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新車両、新駅、新サービス、大きく変わる2020年の首都圏の鉄道と駅

2020.03.12

鉄道好事家

2020年、東京オリンピックというビッグイベントを控え、首都圏の鉄道&駅が今まさに大きく変わろうとしている。この動きを鉄道好事家たちはどう見ているのか? 新車両、新駅、新線……各氏に最旬トピックスを聞いた。

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――鉄道が好きで好きで仕方がない、事情ツウの皆さんに、首都圏を中心に気になるニュースを伺いたいのですが、まずは〝新車両〟で注目すべきは?

 東海道・山陽新幹線の新型車両「N700S」が7月から営業運転に入ります。個人的には東京〜伊豆間の観光列車、「サフィール踊り子」も非常に気になります。

村上 新幹線の話題では3月のダイヤ改正でのぞみの東京〜新大阪間が全列車2時間30分を切ります。東海道区間から旧型車が姿を消し、「N700A」と7月から走る「N700S」に統一され、性能が揃うこと、そこに秒単位の調整を積み重ねることで実現します。〝N12〟と呼ばれるこの新ダイヤでは、のぞみが1時間に最大12本走るのも驚異的です。

梅原 今まではのぞみでも、東京〜新大阪間で列車によって最大15分ほど違いがありましたが、これが揃うというのは本当にすごい!

 「N700S」はシートのフィット感も良くなりますし、各座席に電源コンセントも備わるなど、細部までブラッシュアップされるのも注目ですね。

南田 僕は「サフィール踊り子」が気になります。といいつつ、踊り子号といえば昭和生まれの185系の引退が寂しくもあり複雑な気分です……。

梅原 サフィールは全車グリーン車で定期運転ですから、それだけ需要があるってすごいことですね。

村上 車両を見てきましたが、新たにプレミアムグリーン車も導入されます。伊豆らしく、リゾート列車らしいワクワク感がありました。それと、私鉄各社の座席指定ができる〝通勤ライナー〟も熱いです。鉄道会社としては沿線に住んでほしい事情が背景にありますが「次はどこに住もう?」という個人的妄想も広がります。

南田 ライナーに限らず、去年から今年にかけては新京成や小田急など、新型車のデビューも続いていますし、確かに活気がありますね。

――新しいといえば車両だけでなく〝新駅〟も話題です

南田 3月開業の高輪ゲートウェイ駅に注目ですね。駅と街づくりが一体となったプロジェクトですから、これからどういう街ができていくのか見届けたいです。鉄道が本気を出してきましたよ。

梅原 まだ暫定開業で、これから2030年頃にかけてマンションやオフィスビルができる予定ですから、大がかりですよね。

村上 高輪ゲートウェイ駅は新駅ですから、既存の駅では難しかった実験的な取り組みも多くあります。例えば、無人AI決済店舗が初導入されますし、AIを活用した接客システムや案内ロボット、掃除ロボットなども導入されます。あと、QRコードに対応した自動改札機の試験も予定されています。

梅原 AIをはじめ、将来的にテクノロジーが鉄道や駅をどう進化させるのかも楽しみですね。

 首都圏で既存の駅といえば、渋谷駅も注目です。銀座線が新駅舎になりましたが、大きく離れていたJR埼京線ホームが移設、山手線の並びになります。埼京線から山手線やメトロへの乗り換えはかなりラクになりそうです。

――駅も大掛かりな工事が完成に向けて、という年になりそうですが、〝新線〟などの予定は?

南田 昨年、相鉄とJRの直通運転がスタートしましたが、注目は新設される連絡線を使う相鉄と東急の直通運転でしょう。こちらは2022年開業予定ですから、ちょっと先の話ではありますが。

村上 昨年、JRのおおさか東線新大阪〜放出駅間が開業しましたが貨物線を活用しています。

梅原 貨物線の活用では、東京都心と羽田空港を結ぶ羽田空港アクセス線の計画も動き出しました。開業まではまだ時間が必要ですけど。

――昨年から今年にかけて鉄道関連がいろいろと動き出して、激動の時期を迎えていますが、注目の新サービスや今後の見通しなどはありますか?

村上 JR「Suica」の新しいサービスが始まります。例えば、新幹線に乗るにしても、「モバイルSuica」「えきねっと」「エクスプレス予約」など、いろいろあってどれが本当にお得かわからない人も多いはず。そういう点が新サービスで整理されるのではないかと。

南田 エンタメネタですが、東京メトロが『地下謎』という謎解きゲームを展開していて、これがすごくおもしろかった(笑)。東急や阪急もやっていますが、ミステリーとか謎解きに参入する事業者が増えるのではと思っています。沿線を知ってもらうという目論見もあると思うんですが、楽しめるサービスには個人的に期待しています。

 見通しといえば、震災の影響で分断されていた常磐線が3月、ようやく全線復旧します。現地ではまだ苦労もあるでしょうけど、ひとつの区切りを迎えるのかなと思います。

梅原 東京オリンピックに関連して、原宿駅と千駄ケ谷駅の改修が続いていましたが、原宿駅の新駅舎と新ホームが3月に供用開始になります。オリンピック期間中の輸送力は大丈夫か心配でしたが、首都圏の輸送力自体は十分なキャパシティーがあるので、競技時間に合わせて終電の繰り下げ程度で対応可能だといわれています。

村上 ところで昨年からアプリの充実、MaaS関連が急速に進んでいます。例えば「JR東日本アプリ」なら車両の混雑状況がわかるので、1本逃して空いている後の列車に乗ることも可能です。

 スマホとMaaSの親和性は高いですから、急速に進化しそうですね。鉄道だけでなく、いろんなモビリティーが連携して、運行情報や料金計算などもより便利になる。スマホアプリのユーザーが増えれば実際のユーザー、つまり鉄道利用者の獲得にもつながる、そんな時代がやってきました。

鉄道好事家

【鉄道好事家の皆さん】

左から
ホリプロ チーフマネージャー  南田裕介さん
奈良県出身。ホリプロ社員としてタレントプロデュースを行なう傍ら、鉄道愛が高じて自らテレビやラジオ、イベントに多く出演。

鉄道ジャーナリスト  梅原 淳さん
東京都出身。大手銀行を経て、鉄道専門誌の編集部へ。2000年から鉄道ジャーナリストとして各メディアで活動。著書多数。

乗りものニュース編集長  恵 知仁さん
東京都出身。ウェブメディアの編集長として鉄道や飛行機、バス、船などの「乗りもの」を国内外で取材。「旅鉄」で「撮り鉄」。

鉄道写真家  村上悠太さん
東京都出身。高校時代は「写真甲子園」に出場。写真事務所を経て鉄道写真家として独立。鉄道誌や@DIMEなどで活躍中。

DIME4月号の大特集は「鉄道&駅大解剖!」。50年に一度といっても過言ではない通勤革命が始まろうとしている最新の鉄道と駅を徹底解説。

今年オープンする高輪ゲートウェイ駅や虎ノ門ヒルズ駅の新駅大研究から、首都圏の私鉄有料ライナーの快適度調査、相鉄・JR直通線、名阪特急「ひのとり」、つくばエクスプレス「TX-3000系」の超活用術、東海道新幹線の新型車両「N700S」、乗車ポイントで得する裏ワザまで、今知りたい情報がてんこ盛りです!

取材・文/村田尚之 撮影/福永仲秋 撮影(模型)/羽田 洋(プロペラ映像製作所) 模型協力/マイクロエース、カトー

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