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「AQUOS R5G」「Galaxy S20シリーズ」続々登場する5Gスマホ、買うならどれが正解?

2020.03.04

安い5Gスマホが出てくるのはいつ頃?

房野氏:5G端末の最高速度ってどれくらいですか?

法林氏:対応周波数によりけり。

石野氏:ミリ波に対応したら10Gbps近く。サブ6GHz帯(6GHz帯未満の周波数帯)はそんなにスピードが出ないですよね。

房野氏:電池持ちは悪くなりますか?

石野氏:うーん、ミリ波は電池を食いそうですね。

石川氏:ただ、ミリ波で大量にデータをずっと流し続けるようなものがあるかといったら、そうないんじゃないかなと思う。

房野氏:ハンドオーバーで電池を食うとか……

石野氏:そんなに心配するほど、最初は5Gのエリアは広くないので。

石川氏:ハンドオーバーするほどのエリアがない。

石野氏:ドコモが1年で1万局の基地局を建てるって言っているじゃないですか。ということは、最初は何局だよっていうレベルなので。

房野氏:ソフトウェアの書き換えで行けるという話がありませんでしたっけ。

石野氏:それは、既存のLTE用の周波数を5Gで使えるようにする方法ですね。総務省が今、前倒しでやろうとしていますが。4Gと5Gの周波数が同じなら、どちらにリソースを割り当てるのかを動的に変更できるDSS(ダイナミックスペクトラムシェアリング)という技術を使えます。

法林氏:サムスンのS20シリーズはDSS対応。ちょっとびっくり。

石野氏:当然ですが、基地局側が対応していないとはDSSは使えないですけどね。

法林氏:まあね。他の会社もDSSを使う……総務省がOKしないとダメだけど。

石川氏:Snapdragon 865がDSS対応なので、それが載っていればDSSに対応する。

石野氏:DSSは、やる会社とやらない会社に分かれるかもしれませんね。

法林氏:既存の4Gの混み具合との兼ね合いになってくる。入れた時にどれくらい影響があるか。

石野氏:DSSはダイナミックに4Gと5Gのリソースを切り替えながら混在させられますが、あらかじめ分けて共存させることも当然できます。入れなくても共用を始めるとエリアは当然広がると思いますが。

房野氏:5G端末は8K以外にどう進化するでしょうか。

石野氏:フォルダブル(折りたたみ)も1つ。8Kで撮れるんだったら、もっとディスプレイ解像度を上げて、精細な映像を表示しようってことでフォルダブルが活きる。

石川氏:PCは5G対応が増えてくるんじゃないのかな。今までWi-Fiでつないでいたのが、PCの中に5Gが入っていて、Wi-Fiを探さなくてもすぐに使い放題で意識することなくデータ通信できる世界が来るんじゃないかな。

房野氏:5G端末にするには、Snapdragon 865が必要なんですか?

石川氏:クアルコムが作っている5Gのモデムが載っていればいい。

房野氏:では、600番台や700番台でも、そのモデムを搭載すれば5Gスマホになるんですか?

石野氏:いや、そのモデムが対応しているのが、今のハイエンド向けはSnapdragon 865なんです。

法林氏:あと、他のメーカーのモデムやCPUもある。サムスンのExynosにも5G版があるし、HiSiliconのKirinにも5G版がある。それは別だけど、Snapdragonの場合は今のところ事実上、865+5Gモデムの組み合わせしかない。

サムスン「Exynos 980」

石野氏:PC版のSnapdragon 8cxも5Gに対応できる。あと、865より1ランク下のSnapdragon 765/765Gがあって、それは5Gモデムも含んだ1チップになっています。765はOPPOの「Reno 3 Pro」が使っています。

房野氏:「Galaxy A20」などのローエンドモデルで5Gスマホが出てくるのはいつ頃になるでしょうか。

石川氏:いろんなメーカーに話を聞くと、今年からすべてのスマホは5G化すると言っています。1万円台、2万円台のモデルは分からないし、キッズケータイとかは別だけど、ミドルクラス以上はほぼ5G対応する。チップセット自体は5G版と4G版でそんなに変わらないし、アンテナも部材としては安いので、4G端末を作り続けるよりも5G化をどんどん進めているという話を、中国メーカーも日本メーカーもしています。だから、来年は全部5Gになるんじゃないかなと。

石野氏:京セラがCESで、ミドルレンジで5G対応をやると言っていました。Snapdragon 600番台までは、今のところワンチップで5G対応のチップを提供するという発表がされています。ディテールはまだ出ていないんですが、たぶん、600番台が今年後半までに出てくるんじゃないでしょうか。そうすると一気にそこからミドルレンジ端末に5Gが広がっていって、さらに来年になると400番台に落ちてくる。となると、とりあえず5Gに対応しておきましょうという端末が増えてくるのかなという感じがします。

房野氏:意外と早く5Gへの乗り換えが進むようですね。

石野氏:今回は端末対応が早い。

法林氏:端末は置き換わっていくけれど、ユーザーが買い換えるかどうかは、また別の話。

改正電気通信事業法が日本の5G浸透を阻害する

石川氏:総務省次第でDSSを導入できれば、ネットワークも来年くらいから面的に5Gになると思う。それが2021年。そして、2022年くらいになると、NSA(ノンスタンドアローン)からSA(スタンドアローン)に切り替わるのが可能になってくるので、真の5Gになっていく。ということを『未来IT図解 これからの5Gビジネス』という書籍に書いたので読んでください(笑)。2022年には、端末もネットワークも5Gが当たり前になってくると思いますが、ただ日本に関しては、端末割引があまりないので、そこが5Gスマホが広がるための阻害要因になっている。Galaxy S20はいいスマホだけど……。

