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乳児期に頻繁に家庭用洗剤に曝されると喘息のリスクが高まる可能性、カナダ・サイモン・フレーザー大学研究

2020.03.12

乳児期の家庭用洗剤曝露が後の喘息リスク上昇に関連

生後数カ月までの間に家庭用洗剤に頻繁に曝されると、3歳の時点での喘息リスクが高まり得るとする研究結果が報告された。

研究を率いたサイモン・フレーザー大学(カナダ)のTim Takaro氏は、乳児は一般に80~90%の時間を屋内で過ごす上に、呼吸数が多く、常に床や壁などに接しているため、肺や皮膚からの化学物質曝露の影響を受けやすいのではないかと説明している。

この研究の詳細は「CMAJ(Canadian Medical Association Journal)」2月18日号に掲載された。

Takaro氏らは、生後3~4カ月の小児2,022人の親に対して行った、26種類の家庭用洗剤の使用頻度に関する質問票の結果を分析した。対象となった小児は、64.9%(1,313人)が白人で、76.4%(1,545人)は生後3~4カ月までタバコに曝露したことがなく、64.7%(1,308人)は親に喘息の罹患歴がなく、51.8%(1,047人)の家庭は世帯年収が10万ドル(約1100万円)を超えていた。

使用頻度が最も高い家庭用洗剤は、食器用洗剤、食器洗浄機用洗剤、多目的クリーナー、ガラス用洗剤、洗濯用洗剤であった。

解析の結果、因果関係は不明だが、洗剤への曝露レベルが高かった乳児は、低かった乳児に比べ、3歳時の喘息診断率が高く(7.9%対4.8%)、反復性喘鳴の発症率も高かった(10.8%対7.7%)。

そのほか、香料入りのスプレー式洗剤は、喘息や喘鳴のリスクとの関連が極めて強いことも分かったという。

家庭用洗剤がなぜ小児の喘息を引き起こすのか。研究チームによると、洗剤に含まれる化学物質が炎症反応を引き起こし、乳児の気道が損傷を受けることにより、喘息や喘鳴が生じている可能性が考えられるという。

また、ヒトの健康維持に重要な役割を果たす常在微生物叢が、家庭用洗剤に曝露することで変化することが関係している可能性もあるという。

この研究には関与していない、米レノックス・ヒル病院の肺専門医Len Horovitz氏は、今回の研究では受動喫煙など、喘息の他のリスク因子についても考慮している点を指摘し、その上で「小児の喘息と家庭用洗剤の間には独立した関連が見られた」と述べ、研究成果を評価している。

一方、米ノースウェル・ヘルスの家庭医療部門副責任者を務めるBarbara Keber氏は、この研究の弱点として、対象者の多くが白人の裕福な家庭の子どもであること、屋内で過ごした正確な時間が不明であることなどを挙げている。

さらに、「成人を対象にした研究で行われるような肺検査を小児に対して行うことは不可能であり、また、青年期、成人期まで症状が持続するかを確認するのも困難である」とも述べている。

では、現時点でリスクを減らすために親ができることとは何だろうか。研究グループは、スプレー式の洗剤や揮発性有機化合物を含む洗剤の使用を避けるよう勧めている。

Horovitz氏は、「子どものいる所で洗剤を使用するときは必ず換気し、香料、アルコール、化学物質を含まない製品を選ぶこと」と助言している。(HealthDay News 2020年2月18日)

Copyright © 2020 HealthDay. All rights reserved.

(参考情報)
Abstract/Full Text
https://www.cmaj.ca/content/192/7/E154

Press Release
http://www.sfu.ca/university-communications/issues-experts/2020/02/exposure-to-cleaning-products-in-first-3-months-of-life-can-incr.html

構成/DIME編集部

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