人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース

店産店消の超新鮮なレタスが買える!西友上福岡店にテナント型の植物工場が出現

2020.03.09

■連載/阿部純子のトレンド探検隊

45坪の店内区画でレタスを水耕栽培

 西友と、植物工場の研究開発、運営を行うプランツラボラトリーが共同で、西友上福岡店(埼玉県ふじみ野市)の3階フロアの一画に「店内植物工場」を開設した。

 約45坪(150㎡)テナント区間に植物工場を設置、店舗の空調設備を利用しながら水耕栽培したグリーンリーフ(1株 税抜137円)を、同店地下1階の食品売り場と、近隣の小手指店、西荻窪店、リヴィンオズ大泉店、光が丘店の計5店舗で販売する。

 ブランツラボラトリーは建物、設備のコストを抑えた植物工場「PUTFARM」(プットファーム)と呼ばれる、屋内型農場システムを東京大学との共同研究で開発。シンプルな建屋で、植物の成長に必要な温度、湿度といった独自開発の管理技術で、気候に左右されず年間を通して安定的な生産を可能にした。また、大型の植物工場と比べると、イニシャルコストは2分の1程度に抑えることができるのも強みだ。

「今までは農地に建設してきたが、西友ではフロアの一画に作るという初めての挑戦。空調設備など安定管理できる環境であると判断し出店することになった。45坪の植物工場など通常では採算が取れないが、我々の技術では、環境が整っている場所であれば小スペースの中で最大の生産効率を追求することができる」(プランツラボラトリー 経営企画室長 立川尚明氏)

 施設内で種まき、栽培、収穫、パッケージまでのすべての工程を行う。種から収穫するまで35日、毎日栽培棚2台分の240株を収穫して出荷する。現在は半分の区画を使い28台で栽培しているが、取り組みが安定すれば栽培面積を調整していくという。

 工場内の室温はレタスの栽培に最も適した20度ほどに保ち、店舗の空調を活かしながら、家庭用のエアコン、サーキュレーターを導入して温度調整している。栽培用の水は循環して使用、排水装備も完備しているので、収穫が終わると栽培棚ごと丸洗いして次に使うといった衛生面でもメリットがある。

「同じ店舗で栽培、収穫するという新鮮さに加え、物流や倉庫のコストもかからないので低価格も実現。天候に左右されず1年を通じて安定供給できる。味はやわらかく、甘味があり、農薬を使わない屋内水耕栽培なので安心、安全で、洗わずにそのまま食べることができる。栄養価についても露地栽培と変わらないデータがある」(立川氏)

 西友 不動産部長の由佐奈穂子氏は今回のプロジェクトの経緯をこう話す。

「GMS(総合スーパー)の展開を考える上で、大型店のテナントをいかに活用していくかが課題だった。ネットの台頭の中で実店舗のあり方が問われているが、物販のテナントだけに限らず、新たな動機付けを店舗に反映してお客様に来ていただくために、プランツラボラトリーとのプロジェクトを始めた。新しいテナントの形と、スーパーマーケットのシナジー効果で面白い組み合わせになったと思う。今回はパイロット的な取り組みだが、運営面、物流など精査したうえで拡大に向けて検討を進めていく」

【AJの読み】新鮮野菜を安定価格で提供するユニークな“店内店消”の取り組み

 3階に上がるとゲームセンターやスポーツジムと同じフロアに、突如、植物工場が出現する。工場といっても壁に囲まれたいわゆる「テナント」で、フロアや空調は既存の建物設備を利用している。

 昨今、地場野菜や契約農家といった生産者の顔が見える野菜や、鮮度の高い野菜のニーズが増えており、西友でもこうした青果の構成比を約10%まで高めることを目指している。今回の取り組みは、3階で栽培、収穫したレタスを地下1階で販売する、地産地消ならぬ“店内店消”で鮮度は抜群。屋内栽培なので、天候に左右されず、一定の価格で提供できるのも消費者にとって大きなメリットだ。

 今回の取り組みはプランツラボラトリーが運営する、屋内農場で生産した野菜専門店「LEAFRU」(南青山)とのコラボ商品。「LEAFRU」は無農薬栽培で、入手困難な希少野菜の安定供給できることが評価されている。当初はグリーンリーフのみだが、今後4種類ほどまで増やす予定とのこと。「LEAFRU」で提供されているルッコラやスイスチャード、ケールといったマイナー野菜もラインナップに加わるとうれしいのだが。

文/阿部 純子

新型コロナウイルス対策、在宅ライフを改善するヒントはこちら

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2020年9月16日(水) 発売

DIME最新号の特別付録は「マルチレンチ&ツール14」!特集は「オンラインビジネス入門」「Z世代の新・経済学」「軽自動車」

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 10401024号)です。詳しくは[ABJマーク]または[電子出版制作・流通協議会]で検索してください。