【参考】未来IT図解 これからの5Gビジネス

石野氏:ちょっと高いですよね。サブ6GHz帯しか対応していない一番安いGalaxy S20が約1000ドルですから、安くても11万円ですね。

法林氏:改正電気通信事業法によって、4G LTEの端末も5万円を超えるものは、ほぼ売れなくなっている。そこに12~13万円台の端末を持ってきて、5Gスマホです、すごく速いです、でもこれはサブ6GHz帯のみ対応なので、LTEよりちょっと速いくらいっていったら、買わないですよ。

石川氏:かたや、Galaxy A20が1万円で売られていたら、これでいいかってことになっちゃう。

法林氏:返す返すも、電気通信事業法改正の割引の制限はまずかった。本当に大失敗。あれのおかげで日本の5Gは大コケするかもしれない。1つ望みがあるのは、5G端末は制限の対象から外しましょうとなること。今、いろんな意見が出ているけれど、もしこれが通ると、チップセットのバリエーションが増えそうな状況を踏まえても、5G端末がこれから一気に増える。そこには望みがある。ただ、1円の端末が飛ぶように売れる状況で、ユーザーが5G端末を果たして買うかどうかはわからない。5万円の端末になると、だいぶ売れ行きが鈍くなる状況なので。

房野氏:キャリアとして、ゆっくりスタートで良かったということはありませんか?

法林氏:どうですかね。真の5Gに行けそうなタイミングが延びていたじゃないですか。石川君は2022年と言っていたけれど、僕は2023~4年くらいだと思っている。そう考えるとうーんって感じですね。2019年10月に電気通信事業法の改正があり、税込み2万2000円の割引に制限されたけれど、2年間の時限にするといったので、2021年10月が1つの節目。ここで見直しがあればいいと思うけど。

 韓国で5Gの契約数が伸びているのは、国際ローミング料金がタダだからなんですよ。それってただの割引じゃんって。

房野氏:それはいいですね。

法林氏:だけど日本は、好調な時でも10人のうち1人が1年に1回しか海外旅行に行かない国。なんのメリットもないでしょ、という話。そう考えると、割引の制限はまずかったと改めて思いますね。

石川氏:ファーウェイなんかは1000元、約1万5000円の5Gスマホを作ると言っている。5Gにつながる安い端末が登場することによって日本でも5Gが普及するはずなのに、日本はファーウェイを排除しようとしているので、そういったものも入ってこない。安くて5Gが使える端末が入ってこないというのは、結果として日本の5Gが遅れる要因になると思う。割引は規制するわ、ファーウェイは排除するわで、何も考えていないなというか、何も先を読めていない人たちがルールを作っていることにがっかり。

石野氏:ファーウェイは当初、割引規制に対して喜んでいたんですよ。これで俺たちの時代が来るぜ、くらいの感じだったのに、その矢先に排除されることになって、ファーウェイにとっては、ちゃぶ台ひっくり返されるのもいいところだよって感じ。これだけ賛成してあげたのに、なぜ排除するんですかと。

石川氏:安くていい端末や基地局を導入しようと思ったら、今はファーウェイしか選択肢がない。それを頭ごなしに排除するというのは……。高い基地局を調達するのはいいんだけど、それは最終的にユーザーの通信料に跳ね返ってくる。携帯電話料金を4割値下げするといっている一方でファーウェイを排除するのは矛盾するということを理解できていない人が多い気がします。
 また、そういった規制が入って端末が売れなくなることによって、日本メーカーがプラットフォームから虐げられているんですよ。

石野氏:“ティア2”になってしまった。

石川氏:ある部品メーカーがあるとして、いろんなメーカーに部品を卸すわけですが、やはりたくさん製品が売れる、世界に影響力のあるメーカーが優先されるわけですよ。今だったら中国や韓国とかのメーカーが優遇される。日本は端末がもうそんなに売れないということもあるし、5Gのスタートが遅れていることもあって、日本のメーカーがティア1からティア2に下げられて、非常に苦労しているんです。端末の調整もそうだし、ドコモとかのオペレータと接続するための調整も難儀しているそうです。そういうことも総務省はちゃんと理解しているんですか? ということを言いたい。

法林氏:コンピュータに詳しくないというか、通信技術の世界の情勢を分かっていない人たちが有識者として会議をしているので、そこが一番致命的な感じがするかな。

石川氏:“もしもし、はいはい”だけで済んだ2Gの頃だったら分離プランが成立したんだけど、これだけ複雑なエコシステムがあって、プラットフォームが関係して、さらにネットワークも、いろんな周波数帯を組み合わせて使う状況になっている。5Gの初期の頃は恐らく、ネットワークと端末は緊密に紐付いていくことになる。キャリアによって使う周波数帯も若干違っているし、それによって端末にチューニングが必要になってくる。そうなると、今の格安スマホみたいに、適当に買ってSIMと組み合わせればいいじゃん、という状況でもない気がする。タイミング的に、何をとってみてもダメだなという気がする。

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