人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース

奄美大島の人気ナイトツアーに参加!特別天然記念物アマミノクロウサギと会えるのか?

2020.03.15

大和文化と琉球文化が溶け合い、独自に進化した奄美大島。独特の文化や風習が魅力的ですが、この地にしかいない「固有種」にも注目してほしいところ。たとえば、アマミノクロウサギ。絶滅が心配されていましたが、保護の取り組みにより、生息数は回復傾向とか。この希少なアマミノクロウサギ、「ナイトツアー」に出かければきっと肉眼で見られるはず!

奄美群島は生物多様性の恵みそのもの

奄美大島に降り立ちクルマを走らせると、沖縄のようでいて、また違う景色が広がります。島の多くは山で、時折、集落や美しい海岸線が目にまぶしい。木々は四季を通じて紅葉せず、落葉もほとんどしない「常緑広葉樹林(じょうりょくこうようじゅりん)」ばかり。冬枯れた山とは無縁の南国の島なのです。

このように森が多く、山も高く、雨もたくさん降るという特殊な環境のため、希少な動植物が多数生息しています。奄美大島を含む奄美群島全体では、これまでに1334種(うち固有種68種)の植物、14種(うち固有種10種)のほ乳類、257種(うち固有種2種)の鳥類が確認されています。昆虫類などは、今でも新種が発見されるそうです。

人を怖がらず近くに来てくれたイソヒヨドリ

ここでしか見られないアマミノクロウサギ

奄美大島の固有種といえば、島の名前のついたアマミノクロウサギが知られています。アマミノクロウサギは、奄美大島とお隣の徳之島にしかいないウサギで、特別天然記念物に指定されています。

奄美大島を含む南西諸島には、ありがたくない固有種もいて、それが毒ヘビの「ハブ」です。ハブは咬まれると命に関わることもあるため、ハブの天敵であるマングースという動物が導入されました。が、実際にはハブではなく、アマミノクロウサギなどの希少な動物を食べてしまうことがのちに判明。

奄美大島の生態系の話をします。この島にはクマなどの肉食性の哺乳類どころか、雑食性のタヌキさえおらず、アマミノクロウサギの天敵はハブぐらい。そのためか、アマミノクロウサギの動きは比較的のんびり。マングースにとって奄美はエサが豊富で温暖な島。どんどん分布域を広げ、ピーク時には10,000頭にまで増えたといわれています。現在は保護の取り組みにより、生息数は回復傾向なのだとか(最近はペットのネコが野生化したノネコ被害という新たな問題も!)。

動物好きならナイトツアーに行くしかない

目撃数が回復しているとはいえ、アマミノクロウサギは夜行性のため、日中はお目にかかれません。そうした中、「トンネル開通により使われなくなった林道や峠道なら高確率で見られる」と話題になり、夜の旧道をクルマで巡る「ナイトツアー」が観光客相手に行われるようになりました。

筆者も、現地ツアーガイド「スローガイド奄美」のナイトツアーに参加してもいました。富岡紀三さんの案内で巡ると、3~4時間でアマミノクロウサギを3羽見ることができました(暗いしストロボ不可で写真は撮れず)。それから、「普段は木の上にいるので、めったに見られないので運がいいですよ」と教えてもらった、ケナガネズミ。真っ暗闇の中、クルマのライトと小さな懐中電灯だけで巡る夜のドライブ。動物を轢かないよう、歩くような速度で進みます。

街灯もない野性味あふれる林道を行きます

ときどきクルマを降りてじっくり観察

糞を発見。アマミノクロウサギの糞にしかいない生物もいるのだとか

ナイトツアーは自然相手なので、思うように動物をじっくり見られないことがあるかもしれません。でも、エンジンを止めると、動物の鳴き声が聞こえてきます。カエルの声や、アマミノクロウサギの声。ウサギの仲間には珍しく、アマミノクロウサギは音声コミュニケーションをします。小鳥のような「ピュイー」という甲高い音が聞こえたら、きっとアマミノクロウサギ。

そして、湧き水の音。クルマから降りて水音に近づくと、見たこともない模様のカエルを発見。富岡さんは「とても珍しいアマミイシカワガエルですね」と教えてくれました。これも、希少な奄美の固有種です。

美しい模様のアマミイシカワガエル

野生のランなども見られ、植物好きも楽しめる

足元にはハブがちらほら。固有種のヒメハブもいて、こちらに気づいても微動だにせず。さすが南国の動物はおおらかだなと一瞬思い、「あなたのなわばりにお邪魔しているのはこちらのほうでしたね」と考えを改めました。

普通のハブより小さめのヒメハブ

大陸から切り離され独自進化した生態系

アマミノクロウサギの祖先が大陸から渡ってきたのが、約1000年万年前。奄美大島は、遅くとも第四紀更新世の初期(約 200万年前~170 万年前)までに海水位が上がり、大陸から切り離されました。アマミノクロウサギの祖先は奄美大島と徳之島の山間部で取り残され、個別に進化したと考えられています。その後、捕食者のいない環境で、原始的な姿をとどめたまま今に至ります。まさに、生きた化石。

アマミノクロウサギのすむ環境が守られたのは、ハブがいるから。島の人は「ハブは神様」と言い、ハブの生息地には近づきません。ハブは人やアマミノクロウサギにとっては脅威ですが、その存在ゆえに手つかずに自然が残されたというわけですね。この奇跡に感謝したい。

◆取材協力=スローガイド奄美
https://www.amami-guide.com/
※ナイトツアー料金は、大人7,500円、子供6,500円、幼児500円(各税別)

◆成田-奄美定期便運航中のPeachのフリーマガジン『PEACH LIVE(ピーチライブ)』で情報発信中!
https://peachlive.net/area/amami/

◆Peach 路線情報(奄美)
https://www.flypeach.com/lm/st/route/kansai-amami

※アマミノクロウサギの写真は「あまみ大島観光物産連盟」より借用。それ以外は筆者撮影。

取材・文/木村悦子

新型コロナウイルス対策、在宅ライフを改善するヒントはこちら

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2020年6月16日(火) 発売

DIME最新号の特別付録は「デジタル調理温度計」!特集は「安くてイイもの」&「新しい働き方」&「マイナポイント」!

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 10401024号)です。詳しくは[ABJマーク]または[電子出版制作・流通協議会]で検索してください。