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大腸癌の新たな転移メカニズムを解明、順天堂大学大学院・東京大学大学院共同研究グループ

2020.02.28

大腸癌の細胞集団を標的にした転移抑制法の開発へ

大腸に局所的に腫瘍を形成し増大する「大腸癌」。上皮系の性質を有した多数の癌細胞がシート状に存在することにより形成されている。

従来の仮説では、癌細胞が何らかの刺激により間葉系の性質を獲得することでシート状に存在した大腸癌細胞が単一細胞化してシートから離れて周辺組織へ浸潤し、他の臓器への転移が起こると考えられていた。

一方ではある研究グループにより、大腸癌細胞は、間葉化せず上皮系の形態を維持したままの複数の癌細胞が複数集まった小集団が浸潤し転移するという仮説も提示されている。

このように異なる仮説が提唱された背景として、実験用に準備された培養ヒト大腸癌細胞株や遺伝子改変マウス発癌モデルが過去の多くの研究で用いられたことが挙げられる。

そこで、順天堂大学大学院医学研究科分子病理病態学の折茂 彰 准教授、下部消化管外科学の坂本一博 教授、水越幸輔 助手、岡澤 裕 助教ら、および東京大学大学院新領域創成科学研究科の波江野洋 特任准教授らの共同研究グループは、大腸癌の新たな転移メカニズムを解明した。

大腸癌の転移は従来より単一癌細胞によって形成されると考えられていたが、同研究では、実際の患者の大腸癌細胞を解析に用いたことにより、特定の性質(上皮系および上皮/間葉系)を持つ癌細胞集団が転移を形成することを明らかにした。

同成果は、大腸癌細胞集団を標的とした転移抑制治療の可能性を示し、今後の癌治療薬開発及び癌克服に向けて打開策を提示しました。本研究はInternational Journal of Cancer誌のオンライン版で先行公開された。

今後は、大腸癌細胞に上皮/間葉系を誘導するメカニズムの詳細を解明し、このような癌細胞集団の形成を阻害することにより、浸潤・転移を抑制する方法を明らかにしていく予定だという。

本研究はInternational Journal of Cancer誌のオンライン版で(2019年11月1日付)先行公開された。

タイトル:Metastatic seeding of human colon cancer cell clusters expressing the hybrid epithelial/mesenchymal state
タイトル(日本語訳):上皮/間葉系の性質をもったヒト大腸癌細胞集団による転移形成

著者:Kosuke Mizukoshi1),2), Yu Okazawa1),2), Hiroshi Haeno6), Yu Koyama2),3), Kaidiliayi Sulidan2),4), Hiromitsu Komiyama1), Harumi Saeki2), Naomi Ohtsuji2), Yasuhiko Ito2), Yutaka Kojima1), Michitoshi Goto1), Sonoko Habu5), Okio Hino2), Kazuhiro Sakamoto1), and Akira Orimo2)

構成/ino

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