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同世代にビールの楽しさを知ってもらうために醸造家に!NAMACHAんBrewingの女性ブリュワー米澤美里さん

2020.03.28

■連載/女性ブリュワーのクラフトビール

クラフトビール業界に女性ブリュワーが増えている……ということで、各地の気になる女性ブリュワーたちのクラフトビールを追った。第2回は、新卒でクラフトビールのブリュワーになったNAMACHAん(なまちゃん)Brewingの米澤美里さん。

NAMACHAんBrewingの米澤美里さん。

初めて飲んだビールで世界が変わった

二十歳。米澤美里さんは部活動の先輩に誘われて都内のビアフェスを訪れた。そこで生まれて初めて飲んだビールから大きな感動を受けた。おいしかっただけではない。会場でビアグラスを手にした人々の世にも楽しそうな、うれしそうな表情に驚いた。

「ビールって、こんなにも人を楽しくさせるものなのか」

部活動の先輩たちはビール好きだったけれど、同年代の友人たちは「苦い」と、ビールは好まなかった。みんなにもこの楽しさを知ってもらいたい! 日に日にその思いが高じていった。

大学3年生のとき、現在の勤務先、Smoke Beer Factory(東京都豊島区)の第1号店でアルバイトを始めた。クラフトビールの魅力を知るにつれ、将来の仕事もこの方面でと考えるようになった。

「就職先としてビール会社の広報や、クラフトビール会社も考えました。でも、入社してすぐ即戦力としてビールの楽しさを広められるかと言ったらむずかしい」

米澤さんは、今すぐにでもビールの魅力を世間に向かって発信したかったのである。その方法を考えて出した結論は、自分自身がおいしいビールを造って世に出すこと、つまりブリュワーになることだった。

店長にその決意を伝えると、お店側はバックアップしてくれた。大学4年になると山梨の有名なクラフトビールメーカー、アウトサイダーブルーイングへ研修に行き、他のブルワリーにも勉強に通った。2018年春。大学を卒業し、米澤さんはブリュワーになった。

小さい頃からモノづくりが好きで、小学生の頃は家具職人や藁葺き屋根の藁を編む人に憧れたそうだ。大学は新しい製品の開発や研究に携わるつもりで応用生物学部に進んだ。特にお酒に興味があったわけではなく、まさかビール職人になるとは大学入学時には思ってもいなかったと、米澤さんは笑う。

日常から受けるインスピレーション

米澤さんは初めて出会う味に敏感だ。レストランで食べた料理の味、特に初めての味に出会うと、この素材は何だろう? 何に似ているのだろう? と考える。たとえばカレーなら、いくつものスパイスの中に知らない風味を感じると、何のスパイス? と追究する。そして最終的にこの味や素材がビールのレシピに活かせるかどうかを考えるという。

ほかにも、「日常的なものから受けるインスピレーションも大事にしています。たとえば絵や映画を観て感じるもの、日常的な何気ない風景から受ける印象も大切にしています」。食べるもの、見るもの、そのすべてがビールにつながっている。

Smoke Beer Factoryはその名のとおり、燻製料理とビールの店だ。麦芽も自家燻製している。そのオリジナルの麦芽を使ってラオホビールを造っている。ラオホとはドイツ語で煙だ。

「基本コンセプトとして、燻製料理とペアリングしやすいビールであることはもちろんですが、ラオホを飲んだことのない人においしいと言ってもらえるビールをめざしています」

社長の山崎健太さんは、「米澤さんはコアなクラフトビールファンに好まれる味、初心者でも楽しめる味、両方を造れる。そのバランス感覚がとてもいいと思います。ビールの楽しさをみんなに知ってもらいたいという気持ちが強い」と語る。

Smoke Beer Fsctoryは麦芽(奥)を自家燻製している(手前)。とってもスモーキーだ。

大学時代からあだ名は「なまちゃん」

ところでNAMACHAんBrewingの「NAMACHAん」とは米澤さんのことだ。大学時代からあだ名が「なまちゃん」。よほど生ビールが好きだったのだろう。

店内にはNAMACHAんのキャラがついたコースターやTシャツなどが並ぶ。完全にキャラ化しているNAMACHAんである。

「ビールファンでなくても、キャラクターから入ってもらってもいいかなと思って」

今でも同年代の若い人にビールの楽しさとおいしさを広めたい、その気持ちに変わりはない。

限定ビールのリリースを記念したイラストが店内に飾られている。

NAMACHAんは醸造家になってまだ2年。これからは技術や知識に加え、表現力を身につけていきたいと言う。

「醸造家は職人であると同時に表現者だと思うのです。ビール造りにおいて醸造の技術や知識は欠かすことのできないもので、これには努力と経験が不可欠だと思っています。その他に新しいものを造るときには、特に、このビールをこう感じてほしい! というものを飲み手に伝わるように表現する力が大切だと思うのです」

経験とともに蓄えられていくであろう表現力に磨きがかかったとき、NAMACHAんはどんなビールを目指すのだろうか。今年4月にNAMACHAんBrewingは2周年を迎える。

(データ)
Smoke Beer Factory大塚店 東京都豊島区南大塚1-60-19
営17:00〜翌1:00 日17:00〜23:00 休月 電話:03-3942-0180

取材・文/佐藤恵菜 撮影/山本智

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