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新型コロナウイルス感染拡大によるテレワークの急拡大は「日本型雇用」に変革をもたらすか?

2020.03.31

新型コロナウイルス感染拡大防止策の一つとして、各企業で導入が進んでいると言われるテレワーク。では実際のところ、どれくらいの人が取り組んでいるのだろうか?

そんなテレワークに関する大規模な調査がこのほど、株式会社パーソル総合研究所により実施された。

本調査は、2020年3月9日~15日の期間、全国の正社員2万人規模の緊急調査として行われた。

新型コロナによるテレワークへの影響について、全国2万人規模の緊急調査

正社員におけるテレワーク(在宅勤務)の実施率は13.2%、そのうち現在の会社で初めてテレワークを実施した人は半数近い47.8%となった。

国勢調査※を基に簡易的に推計すると、約360万人の正社員がテレワークを実施しており、そのうち約170万人が初めてという結果になる。

※ 平成27年国勢調査によると正社員(20~59歳男女)は約2726万。

テレワークを実施していない人のうち、「希望しているができていない」割合は33.7%。従業員の希望と実際の状況のギャップが明らかになった。

図表1:テレワークの実施状況と希望状況

図表2:テレワーク実施者のうち、現在の会社で初めてテレワークを実施した人の割合

テレワークを実施していない人に理由を尋ねる調査が行われたところ、1位「テレワーク制度が整備されていない」41.1%、2位「テレワークを行える業務ではない」39.5%、3位「テレワークのためのICT環境が整備されていない」17.5%となった。

急であったため、企業側でテレワークに対応しきれておらず、社内制度やICT環境の整備に課題が生じていることが推測される。

図表3.テレワークを実施していない理由

テレワークが命じられている人は3.2%、テレワークが推奨されている人は18.9%と、命令・推奨の合計は22.1%となった。一方で、会社から特に案内がない人は71.5%に及び、通常通り出勤していることが推測される。業務自体がなくなった人は1%。

図表4.テレワークに関する会社の方針

3大都市圏でみると、テレワークが命令・推奨されている割合は、東京圏で32.7%、名古屋圏で17.4%、大阪圏で20.2%となった。

図表5.三大都市圏別の「テレワークの命令・推奨」の割合

企業規模別にみると、企業規模が大きくなる(従業員数が多くなる)につれて、「テレワークの命令・推奨」が行われている割合は高くなっていく。「時差出勤の命令・推奨」「対面での会議を実施しない命令・推奨」も同様である。

図表6.企業規模別の「テレワークの命令・推奨」の割合

時差出勤が命じられている人は4.4%、時差出勤が推奨されている人は25.0%と、命令・推奨の合計は29.4%となった。一方で、会社から特に案内がない人は64.9%に及んだ。出勤する業務自体がなくなった人は1.3%。

図表7.時差出勤に関する会社の方針

対面での会議について、実施の禁止が命じられている人は5.1%、実施しないことが推奨されている人は27.1%と、命令・推奨の合計は32.2%となった。一方で、会社から特に案内がない人は67.8%に及んだ。

図表8.対面での会議に関する会社の方針

分析コメント ~テレワークの急拡大は日本型雇用に変革をもたらしうる

主任研究員・小林祐児

安部首相の要請により3月2日から全国で休校が始まったことを受け、テレワークへの影響を把握するために2万人規模の緊急調査を実施した。

調査結果からは、テレワークが急速に広がり、テレワーク実施者のうち半数近い人が初めて実施しているということが明らかとなった。一方で、社内制度やICT環境が対応しきれておらず、テレワークをしたくてもできない従業員も多く、企業にはなお一層の制度・環境の整備が求められる。

このように急速に拡大したテレワークは、雇用のあり方に関していくつかの課題を生む。テレワークでは、「プロセス」や「努力」といった業務過程が見えにくく、パフォーマンスの差だけが可視化されやすい。

また、仕事の様子が見えにくいため、これまでのような柔軟なジョブ・アサインも困難になる。

これらの問題は、中長期的には、各自が果たすべき職務(ジョブ)や責任を計画的かつ明確に定め、これまでの曖昧な「総合評価」から「職務責任を果たせたかどうかという評価」へと変わることを促す。

今、財界では「ジョブ型雇用への転換」が叫ばれているが、テレワークの急拡大は、日本の雇用や働き方を変革の岐路へと立たせるだろう。

<調査概要>

出典元:パーソル総合研究所「新型コロナウイルス対策によるテレワークへの影響に関する緊急調査」

構成/こじへい

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