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若者のビール離れに一矢報いるか?ヤッホーブルーイングとローソンが作ったクラフトビール「僕ビール君ビール」の気になる味わい

2020.03.16

■連載/阿部純子のトレンド探検隊

酔っぱらうビールではなくリフレッシュするビールに

 2014年にヤッホーブルーイングとローソンが共同開発した、コンビニエンスストア業界初のオリジナルクラフトビール「僕ビール君ビール」が、初のリニューアルを行いパッケージも中身も刷新した。4月14日より全国のローソン、ナチュラルローソン、ポプラの酒類取り扱い店舗にて販売を開始する。公式通販サイト「よなよなの里」では2020年5月以降発売予定。価格は税込 294円。

 初代「僕ビール、君ビール。」(旧製品のネーミングは句読点がつく)を開発した2014年当時、ローソンでは20~30代の来店が多いものの、ビールの購買層は40代以上がメインだった。若者のビール離れが顕著になっていた状況で、20~30代に支持されているヤッホーブルーイングの製品なら、若者のビール離れを解決できるのではと、ローソン側からの働きかけがきっかけで共同開発が実現した(下記画像は旧製品)。

「当時、若者のビールに対するイメージを調査したところ、おじさんみたい、やさぐれ感がある、罪悪感があるといった声が多く聞かれ、従来のビールは自分たちの飲み物じゃないと感じていることがわかった。

 そうした意見を踏まえて、『僕ビール~』は若者をターゲットに開発。ネーミング、パッケージは若者に“自分たちのビール”ということを訴求するためにフラット感や、ゆるキャラ風の“かえる君”でゆるさを表現。若い男性を狙って開発したが、結果的には女性にも多く支持された。

 2015年から5年間定番製品として発売し、今では主力製品のひとつになっている。競争が激しいオリジナル製品の中で、定番として5年も売れ続けているのは非常に珍しく、同時期に発売したもので今まで残っているものは『僕ビール~』以外はないと、ローソンからも高い評価をいただいている」(ヤッホーブルーイング 代表取締役社長 井手直行氏)

 発売から6年目を迎え、当時の若者の世代も交代しつつあるため再度市場調査を実施。「今の若い人たちは仕事とプライベートをきっちりと分けたいと考えている。また、私はこの気持ちがまったくわからないのだが(笑)、酔った姿がかっこよくない、酔うとなにもできなくなると、酔っぱらいたくないと感じている人が多いことがわかった。おじさんは仕事が終わったらビール飲んで酔っ払って寝るというのが普通だが、若者はビールを飲んでリフレッシュしてから本を読む、目的のために勉強するといったアクティブに自分時間を使うマインドが強い。こうした声を受けて初めてのリニューアルを行った」(井手社長)

 コアターゲットは「プライベートと仕事時間をスワイプするように切り替える、手軽にこだわり感を求めるさとり男子」と設定。平日夜の自分時間をスタートさせるオプションアイテムとして、オンからオフではなくオンからオンの時間を楽しむビールとして位置付けた。

 旧製品では白だったパッケージを新製品は山吹色に変更、華やかでぱっと目に付く色に。かえる君も旧製品はのんびり、リラックスした雰囲気だったが、新製品ではアクティブな、リフレッシュして頑張ろうという姿の表現に変わった。

軽さがありながら華やかな香りとすっきりとした味わいで個性を出す

 ビアスタイルは従来と同じくセゾン。セゾンはベルギーやフランスの一部で夏の農作業の間に飲まれていたといわれるビールのスタイルで、とてもさわやかな、ドライですっきりした味わいが特徴。ビアスタイルはそのままで、香りと飲み口をよりモダンにブラッシュアップした。

「香りにとてもこだわった製品で、レモン、マスカット、ハーブを思わせるホップや酵母の香りを中心に開発。さわやかな香りを出すため、ホップ配合の見直しを行った。以前はアマリロホップを主軸にしていたが、今回はシトラを主軸に、モザイク、アマリロの品種を利用することで香りを生み出した。

 ドライホップと呼ばれる香りに利くホップの投入方法を今回も採用したが、量をほぼ2倍に増やした。以前に比べて香りの量、質ともに強くなっている。

 セゾンスタイルは酵母が出す香りも非常に重要なキーだが、香りの質を甘い香りからすっきりした香りに寄せるために、発酵温度を少し下げることで、旧製品のような若い果実のアロマから、レモン、マスカットというようなさわやかなアロマに方向転換した。

 アルコール度数も0.5%下がって4.5%に変更。すっきりとした味わいを目指したが、ライトなビールになってしまっては個性が出ないため、ライト過ぎない香味設計を重視した。鼻で感じる香りと、飲んだ時に口の中で感じる香りの両軸で、軽いけれど飽きさせない複雑な味が楽しめる」(製造ユニットディレクター 加藤直氏)

 飲みごろ温度は5~7度ぐらい。キンキンに冷やしすぎると香りが感じにくくなるので、冷蔵庫から取り出したビールを、冷やしていないグラスに注ぐのがおすすめ。ペアリングとしては揚げ物との相性もとても良く、さわやかな香りが揚げ物の油っぽさを和らげる。ローソンの「からあげクン」との相性もバッチリ。すっきりとしたリフレッシュできるビールなので、どんな食事でも合わせやすい。

【AJの読み】今のうちに旧製品も入手して、新旧飲み比べもぜひ

 発表会の冒頭で「年齢的に私はターゲットでないと言われた」と“てんちょ”こと井手社長はすねた様子で(?)話していた。私もターゲット層からは大きく外れている年齢なのだが臆することなく、「水曜日のネコ」と並び旧製品「僕ビール、君ビール。」を、原稿を書きながら飲むビールとして愛飲している。リニューアル「僕ビール君ビール」はアルコール度数が下がったので、さらに仕事用ビールとして使えそう!と思いつつ、新旧両方を試飲させていただいた。

 新製品はグラスに注ぐと一気に華やかな香りが漂う。個人的にはマスカットのようなワインに似た香りを強く感じた。旧製品は若々しいベリー系果実のような香り。旧製品は酵母由来の個性的な風味があったが、新製品は飲み口がさわやかで苦みが少なく、酸味がはっきりしており、より飲みやすさが増している印象。

新旧を飲み比べるとかなり香りや味の対比がある。さわやかなセゾンスタイルでありながらさまざまな味が折り重なる、旧製品の飲み口も好きだったので、甲乙つけがたいというか、気分によって両方楽しみたい。こちらの記事が出る時期は、まだ旧製品が販売されていると思うので(売切れ次第終売)、今しかできない楽しみ方として、旧製品も入手して、新旧飲み比べを体験してみてはいかが。

文/阿部 純子

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