
新型コロナウイルスの感染防止策として、突如として在宅勤務に切り替わるなど、多くのビジネスパーソンが、環境の変化に際している。どのような環境でも生産性を上げるために、集中力を高められるようにしたい。そこで今回は、セールスコンサルタントとして多数の研修や講座に登壇し、経営者やリーダー、ビジネスパーソン向け著作を多数持つ伊庭正康さんに、在宅勤務の集中力アップ術を聞いた。
在宅勤務で集中力を高める3つの方法
これまでオフィスワークだった人が突如として在宅勤務になった場合、自分で時間の管理をしなければならない。会社で働いていたときと比べて、会社軸ではなく、自分軸で動かなければならなくなり戸惑っているかもしれない。また、自宅で一人、とあれは集中力が続きにくい障壁もある。
そこで伊庭さんに、在宅勤務を成功させる人がやっている、3つの集中力アップの方法をアドバイスしてもらった。
1.在宅勤務を成功させる人は「時間の制約条件」を課し、集中力を高めている
「オフィスや事務所にいると、会社が制約条件をつくってくれています。しかし在宅勤務ではそれがほとんどありません。つい、ダラダラと自分のペースでやってしまうのが在宅勤務です。だからこそ、自分で制約をつくることが大事です。」
●スケジュール・時間割を決める
「始業時間、休憩時間、終業時間を自分で決めて守ること。そうしないと、ダラダラと長時間労働となってしまいます」
●To-Doリストを作成する
「一日のタスクをTo-Doリストにまとめるのは、やはり効きます。このとき、各タスクの所要時間も決めることがポイントです。そうしないと、在宅勤務では“納得できるまで”やってしまいます」
2.在宅勤務を成功させる人は、「誘惑に負けない環境」をつくって、集中力を高めている
「家は、事務所やオフィスと違って、誘惑だらけ。『ちょっとテレビをチェックしてみよう』『SNSをチェックしてみよう』…。『ちょっと』『10分だけ』と思っていたその『ちょっと』が、すぐに20分、30分となってしまいやすいのです」
●テレビをつけない
「テレビは誘惑の嵐。見入ってしまうこともあります。テレビは基本的につけないのをおすすめします。静かな環境では集中できない場合、BGMを流すほうがいいでしょう。BGMを流すとテレビの音が邪魔になるので、自ずとテレビをつけたくなくなります」
●SNSを容易にチェックできないように「階層」を深いところに格納する。
「スマートフォン上で、SNSを容易にチェックできないようにしておきましょう。例えばSNSアプリをフォルダの中に入れるなど、一段階深い階層に入れておくなどして、開くハードルを少し高くしておくのをおすすめします」
3.在宅勤務を成功させる人は、「怠惰に負けない心身」を整えて、集中力を高めている
「在宅勤務中、『ちょっと体がだるい』『集中力がわかない』なんてこともあるでしょう。しかし、それも自己責任。それが在宅勤務というものです。
また、ずっと家にいると、ボ~っとし、体がだるくなることがあります。おそらく血流が悪くなることで、脳にも血流がいきにくくなるのだと思われます。最高の心身を整えるのも仕事です」
●起床・就寝時間を変えない
「始業時間や終業時間に加えて、起床時間と就寝時間も決めてしまい、それを変えないようにするのをおすすめします。一回でもダラダラと深夜まで仕事をしてしまうと、寝るのが遅くなり、起床時間も後ろ倒しになります。そうしてだんだん夜型になって生活リズムが崩れ、調子が悪くなることもあります」
●1日に最低1回は外に出る
「在宅勤務だと一日中外に出ないこともありますが、1日に最低1回は外に出て歩くことをおすすめします。歩くことは健康のためにも、アイデア活性のためにも、何かと大事です」
●運動不足×間食=体と頭が重くなる
「運動不足になりがちなので、外を一定時間歩く習慣をつけたり、ストレッチや筋トレなどの習慣をつけたりして工夫しましょう。間食をしてしまう人は、糖質の少ないものを選んで眠くならないようにするなどして、体も頭も軽やかにいるように工夫しましょう」
今回、在宅勤務が初めてという人もいるだろう。基本の良い習慣を付けつつ、自分が最も集中しやすい形を見つけてみるのがよさそうだ。
【取材協力】
伊庭 正康さん
(株)らしさラボ 代表取締役
営業強化、リーダー強化等、年200回の研修・講演・コーチングに登壇。「できるリーダーは、これしかやらない(PHP研究所)」等20冊以上を執筆。仕事の悩みに答えるYouTube「研修トレーナー伊庭正康のビシネスメソッド」もスタート。
(株)らしさラボ ホームページ
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取材・文/石原亜香利
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