人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース

「ホテル系リート」の値下がりは買いのチャンスなのか?

2020.04.11

2020年7月に開催される予定だった東京オリンピックの開催が延期され、世界中から多くの外国人旅行客が訪れるはずだったホテルは大量のキャンセルに見舞われています。さらに、日本でも新型コロナウィルスの勢いは収まらず、2020年4月7日に緊急事態宣言が出され首都圏など7都道府県は5月6日まで法的根拠を持つ自粛要請が行われ、ホテルの空室が広がっています。その中で、ホテル系リートは軒並み下げており、2020年年初から半値まで下がっています。

REIT(リート)とは?

REIT(リート、不動産投資信託、以下リートという)とは、投資家から小口で資金を集め、それを大きなまとまった資金にして、不動産投資のプロがオフィスやマンション等の不動産を購入し、その不動産の賃料収入と売却益を投資家に分配します。

リートは、証券取引所で株式のように取引され、取引時間中はリアルタイムで価格が変動しています。取引は証券会社を通して、証券取引所に注文を出します。この価格でないと買わない売らないという指値(指値)注文、(一般)NISA口座とジュニアNISAで非課税にて取引することもできます。株式が100株単位での取引であるのに対してリートは1口から購入可能ですが、1口が10〜30万円と高いのが特徴です。

リートの種類

リートは、日本の証券取引所に上場するJ—REITでは現在60銘柄以上が上場していますが、その投資対象により種類が分かれ、値動きにも特徴があります。

<リートの種類>

まず、REITは大きく分けて「単一用途特化型リート」と「複数用途型リート」の2種類があります。

単一用途特化型リートとは、ある特定の用途の不動産に投資するリートです。さらに、細かく用途別に、「オフィスビル特化型」、「住居特化型」、ショッピングセンターなどの「商業施設特化型」、倉庫など「物流施設特化型」、「ホテル特化型」などタイプ別に分けることができます。

新型コロナウィルスによる影響で、特にホテル特化型のリートの値下がりが目立っています。

値下がりとともに、分配金利回りが大きく上昇しており、投資資金の8~12%の利回りが期待できます。ただし、新型コロナウィルスにより空室が多くなっておりホテルや旅館の稼働率が下がっており、相次いで分配金も下がっています。したがって、分配金利回りは今後下がる可能性はあります。

一方で、東京オリンピックは中止とはならず2021年への延期が決定しており、新型コロナウィルスが収まればホテルの稼働率が飛躍的に上がる可能性があります。中国では武漢の封鎖が一部解除されており、反動で消費が伸びている模様となっています。日本では現在、非常事態宣言が出されたばかりで、東京では日々100人前後で感染者が報告されており、いつ新型コロナウィルスが収まるのか見通せないものの、収まれば再び国内においては宿泊客が増えるでしょう。また、政府はまず生活困窮者への対策を行い、新型コロナウィルスが収まれば国内旅行や消費への刺激策を行う予定となっています。

ホテル系リートの値下がりは買いのチャンスか?

現状新型コロナウィルスの影響で倒産の危機に瀕しているホテルや旅館は数々ある状況です。倒産しないよう政府によるつなぎ融資が行われているものの、空室に耐えられる財務力が必要とされます。この値下がりで買うのであれば、財務健全性のある物件や投資法人を選ぶのが最適です。

◼️財務健全性を見るLTV

LTV比率のLTVとはLoan To Valueの略で、LTVとは資産総額に対して有利子負債の占める比率のことをいいます。

LTV(%)=有利子負債÷総資産×100

LTVは平均平均40~45%程度となっています。

50%以上になっているようなLTVの数値が高いほど、借入金などでレバレッジを効かせています。高収益であるものの、ハイリスクの運用のため不動産価格下落リスクに弱いことを示します。

逆に30%というように低い場合には、有利子負債の比率が低く、財務健全性が高く不動産価格が下落しても耐えやすく、追加融資も受けやすいのがメリットです。その分、賃料収入を主とする安定的な運用となります。

■格付

もう一つ財務健全性を表す指標として分かりやすいのが格付けです。格付は信用力が高い順に、AAA、AA、A、BBB、BB、B、CCCというように表され、BBB以上は投資適格とされ、BB以下は債務不履行のリスクが高くなります。格付は企業の依頼により付されるため、格付がないリートもあります。

リーマンショック時とコロナショックがよく比較されますが、リーマンショック時は投資物件が投げ売られ不動産価格が下落し、銀行が貸し渋りを起こして倒産したリートもありました。それから現在まで、リートを運用する会社は財務健全性を進めてきました。リーマンショック時の2009年のLTVは平均72%だったのに対し、2020年1月は54%となっており、有利子負債比率は下がっています。

新型コロナウィルスの感染はまだまだ収まっていないものの、収まるまで耐えられる財務基盤を持つリートは2021年の東京オリンピックに向けて急回復の期待もできるでしょう。

文/大堀貴子
フリーライターとしてマネージャンルの記事を得意とする。おおほりFP事務所代表、CFP認定者、第Ⅰ種証券外務員。

新型コロナウイルス対策、在宅ライフを改善するヒントはこちら

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2020年10月16日(金) 発売

DIME最新号の特別付録は「電動ブレンダー&ホイッパー」!特集は「ポイ活 勝利の方程式」「アップル新製品」「キッチン家電」

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 10401024号)です。詳しくは[ABJマーク]または[電子出版制作・流通協議会]で検索してください。