5Gを生かす超高機能スマホに、縦に折りたためるスマホ、スゴいことになっているGalaxyの最新モデルの進化
2020.03.03
■連載/法林岳之・石川 温・石野純也・房野麻子のスマホ会議
スマートフォン業界の最前線で取材する4人による、業界の裏側までわかる「スマホトーク」。今回はサムスンが発表した最新のスマホについて議論します。
折りたたみスマホ『Galaxy Z Flip』は約18万円
房野氏:現地時間2020年2月11日、サンフランシスコでサムスンの新製品発表会「Galaxy UNPACKED 2020」が行われ、「Galaxy S20」シリーズと「Galaxy Z Flip」が発表されました。みなさん発表会を取材されましたが、いかがでしたか?
石野氏:「Galaxy S20」シリーズは「Galaxy S20」「Galaxy S20+」「Galaxy S20 Ultra」の全3機種とも5G対応で、5Gをどう活用するかをちゃんと提案してきたのが非常に良かったと思います。5Gに対応した意義、5Gを活かせる機能をちゃんと載せてきた。それが3機種共通の8K動画だったり、Ultraの108Mピクセルカメラだったりした。5Gじゃないと伝送が難しいような映像を生成できるものを入れてきた。また、Netflixとの提携が発表されましたが、端末でNetflixの番組を簡単に検索できるようにインテグレートされています。5Gならではというところでは、Androidを担当しているGoogleのヒロシ・ロックハイマー氏が登壇して、ビデオチャットサービスの「Duo」の動画がフルHDに対応したことを紹介しました。5Gのことを考えてインテグレートされている端末で、なおかつサイズが前モデルのGalaxy S10と比べても小さくなっているほど。完成度が高いという印象を受けました。さすがサムスンという感じです。
石川氏:S20シリーズは、5G対応が2周目に入っているという感じ。去年は、S10シリーズでメインモデルの5G版という位置付けで5Gに対応し、しかもキャリア契約がないと端末を買えなかったのが、今回は全機種5Gモデル。さらにSIMフリー端末も売るようになった。5Gが一気に庶民的なものになる可能性があると思いましたが、アメリカは5Gネットワークがまだまだ全然できていなかったりもするので、お店には5Gスマホといって置かれているけれど、つながっているネットワークはWi-Fiだったりするし、5Gの体験コーナーも擬似的なものだったりする。端末は5Gレディになっているけれど、ネットワークが追いついていないというのがアメリカの現状だと思います。
石野氏:発表会会場も5Gでつながっていなかった。
石川氏:そう、なんでそこでやるんだと。ただ、今回、非常にタイミングが良かった。去年より発表を2週間早めたことによって、コロナウイルスの影響も受けずに発表会ができたし、auにとって非常にやりやすい感じになった。このタイミングで発表したからGalaxy Z Flipを2月中に出せるし、3月の5Gのローンチには恐らくS20シリーズを出す形になると思う。流れとしては非常に良いタイミングで発表できたと思います。
今回、サンフランシスコでKDDIのラウンドテーブルがありました。「Galaxy Fold」について、それなりに売れたけれど、男性比率が高かったので、Z Flipに関しては女性を狙いたいという話でした。値段は15万円以上になりますけれど、確かに女性受けはいいと思います。インパクトが相当大きい、下手したらiPhoneから乗り換えたいと思う人も結構出てくるかもしれない。
房野氏:Galaxy Z Flipの日本での価格は約18万円ですね。
石野氏:Galaxy Foldより7万円くらい下がりました。サンフランシスコの発表会で1380ドルというZ Flipの価格が出たときは盛り上がりました。S20は999ドルで、実は去年より100ドルくらい値段が上がっているんです。S20の値段が出た瞬間は、会場が「ん? ん? これは拍手していいの?」みたいな空気が漂い、数秒後にパラパラと拍手が聞こえたという感じだった。
石川氏:3機種同時に値段が発表されて、Ultraが1399ドルで高いなと思った。
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