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エシカルなマリアージュが実現!「ドメーヌ・カズ」のビオディナミワインとパタゴニアのオーガニック食品が目指すもの

2020.03.07

■連載/阿部純子のトレンド探検隊

フランス最大のビオディナミ畑を持つワイナリー「ドメーヌ・カズ」

 メルシャンの主催による、エシカルライフをテーマにしたオーガニックワインの発表会が開催され、メルシャン 輸入グループ長 山田 一幸氏、日本ホリスティックビューティ協会(HBA)代表理事 岸 紅子氏、パタゴニア プロビジョンズ マネージャー 近藤 勝宏氏、「ドメーヌ・カズ」代表取締役社長 リオネル・ラヴァイユ氏が登壇、エシカルライフの実践やオーガニックワインの消費動向などが紹介された。

 人や社会、環境に配慮した「サステナブル」「エシカル消費」がスタンダードになりつつある昨今、全世界のオーガニックワインの消費量は拡大しており、2023年には10億本に迫ると予測されている。

 有機栽培のブドウから造られたオーガニックワインは、国際有機農業運動連盟(IFOAM)の基準に則り、醸造についても規定が設けられている。オーガニックワインの中でも、自然との共生レベルから、無農薬、減農薬の「リュット・レゾネ」、自然由来の肥料のみを使用し、化学的な添加物を一切使用しない「オーガニック」、オーガニックよりさらに高いレベルで自然との共生を実践している「ビオディナミ」に分類される。

 ブドウ畑を生きた生命体として捉えるビオディナミは、有機農法などのオーガニックワインの特長に加え、亜硫酸を制限し、化学肥料や農薬は一切使わず、畑やブドウの樹を自然の力で育てていく。ビオディナミとしてはフランスで最大の220haの畑を持つ「ドメーヌ・カズ」は、1997年から20年以上に渡ってビオディナミワインを造っているワイナリー。フランスのオーガニック発祥の地といわれる南フランス・ルーシヨン地方の中心地・リヴザルトにある。

「ルーシヨン地方はスペイン国境に接し、バルセロナまで車で1時間ほどの距離。フランスの中でも風が強く乾燥している土地で気候的にもオーガニック農業に適している。ビオディナミはブドウの樹を強くさせることで、自らの生命力を高める農法。植物や動物といった自然の力を使いながら、月のカレンダーに従ってワイン造りを行っている。220haの畑には3000個ほど巣箱を設置、鳥が集まることでブドウに影響を及ぼす害虫を食べてくれて、フンも肥料になる。

 祖父の世代は農薬を使っていたが、従業員への健康への懸念や、90年代に入りワインの品質が落ち、このままではテロワールを次の世代に残せないという危機感からビオディナミを始めた。最初はオーガニック農法だったが、土のミネラル分がいかにブドウに影響を及ぼすかを考え、ビオディナミに切り替えた。始めた当時は、周囲から偏見の目で見られていたが、ビオディナミを始めて23年目の現在では、とても良い品質のワインができるようになっている。

 消費者への最良のワインを提供したいと思いからビオディナミを始めたが、今では生産者の顔が見えるクラフトワインだと自負している。オーガニックワインは高いと思われがちだが、『カノン・デュ・マレシャル』(赤、白、ロゼ各 参考小売価格 1804円・税込)はおそらくフランスのビオディナミワインとしては最も安い価格帯ではないか」(ラヴァイユ氏)

ドメーヌ・カズ ビオディナミワイン×パタゴニア オーガニック食品のマリアージュ

「私たちは故郷である地球を救うためにビジネスを営んでいる」を社是としているパタゴニアは、1996年からコットン製品のすべてをオーガニックに切り替えるなど、環境を最優先するものづくりやビジネスを行っている。現在はさらに一歩進めて、ものづくりの際にマイナスを少なくするのではなく、プラスに変える「リジェネラティブ」にフォーカス。

「気候変動の問題では、4分の1が食品産業に由来するといわれている。土、水、空気を健康にする、野生動物を保護するやり方で解決できるのではないかと、食品ビジネスに着目した」(近藤氏)

 オーガニック農法により土を健康な状態にして、二酸化炭素排出量を100%土に戻すという取り組みでは、余分な炭素を土に閉じ込め、その炭素を健康な土に住む微生物に与えて多くの食物を育てる。また、魚介類は持続可能で環境を破壊しない古来の漁法を用いたもの、オーガニック水産養殖認証など、地球に負担を与えない農業、漁業による食品を扱う。

