関西では長らく、一部の特急列車を除いて有料座席サービスは見られなかった。だが、南海電鉄と泉北高速鉄道が「泉北ライナー」の運行を2015年末に開始。2017年に京阪電鉄が8000系特急車両で有料座席指定車両「プレミアムカー」の連結を始めると、〝ワンコイン以下で座ってゆったり移動できる〟と、絶大な人気を集めた。これを受けて京阪は、2020年度に3000系車両にも連結することを決定。昼間は全特急列車でサービスが提供されるようになる。
一方、JR西日本も新快速列車で有料座席サービス「Aシート」を開始。乗車後に空席があれば車内で料金を払って利用できるというシステムで、事前に座席を確保できるわけではないが、特に中・長距離を移動する利用者から好評だ。現在は1日2往復と試験的な意味合いが強く、今後の展開が気になるところだ。
【JR西日本】有料座席サービス 新快速「Aシート」
3扉から2扉となり、車体の帯色も変更された「Aシート」車両。
座席はリクライニング可能。大型テーブルや電源コンセントも備える。
【京阪電車】有料座席指定車両「プレミアムカー」
赤一色となった「プレミアムカー」の扉周りはゴールドの市松模様だ。
2+1列のゆったりした座席。床敷物は枯山水をイメージしている。
※記事は特記なき場合、平日の運行状況です。各社とも2〜3月にダイヤ改正を行ないます。最新情報は公式サイトでご確認ください。
取材・文・撮影/伊原 薫