【いま選ぶべき輸入車】「JEEP RENAGADE TRAIL HAWK」「ウルス」「T-CROSS」
2020.03.14
■連載/金子浩久のEクルマ、Aクルマ
今年も2月初旬に神奈川・大磯プリンスホテルで開催されたJAIA(日本自動車輸入組合)の合同試乗会に参加した。限られたシチュエーションではあったが、個性豊かなキャラクターが揃う輸入車ならではの発見がたくさんあり、車両を乗り換えるたびに新鮮な気分になるだけでなく、あらためてクルマの楽しさを感じることができる貴重な場だ。今が旬の輸入車たちを厳選して紹介していこう。
ジープ「JEEP RENAGADE TRAIL HAWK」
数年前からこの頃、ジープを街でよく見かけると思っていたら、案の定、売れているのだった。
「ジープブランドのクルマは、日本での販売台数をこの10年間で13倍に増えました」(FCAマーケティング担当者氏)
2009年の1010台から、2019年に1万3360台に増やしているというのだから、確かにスゴい! もちろん、ジープといっても誰でもが思い浮かべる「ラングラー」ばかりではなく、「チェロキー」や「グランドチェロキー」、最近では「コンパス」や「レネゲイド」など、モデル数を増やしてきた。併せて、全国の販売店も増やしてきたという背景がある。
でも、それを言ったら、他の輸入車ブランドでもモデル数を増やしているところは珍しくはない。でもやはり“10年で13倍”はスゴい。大磯で乗ったのは、末弟の「レネゲード」。ヘッドライトを点灯させると丸くリング状に光ったり、テールライトが“X”の字に見えるのがキャラクターになっていて可愛い。シックなボディカラーが多いのも記憶に残っている。ジープのゴツいイメージを逆手に取って成功している。
運転してすぐに良い印象を抱くのは、実際の寸法以上にコンパクトなことと、視界に優れて運転しやすいところ。フロントガラスが直立気味で、ドライバーに近いところは「ラングラー」以来のジープの流儀だけれども、これが運転しやさに大きく貢献している。「トレイルホーク」というグレードは本格的な4輪駆動システムを備えていて、あいにくとそれを試すことができなかったが、単なる都会派SUVではないところを追求しているところがジープらしい。売れるクルマにはちゃんと理由が備わっている。