 ドメーヌ・カズのビオディナミワインと、パタゴニアのオーガニック食品のマリアージュが実現。白ワインの「カノン・デュ・マルシャル ブラン」には、魚介の2品を。スペイン西部の海岸で養殖されている、EUオーガニック水産養殖認証のムール貝のオリーブオイル漬を使ったレモンハーブとライスのサラダ。1本釣りに近い漁法で獲られた、スペイン・サントーニャのサバのオリーブオイル漬を、レモンケイパーとポテトと合わせてバゲットサンドイッチに。

 赤ワインの「カノン・デュ・マルシャル ルージュ」には、フリーズドライの「オーガニック・スパイシー・レッド・ビーン・チリ」をワインで戻して煮込んだチリビーンズに、ココナッツのスライスとオリーブをのせたカナッペ、いちじくに合わせて。

「ルーシヨンは地中海が近く、畑にはオリーブやいちじくが植えられており、パタゴニアフードとの組み合わせはまさに南フランスを感じるマッチング。

 白ワインはミュスカとヴィオニエのブレンド(マスカット・オブ・アレキサンドリア60%、ミュスカ・ア・プティ・グラン20%、ヴィオニエ20%)。樽は使わずステンレスで作られている。フルーティーで酸がしっかりしているワインで、食前酒としても最適でタパスと合わせるとおいしい。酸が骨格を与えてダイナミックな味となり食事とも相性が良い。南フランスも近年温暖化の影響で気温が高くなっているが、その中でもしっかりと酸を感じるワインが作れるのはビオディナミのおかげだと思う。

 ムール貝のマッチングはとてもよく、海に近い場所で作られる塩味を感じるワインで魚介の味を引き立てる。サバはクリーミーで味がしっかりしているので、ミュスカのような強さのあるブドウのワインと合う。シンプルなワインとシンプルなフードのマリアージュは実は難しいが、今回は両者の良さを引き立てたと思う。

 赤ワインは南フランスで多く栽培されている、シラー、グルナッシュ(各50%)を使っている。タンニンがソフトで、スパイシー。果実味も豊かで飲みやすいワイン。レッドビーンズはクリーミーで味がしっかりしておりワインと相性が良い。ココナッツと赤ワインの組み合わせはあまりないが、シラーのスパイシーさとココナッツは合うのではないか。オリーブは地中海で良く食べられるものなので、地中海を見ながら自分の家で味わうような気持になった。

 いちじくの甘さとワインで感じる塩味も面白い組み合わせで、いちじくの凝縮した味わいと赤ワインのタンニンも合うし、フルーティー同士の組み合わせで相性が良い。ルーシヨン地方では甘口のワインを多く造っていて、甘口ワインといちじくの組み合わせは多いが、今回の組み合わせは完璧なマッチングを見せた」(ラヴァイユ氏)

【AJの読み】自身と地球の「健康」に配慮したエシカルな食生活を

 新型コロナウイルスの感染拡大に世界中が戦々恐々となっている状況で開催されたが、HBA代表の岸氏は警鐘を鳴らした。

「食べること、運動すること、寝ること。これは誰かがやってくれるのではなく自分がやるもの。でも忙しいということを言い訳にしてこれらを二の次にし、病気や慢性疾患になってから『何とかしてください』と病院に駆け込むのが、今までの日本人の行動パターンだった。コロナウイルスもそうだが、特効薬もワクチンもない中で出来るのは免疫力を高めること。自分の健康を守るために自然治癒力の高い生き方をしておくということが必要だ」

 さらに岸氏は、健康、肌や髪といった外見の美しさもすべて自分のライフスタイルを通じて作るものであり、自分自身をマネジメントして健康の地盤を築く重要性を説いた。

「地球も同様で、地球が健康でないと豊かな生態系は作れない。地球の気温は2050年までに4度上がると言われ、今までになかった規模の自然災害が毎年起こっている。病みつつある地球を変える転換期が今だと思う。一人でも多くの人がエシカルやオーガニック、自身の健康にもっと向き合って、普段の買い物もこうした意識を持ってほしい」(岸氏)

 オーガニックというと“意識高い系”と揶揄されることもあるが、意識を高く持たないと、自身の健康、地球環境も危うくなるということが、毎年のように起こる自然災害や、今回のような新型の感染症で身をもって実感している人も多いはず。

 おいしさだけでなく、この食べ物はどうやって作られたのか、そこまでしっかりと意識を持って選びたい。さらに普段のライフスタイルにエシカルを取り入れやすくする、リーズナブルな価格の商品がさらに増えることにも期待したい。

文/阿部 純子

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