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副業で成功する秘訣あり!ランドセルに入りきらない体操着や上履き、水筒を一緒に持ち運べる収納バッグ「Ranba」の開発秘話

2020.03.19

いざ製作すると本当に大変だった

ここまではランバが誕生するまでの概要だ。ここからはランバの製作過程を掘り下げたい。どんな商品にも「完成までの道のり」があり、汗のにじむ努力が隠されている。おそらくここに「副業を成功させる秘訣」があるのではないか。

「自分でランドセルに取りつけるバッグを作ろうと考えた時、まず会社の上司に相談してみたんです。そうしたら『すごくいい! 商品として売れる! だからアイデアを盗まれる前に、先に特許を取得したら?』という話になりました」(三ツ木さん)

アイデア自体はとても良かった。ところがここから苦難の道が始まる。先に開発された「てぶラン」は、ランドセルに留め具のフックを引っかける仕様だ。

三ツ木さんはランドセルに引っかけるフックと、それに合わせたバッグの試作品を手作りした。しかし商品化するには、どこかの工場にフックの「金型」の作製を依頼して、一定の個数を量産・流通させる必要がある。

「電話して『すみません、こういうのを作りたいんです』と工場に相談すると、『作るのは構わないけど、何百個発注してくれるの?』という話から始まるんです。とても個人で払える金額じゃありませんでした。だから『さすがにそれは……』と答えると、『じゃあウチはダメだね』と断られてしまいました」(三ツ木さん)

あとになって聞いた話だが、金型を作るだけでもお金がかかるという。さらにその金型が“商品化に適しているかどうか”は分からず、何回か試作しなければならない。

「作ってくれる会社を見つけるのが、最初は本当に大変でした。それでも諦めずに探していたら、埼玉県春日部市で『うちならいいですよ』という工場が見つかったんです。そこも一人で経営する革製品の会社で、腕はすごくいい。『50個でも、100個でも作るよ』と言ってくださって、それからずっとお付き合いがありますね」(三ツ木さん)

はじめはまったく売れなかった

ひとりでドタバタ走り回りながら、2015年2月、三ツ木さんはついにAmazonで「てぶラン」の販売を始める。しかし苦難はまだ終わっていなかった。

「無名だったので、はじめはまったく売れなかったんです。Amazonの倉庫で管理していたので、倉庫代だけが飛んでいく状況でした。ものすごく不安でしたよ。貯金を切り崩しながら販売を続ける状態だったので」(三ツ木さん)

NHKから「取材させてほしい」と連絡がきたのは、約8か月後の2015年10月。そこからグッと商品の売れ行きが伸びだして、注目を浴びるようになった。

「発達障害の子どもをもつお母さんから電話を頂いたんです。そのお母さんは、学校へ行く前に必ず子どもとケンカをしていました。『荷物を手に持って歩きたくない!』と。けれどもウチの商品を見つけて使うようになってからは、『毎朝のケンカがなくなって、本当に楽になりました』と言ってもらえて。本当に嬉しかったですね」(三ツ木さん)

しかしある時、こんな声が届く。

「一部のお客様から『うちのランドセルでは取り付けられない』という意見がありました。ランドセルは販売するメーカーごとに規格が異なり、フックを取りつけるサイド部分の幅に違いがあるんです。だから一部のランドセルには取りけられないことがわかりました」(三ツ木さん)

三ツ木さんは急きょ「てぶラン」の改良を求められた。全ランドセルに取りつけられるバッグを開発するため、アイデアを振り絞って生み出されたのが「ランバ」だ。ランドセルの下に取りつけるアンダーバッグにして、フックにも改良を施した。

三ツ木さんのランバ製作過程の話を聞いていると、まさしく「企業努力」を感じる。壁にぶち当たっても、諦めず、ひたむきに、困難を乗りこえる努力を続ける姿だ。

「最近ではテレビで取材して頂く機会もあり、放送後は本当に大きな反響があります。その対応に追われて、気がつけば夜中1時、3時まで仕事をしている時もあります。もちろん翌日は勤めている会社に出社しなくちゃいけません。本当に大変ではあるのですが、お客様に出荷する最後の1個の作業を終えた時、ものすごい達成感や楽しさを感じます」(三ツ木さん)

ただ三ツ木さんは、このようにも続けた。

「ただその楽しいは、滅多にないことですね。どうしても商品を受注・製作・出荷する流れがありますから。大変さのほうが優る時もありますね」(三ツ木さん)

副業に必要なのは?

メディアで報じられる副業は、どれもキラキラしたイメージだ。けれども商品やサービスを世間に売り出す以上、本当に求められるのは「何が何でも成功させる!」という諦めない気持ち。そしてひたむきな努力ではないか。副業を成功させる秘訣は商品の良し悪しより、最終的に“人間としての資質”が大きく左右するように感じる。三ツ木さんは取材の最後にこう語った。

「ランバが親や子どもに認められて、もっと使ってくれることを期待しています。そのためにはランバの周知を広げる必要がありますし、どんな商品であれば親や子どもたちに喜んでもらえるのか、もっと考えるべきなのかもしれません」(三ツ木さん)

ありそうでなかった――そんな商品がヒットにつながるのだろう。けれどもそれだけじゃ足りない。おそらく副業においては。

【取材協力】
「未来工房 結」代表 三ツ木一浩さん
問い合わせ先/050-3825-6723
公式サイト/http://www.teburan.com/

取材・文/いのうえゆきひろ

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