ZOZOMAT
自分の足の形に合った靴を、自宅にいながら購入する時代がやってくる。これを可能にするのが『ZOZOMAT』だ。
『ZOZOMAT』は、ECサイト・ZOZOTOWNを運営するゾゾが新たに開発した採寸ツール。専用マットの上に立ち、スマホのカメラで360度撮影するだけで、足のサイズを3D計測するという。2019年6月に予約の受付を開始し、初日だけで申し込み件数は20万件以上。初動の勢いは『ZOZOSUIT』(配布終了)に匹敵する。
同プロジェクト責任者の常井さんは、靴をネットで購入することに抵抗を感じる人は多いと語る。
「靴はサイズだけでなく、フィット感などに好みがあります。同じサイズの靴であっても、必ずしも快適に履けるとは限りません」
一部のブランドでは、数年前から専用ツールを使った採寸サービスを実施しているが、自社ブランドの靴しか選べないことがネックだった。『ZOZOMAT』を使えば、選択肢は一気に広がる。また『ZOZOMAT』は、オープンイノベーションに注力する。ZOZOTOWN全体の約11%を占める靴部門の取扱高拡大を図るとともに、他社と協業することで技術のガラパゴス化を防ぐ狙いがありそうだ。
現在『ZOZOMAT』のサービス内容は不明。一方でゾゾは1商品当たり20~50サイズを展開するMSP事業に注力している。低価格オーダーメイドの波が靴に到来する日も近い。
『ZOZOSUIT』との違いは、着用せずに使えること。現在は予約受け付け中。今年2月中の配送開始を予定。
足の計測には、専用マットとアプリを使う。アプリの指示に従い、マットにのせた足を片足ずつ撮影することで、足の長さや幅、甲の高さなどを計測できる。慣れれば約2分で両足の計測は完了するという。
取材・文/渡辺和博
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