、「VAN泊」という言葉の注目度も高まった。
「自分が落ち着く空間になるようカスタムするので、装備を盛ったキャンピングカーより個性的。自分好みの世界観に浸れます」と語るのは自らバンライフを実践するバンライフビルダー、ワカさん。
手頃なサイズのバンは扱いやすく、行き先を選ばない。平日は自宅で過ごし、週末はバンで好きな場所へ向かい自由に過ごす。生き生きしたクルマとのつきあい方は活況のキャンピングカー業界にも飛び火。バンライフモデルの車両が続々発表されており「VAN泊」人気は加速しそうだ。
長期のバンライフは厳しいが、テレワークが注目される今、短期VAN泊は十分実現可能。キャンピングカーより安価に製作できるので若い世代を中心に広まりそうだ。
キャンピングカーショーでも、VAN泊を意識した車両が増加。JAOS×レクビィは、「趣味を楽しむ」がコンセプトのミリタリー風の『ホビクル・オーバーランダー』を発表した。
バンのカスタムには木工とクルマの知識が必要。DIYが不安なら自分の世界観を理解してくれるビルダーを探す必要がある。
取材・文/大森弘恵
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