ウイルスではなく感染させたいのはコレ!!
それで気付いたんだけど、ウイルスが感染するように、ウイルスに気をつけている雰囲気っていうのもまた感染するんだよね。
一人が気をつけてる雰囲気だすと、そんな人と応対した人もおのずと気をつけるんだよ。ウイルスの感染より、この気をつける感染をもっと盛大に感染させたいよ、本当に。世界的大流行させたい!
で、もう一つ気付いたのは、もつやき屋とか焼鳥屋とかもそうだけど、店内で串ものとかを焼いてる店って、煙がバンバン出るから強力な換気扇を使ってるでしょ? 中には換気扇だけじゃ、
「足りねえよ!」
とばかりに、道路に面した焼き台前のガラス窓を開けっ放しにして焼いてる店まであるじゃない?
アレは三密の密閉ってヤツには、効果がけっこうあるんじゃないか?
そういう店は安心だっていってるワケじゃないですけと、今問題になってる、空気中に浮遊し続けるマイクロ飛沫からの感染に一番効果的なのは換気だそうなんで、でっかい換気扇のある串焼き系の呑み屋とかは、その点では、なんにもないよりはずいぶんとイイ気がする。本当に素人意見ですけどね。
なんか面倒臭いことばっかりさっきから書いてますが、そんなグチを吹き飛ばすかのように、カウンターにはモツヤキがご到着。
塩にするかタレにするか? の焼き物の味付け問題は、オレの中では昔の“塩が通”みたいな半可通は消え去り、全て「おまかせで」って状態になってる。そしたらこの店では『小袋』は塩。『しろ』と『てっぽう』はタレできた。
いや~当たり前なんだけど、これがウマイ! コリコリとした小袋は口の中で弾け、しろ&てっぽうの腸系は噛みしめると、粘膜と粘膜の間から甘さを感じる脂が漏れ出しタレと絡み合う。
そんなモツの脂を洗い流すように、2杯目に頼んだ『焼酎ハイボール/390円』を呑む。戒め通り、焼酎ハイボールをもう一本お代わりした合計3杯で終わりにしたけど、本来ならば串3本で5~6杯は行ける最高さである!
そんな最高な店が閑古鳥。辛気臭い話になっちゃいますけど。
本当はすごく行きたいけど行けてないスナックなんかは、もっと大変だろう。テイクアウトを始めてる店も多いが、スナックじゃそうもいかないしなァ~。
非常事態宣言が発令された。これからは、しばらくこの呑み方も自粛した方がいいんだろうなぁァ。
臥薪嘗胆……三国干渉時の日本なみに、今この言葉を胸に刻んでおります。
文/カーツさとう
コラムニスト。グルメ、旅、エアライン、サブカル、サウナ、ネコ、釣りなど幅広いジャンルに精通しており、新聞、雑誌、ラジオなどで活躍中。独特の文体でファンも多い。